訪問日:2019年4月29日(月)
チキン南蛮の元祖 直ちゃん
今や一般の家庭でも食卓に登場するほど、馴染みのある宮崎名物『チキン南蛮』。
鶏肉に小麦粉をまぶし、卵液を絡めたものを揚げて、甘酢に浸した料理。
その上にタルタルソースをかけたものが一般的な印象。
しかし今回訪れたチキン南蛮元祖といわれているお店、宮崎県延岡にある『直ちゃん』では、チキン南蛮にタルタルソースを使いません。
2代目の後藤浩一さんを取材した記事を掲載している「霧島酒造株式会社」の公式サイトによると、直ちゃんの創業者である後藤直さんが修業していたという、延岡市内にあった洋食店「ロンドン」で、昭和30年代に鶏肉の唐揚げに甘酢をかけたまかないが出たそうです。
後藤直さんはそれを元にチキン南蛮を考案し、昭和39年に直ちゃんをオープン。
現在のタルタルソースとの組み合わせを考案したのは、同じくロンドンにて修業をし、宮崎市に「おぐら」をオープンした甲斐義光さん。
おぐらの2号店「洋食屋ロンドン」にて、昭和40年に販売したものが始まりだそうです。
なので宮崎のチキン南蛮のお店といえば、『直ちゃん』と『おぐら』の2店が特に有名。
前回宮崎を訪れた際はおぐらのチキン南蛮を食べたので、次は必ず直ちゃんに行きたかったところ。
アクセス
お店は延岡駅より徒歩3分ほどの距離。
駐車場は店舗の斜め前に3台分あるそうです。
また向かいにも大きなコインパーキングがあります。
2014年の4月に現在の店舗へ移転したそうですが、旧店舗もすぐ近くだったようですね。
混雑状況
この日はゴールデンウィークの祝日月曜日。
お店には開店30分前の10時半に到着。
土日などは特に混雑するという情報を目にしたので早めに来ましたが、この時既に17人もの持ち列。
席数を調べるとなんとか1巡目に入れそうでしたが、それでも予想外の行列に驚きました。
そこから凄まじい勢いで人が増えていき、開店時で40〜50人くらいの待ち列に。
開店後は無事1巡目に入れたので、30分前に来て正解でした。
メニュー・商品ラインナップ
メニューはチキン南蛮定食に、日向鶏タタキ風定食、鶏モモ焼き定食の3種類。
もちろん注文は目当てのチキン南蛮ですが、どのメニューも美味しそうで惹かれます。
この後ラーメンも食べに行く予定だったので、ご飯は小サイズでチキン南蛮定食を注文!
感想
【チキン南蛮定食 ごはん(小)】850円(税込)
まず驚かされるのが、パン粉を使っていないのに、まるでチキンカツのようなケバケバとした衣。
小麦粉をまぶして卵液を絡めた鶏胸肉を揚げる際、別に卵液だけを箸ですくって鍋に入れて、細かくカリカリとした卵のかき揚げのようなものを作り、これを鶏肉に絡ませることで、このような独特の衣に仕上がるのだそうです。
最後はサッと秘伝の甘酢ダレに通し、8〜2月はカボス、それ以外の時期はレモンを絞って完成。
衣はしっかりとタレをまとったサクッとしっとり食感。
甘さはそこまで強くなく、お酢と柑橘の酸味が効いたさっぱりとした味わい。
胸肉なので少しパサッとした肉質、ボリュームもありますが、あっさりとしていて重さを感じずとても美味しいです。
チキン南蛮の下には千切りではなくざく切りのキャベツ。
タレが絡んでこれもさっぱりとした良い箸休めに。
薬味にマスタードと柚子胡椒が置いてありましたが、特にマスタードは相性抜群。
ご飯はおいしい米として知られる行縢米を圧力釜で炊くそうです。
味噌汁は北浦産イリコと行縢産乾しシイタケを出汁に使用。
なんだか酸味強くて個性的な味わいでした。
あと、小鉢のきんぴらゴボウが何気にかなりおいしかったです。
個人的にタルタルソース大好きなので、タルタル無しのチキン南蛮だと少し物足りないかと思っていました。
全然そんなことはなく大満足の美味しさです。
退店時の行列の凄まじさには驚きました、もはや何人かわかりません。
今年のGWは特に混雑がすごかったので、その影響もあるんですかね?
まだまだ宮崎のチキン南蛮のお店は開拓できていないので、これからも色々なお店で食べ比べたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
直ちゃん
0982-32-2052
宮崎県延岡市栄町9-3
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