訪問日:2024年2月8日(木)
武雄・北方ちゃんぽん街道
「ちゃんぽん」といえば、真っ先に「長崎」が浮かぶのが一般的だと思いますが、全国各地にも独自のちゃんぽん文化が根付いており、佐賀県武雄市北方町(たけおしきたがたちょう)もその一つ。
北方町はかつて「炭鉱」で栄えた町として知られており、その歴史は古く、江戸中期に始まってから明治~昭和にかけて最盛期を迎えたといわれています。
そんな炭鉱働く人たちに愛された料理が、栄養豊富でボリューム満点の「ちゃんぽん」。
昭和44年に閉山した後もその味は受け継がれ、ちゃんぽんを提供するお店が集中する国道34号線沿いは「武雄・北方ちゃんぽん街道」と呼ばれています。
周りに海がない地域であることから具材に海産物はほとんど入らず、佐賀平野で収穫された美味しい野菜が山盛りトッピングされ、こってりとしたスープが特徴とのこと。
井手ちゃんぽん
今回訪れたのが「武雄・北方ちゃんぽん街道」に本店を構える人気店『井手ちゃんぽん』。
お店の歴史については公式サイトに以下のように書いてありました。
【戦後間もない昭和24年、創業】
井手ちゃんぽんの歴史
昭和の初め、当店初代の井手精市郎は、大阪にて丼物の修行をしておりましたが、時は第二次世界大戦の真っ只中。
戦火を逃れる為已む無く佐賀県の北方へと疎開をいたしました。
そして戦後間もない昭和24年。疎開先の北方にて、最初の店舗となる「千十里食堂」を創業致しました。
当時のメニューは、丼物、弁当、仕出し、かき氷、そしてちゃんぽん。
このちゃんぽんは、初代が長崎で食べたものを、自分流の味へと昇華させたものです。
【井手ちゃんぽんの誕生】
野菜たっぷりのボリュームあるちゃんぽんは、北方の炭鉱夫の方々に大変気に入っていただきいつしか、店の名を「井手ちゃんぽん」と、呼んでいただくようになったのです。
そして昭和55年、店主は初代の息子、二代目井手日出男の時に、皆様に親しみをこめて頂いた呼び名をついに店名としまして、看板を揚げるに至ったのです。
現在、三代目井手良輔の元、伝統の味を守りつつ皆様の美味しいの声を聞きたい一心で努力し、味・サービス・安心・安全を進化させ追及して参ります。
店舗は2024年10月に公式サイトを確認した時点で北方町の本店の他、佐賀県に大和店、兵庫店、諸富店、唐津店、熊本県に近見店、福岡県に原田店、小戸店、新宮店、長崎県に佐世保店、大分県にわさだ店、中津店、愛知県に名古屋店があるようです。
また『井手ちゃんぽん』ではちゃんぽんの他に「カツ丼」も人気で、「井手カツ丼」というお店も福岡県に展開(天神店、福岡空港店)。
また佐賀県伊万里市には2代目の店主の姉が開業した「伊万里ちゃんぽん」というお店もあるとのこと。
私は2016年に一度本店に行ったことがありますが、ボリューム満点でこってりした味も好みにハマり、お気に入りになったお店。
今回長崎への移動中に近くを通ったので、久しぶりに寄っていくことにしました。
アクセス
場所は北方駅から徒歩27分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の木曜日、お店には開店5分前の10時55分に到着。
この時既に8人くらい並んでいましたが、開店後はすんなりと1巡目で入れました。
メニュー・商品ラインナップ
メニューはちゃんぽんの他、カツ丼をはじめとした丼物やうどんなどもあります。
今回は野菜もりもりのちゃんぽんに、たっぷりのキクラゲと卵も追加した『特製ちゃんぽん』を注文!
感想
【特製ちゃんぽん】1030円(税込)
具材は豚肉、キャベツ、タマネギ、青ネギ、カマボコ、ちくわ、もやし、キクラゲ、生卵など。
特製バージョンは器も普通のちゃんぽんより大きくて、野菜もキクラゲも山盛り!
スープは豚骨ベースでこってり濃厚な旨味が楽しめますが、脂っこさや重さは感じず。
麺は自家製麺で歯切れの良いツルシコ食感の太麺。
野菜は提供前に中華鍋で強火で炒めてから軽くスープと煮込むそうで、シャキシャキとした食感の良さだけでなく、油と旨味をしっかりまとい、スープ・麺と絡めて食べると至福の瞬間。
シャクシャクとしたキクラゲは個人的に大好物の食材なので、たっぷり入っているのが嬉しいですね。
卵を絡めるとスープが良い感じにまろやかに。
麺は並盛でも十分お腹が膨れて大満足、やっぱりここのちゃんぽんは絶品ですね。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
井手ちゃんぽん 本店
0954-36-2047
佐賀県武雄市北方町大字志久高野1928
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