訪問日:2025年8月11日(月)
しょいめしとは
滋賀県高島市新旭地域に伝わる郷土料理「しょいめし」。
だし汁と醤油などの調味料で具を煮て、煮上がったら米を入れて炊く「煮立て方式」や「湯立て方式」と呼ばれる、昔ながらの方法で炊き込みご飯の一種。
これは熱湯によって神意を占ったり、清めをしたりする「湯立て」という神事が由来と考えられているとのこと。
祭りの際にも食べられていたことから「わっしょい」の「しょい」をかけて名付けられたという説や、「醤油めし」が訛って「しょいめし」と呼ばれるようになったという説など、由来については諸説あるようです。
現在では地元の炊き込みご飯として継承されており、給食や駅弁、地元の飲食店でも提供されている他、家庭では普通の炊き込み方式で具材と米を一緒に炊き込む方法で作られることが多いようです。
いき生き水文化 かばた館

今回訪れたお店は、滋賀県高島市新旭町にある『いき生き水文化 かばた館』。
こちらは元々昭和40年代後半に旧新旭町商工会館として建てられたもので、新旭町が合併して高島市となったことに伴い、この建物を活用するために「有限会社T・S・C」が設立され、平成17年にリニューアルオープン。
現在では郷土料理「しょいめし」を提供するお食事処の他、自家製品や市内で作られた委託品の販売や、会議室も併設しているため会議後の会食にも利用されているとのこと。
「しょいめし」の提供店を調べた際に見つけたお店で、気になり今回初訪問です。
アクセス
場所は新旭駅から徒歩15分くらいの距離。
駐車場は店舗敷地内にありました。
混雑状況
この日は祝日の月曜日、お店には12時10分頃に到着。
この時店内は客入り8〜9割でかなり混んでいましたが、待ち時間はかからず入れました。
メニュー・商品ラインアップ



各種御膳・定食は白飯をしょいめしに変更可能なので、今回は高島市名物の「とんちゃん」も楽しめる『とんちゃん定食』を注文!
感想

【とんちゃん定食】1200円(税込)

とんちゃんとは
滋賀県高島市のソウルフードとして、家庭の味としても親しまれている「とんちゃん」。
「とんちゃん」という名前から豚肉のような印象を受けますが、意外にも「鶏肉」をタレに漬け込んだ味付け肉。
発祥のお店といわれているのが、昭和36年に創業した「鳥中」という精肉店。
創業当時、世間では味付けされた鶏肉が販売されていないこと、そもそも味付けした鶏肉を焼いて食べるという風習自体浸透していなかったことに着目し、”鶏肉販売の目玉商品を。”と、あっさりとした鶏肉にこってりとした甘辛い味噌ダレを絡めた「味付けかしわ」を開発。
実は「とんちゃん」という名前はお店が付けたわけではないそうで、お客さんが呼び始めたことがきっかけで浸透した名前だそうです。
いつ誰が呼び始めたかは定かではないようですが、一説では韓国で味付けした牛ホルモン焼きを「とんちゃん」と呼ぶそうで、高島市には在日韓国人の方が多く住んでいたことから、牛ホルモン焼と味付けかしわの味が似ていたためにそう呼び始めたのではないかと考えられているとのこと。
発祥のお店である「鳥中」や精肉店では、「とんちゃん」はタレが絡んだ生肉の状態で販売されていますが、飲食店などでは焼かれた調理済の状態で「とんちゃん丼」や「とんちゃん定食」など様々なスタイルで販売。
味噌や醤油などタレもお店によって異なるので、食べ歩きも楽しそうです。
とんちゃんはプリプリとした弾力のある食感で、芳醇な味噌の旨みが鶏肉にしっかりと馴染み、ご飯が止まらない美味しさ。

しょいめしはちくわ、油揚げ、しいたけ、にんじん、ごぼうなどの具材が入り、ほんのり醤油風味にとり飯のようなコクのある旨みが利いていて、こちらもとても美味しかったです。
副菜も種類が多くて全体的にボリュームがあり、かなり満足感のある定食でした。

セルフサービスでコーヒーのサービスがあるのもありがたいですが、こちらはちょっと薄めでした。笑
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://tsckabatakan7.wixsite.com/kabatakan
食べログ
いき生き水文化 かばた館
0740-25-3790
滋賀県高島市新旭町旭707 いき生き水文化 かばた館

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