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ウミヘビを使った琉球王国時代からの歴史ある伝統料理『イラブー料理』!【カナ】(沖縄県北中城村)

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訪問日:2018年1月20日(土)

目次

「イラブー料理」とは

琉球王国時代からの沖縄の伝統料理「イラブー料理」。

イラブーとは「エラブウミヘビ」という種類のウミヘビのこと。

沖縄は珍しい食材が数多くありますが、こちらもその代表格。

イラブー料理は元々琉球王国の宮廷の薬膳料理として食べられたり、中国からの使節・冊封使をもてなすための料理でもあったそうで、庶民が口にすることはめったになかった高級料理。

薬用効果があるとされており、特に滋養強壮や婦人科系の病気などに効果があると言われているそうです。

現在は牧志公設市場などでイラブーの燻製が販売されていたり、また県内のいくつかの料理店でイラブー料理を食べることができます。

カナ

今回訪れたお店が、沖縄県中頭郡北中城村にあるお店『カナ』。

元々こちらのお店は那覇で営業しており、繁盛店だったものの、店主の体調の問題もあって現在の北中城の地へ移転。

その後一時店を閉めたものの、店主の娘夫妻が店を継ぐことになり営業を再開したそうです。

こちらは数少ないイラブー料理提供店の中でも、特に人気というイラブー料理専門店。

イラブー料理の有名店を調べると、こちらのお店を紹介されている記事を頻繁に目にします。

初めて食べるので、こちらのお店なら間違いないと確信し、今回初訪問。

電話予約・メニューラインナップ

こちらのお店は完全予約制となっており、調理に2〜3日の時間を要するため、早めに予約をする必要があるとのこと。

予約の際には現在の営業状況も確認できるため、まずは公式サイトを確認するのが良いかもしれません。

私が訪問した時点では、店主の体調が良くないこともあって、金曜と土曜の夜のみ営業しているようです。

今回は一週間ほど前に電話で予約をしました。

注文も予約時にしておくため、公式サイトを確認して何にするか決めておく必要があります。

メニューはイラブー料理と沖縄料理が何品か付いた定食メニューが3種類。

今回はイラブー汁が付いた1番安い定食「イラブー定食」を注文。

アクセス

お店の場所は住宅地の中にあり、地図を確認していても非常にわかりにくいため、少し時間に余裕を持って訪れるのが良いかもしれません。

車じゃないと行けなさそうな場所ですが、周辺に駐車場らしきものは見当たらないので、お店の方に聞いて止めて大丈夫な場所を教えてもらいました。

混雑状況・内観

この日は土曜日、到着は予約時間である20時ギリギリに到着。

この時は4人組が1組先客にいただけで、私が来た後すぐに帰ってしまい、以降はずっと私1人だけでした。

店内には有名人の写真が沢山あり、店舗は完全に民家という感じ。

提供までには少し待ち時間があり、料理は一品一品来るのではなくお盆に乗せて全品提供。

提供時にお店の方が一品ずつ料理の説明をしてくれます。

感想

【イラブー定食】3800円(税込)

内訳はイラブー汁、フーチバージューシー、ウカライリチー、ジーマーミ豆腐、スヌイ、漬物。

フーチバージューシーはヨモギ(フーチバー)を入れた炊き込みご飯。

ウカライリチーはおから炒め、ジーマーミ豆腐はピーナッツで作る豆腐、スヌイはもずく酢。

漬物は大根の牛乳漬です。

メインのイラブー汁には具材に大きな豚足と昆布、そしてもうあからさまにヘビ感丸出しのイラブーがゴロゴロと。笑

汁はカツオと昆布の一番出汁をベースに豚出汁、イラブー出汁を効かせてあり、独特のコクと風味はあるものの、カツオの味わいが一番顕著に出ています。

イラブーの身は食感が身欠きニシンに例えられるそうで、少し磯っぽい特有の風味がフワッと香るのが独特でしたが、パサっとホロリと崩れる魚っぽい淡白な身質、確かに近いものを感じます。

ベロンと剥ける鱗のある皮はプリプリとしてコラーゲンたっぷり。

豚足は大きなものが2個入っていてかなり食べ応えがあり、トロトロと柔らかく煮込まれていてとても美味しいです。

フーチバージューシーは素朴な優しい味付けに、香り高いヨモギの風味。

ジーマーミ豆腐は柔らかく伸びて滑らかな舌触り、甘辛いタレがかかっており、おかずというよりデザートのような美味しさ。

定食類の中では一番品数少ないものを注文しましたが、それでも全体的に量は多めに感じました。

食後には自家製のバンシルー(グァバ)のゼリーまでデザートにいただき、お店のことやイラブー料理についてのお話を色々と聞かせてもらいました。

イラブーの燻製は燻す際、すすで真っ黒くなり、水分が抜けてカチカチになります。

最初テーブルの上にあったイラブーは置物なのかと思っていましたが、まさかこれを煮込んで作ったのがあのイラブー汁とはおもいませんでした。

すすを落とすのに洗うこと3回、柔らかくするためには15〜6時間は煮込むとのこと。

確かに調理にかなりの時間を費やしており、2〜3日前に予約をするシステムなのも納得です。

また常連の方はかなり多いそうですが、いざ常連の方が訪れる際は体調を崩した時に薬用効果を求めて来られるそうです。

実際にお客さん達から身体が良くなった、効果があったという話を何度も耳にするそうで、またお店の方も自身の体調が優れない際には必ずイラブーを食べて元気をつけるそうです。

料理が美味しかっただけでなく、何よりお店の方がとても親切で、また再訪したい大好きなお店。

こういう素敵なお店はいつまでも続いて欲しいです。

次回訪れた際は、更に品数の多い定食を注文したいところ。

ご馳走さまでした!

公式サイト等

公式サイト

http://irabu-kana.com/

食べログ

カナ

098-930-3792

沖縄県中頭郡北中城村字屋宜原515-5 

https://tabelog.com/okinawa/A4703/A470301/47001205/

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この記事を書いた人

日本全国で食べ歩き旅行を楽しんでいます。
特にご当地グルメや郷土料理、名産を活かした料理の提供店を中心に巡っています。
こちらのブログではお店についてや味の感想だけでなく、ご当地グルメや郷土料理の特徴・歴史についての情報も詳しく解説しております。

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