訪問日:2023年9月16日(土)
蓬来軒
山梨県甲府市の中央にある、「支那そばを全国で初めて復元した発祥の店」というラーメン店『蓬来軒(ほうらいけん)』。
創業は昭和39年(1964年)とのこと。
「支那そばを全国で初めて復元した発祥の店」、これだけ読むと、どういうことなのかがよくわからないというのが正直なところ。
店内や公式サイトには以下の文章が掲載されています。
中国には支那そばラーメンという言葉も品物もない。
肉や脂の匂いがするスープは、明治の時代、当時の日本人に受けるものでなかった。
醤油を入れる事で見事に獣臭を消し、日本で生まれた支那そば・東京そばが誕生した。
時は明治三十八年(西暦一九〇五年)、ラーメン百年の歴史が始まった。
差別用語でもないのに差別用語として学術的な「支那そば」さえ消されたのである。
歴史にあった物を消された事の方が問題である。
蓬来軒は、消えた支那そばを全国で初めて復元した発祥の店である。
同じ「ラーメン」でありながら、「中華そば」、「支那そば」などお店によって様々な呼び名がありますが、その違いについては「新横浜ラーメン博物館」の公式サイトでも詳しい解説があります。
開港をキッカケにルーツとなる中国の麺料理が伝わり、日本人の好みに合うラーメンに変化していきましたが、明治初期の頃は「南京そば」、明治中期ごろは「支那そば」、「柳麺」、「老麺」などと呼ばれていたとのこと。
東京でも一般的に「支那そば」と呼ばれていたそうですが、「支那」という言葉が差別語だと指摘されるようになってから、戦後には「中華そば」などに言い換えられるようになったそうです。
そういった歴史を踏まえた上で公式サイトの文章を見ると、『戦後に消えていた「支那そば」という呼称を復活させたお店』、ということなのですかね?
一つわからないのが、「時は明治三十八年(西暦一九〇五年)、ラーメン百年の歴史が始まった。」という部分。
「醤油を入れる事で見事に獣臭を消し、日本で生まれた支那そば・東京そばが誕生した。」という部分は、醤油を使った「支那そば」を提供し、日本初のラーメンブームを起こしたといわれる「淺草 來々軒」が創業したのが明治43年(1910年)なので、時期的にはこの辺りになると思うのですが、明治38年(1905年)に何がキッカケで「ラーメン百年の歴史が始まった。」のかが調べてみてもよくわからず。
詳しい方に是非教えていただきたいです。
「支那そばを全国で初めて復元した発祥の店」ということでも気になっていたお店ですが、食べログのラーメンランキングでは2023年12月時点で県内3位という、山梨屈指の高評価店。
甲府に来たら必ず訪れたかったお店の一つ、今回初訪問です。
アクセス
場所はJR中央本線「甲府駅」南口より徒歩21分くらいの距離。
駐車場は店舗前3台、店舗通り向かい20台、そして尾花屋駐車場13台が1時間無料。
混雑状況
この日は土曜日、お店には19時40分頃に到着。
この時満席で外待ちのお客さんも多く、店内にある名簿に名前を書きに行ったところ、9組待ちでした。
公式サイトを見るとラストオーダーは20時半でしたが、この日は20時過ぎに完売になっていたと思います。
待ち時間は20分ちょいくらいかかりました。
メニュー・商品ラインナップ
麺メニューは種類豊富ですが、今回は迷わず『支那そば』を注文。
感想
【支那そば】900円(税込)
油が程よく浮いたスープはコクがありつつ、じんわりと旨味が広がる優しい味わい。
麺はモチッとプリプリしたコシのある中細縮れ麺。
チャーシューが厚切り大判で食べ応え抜群、味付けは控えめで脂身も少ないあっさりしたタイプ。
メンマがピンク色なのが個性的で、コリシャキとした歯応えのある食感。
餃子も定番人気メニューなので食べたかったのですが、私が案内される前に完売終了してしまったので、こちらは次回の楽しみにしたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
蓬来軒 本店
055-233-2458
山梨県甲府市中央4-12-28
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