訪問日:2020年1月13日(月)
料理 萬口
本州最南端、和歌山県の串本町にある料理屋『料理 萬口(まんこう)』。
ハッキリとした情報はわかりませんが、ネット情報だと創業より50年以上は経つ老舗のようです。
町内の漁港で水揚げされた、旬の新鮮な魚を使った料理にこだわったお店。
かつお茶漬けとは
特にこちらのお店で人気なのが、ケンケン漁で水揚げされたかつおを使った名物『かつお茶漬け』。
かつお茶漬けは、串本の家庭料理として親しまれる郷土料理とのこと。
串本では地元の伝統的な漁法「ケンケン漁」によって、一年を通して新鮮なかつおが味わえることから、かつおは古くから親しまれている身近な魚のようです。
ケンケン漁は明治初期に串本からハワイに大勢の人が移民した際、串本町田並の人達がハワイの島民とともに改良した漁法と言われています。
その後、明治41年(1908年)にハワイから改良されたケンケン漁を逆に田並に伝えたことで、国内で広まっていったとか。
名前の由来は、ハワイのカナカ語で羽を使ったルアーをケンケンと呼んでいたことや、水揚げ時にカツオが水面をケンケンするように飛び跳ねることなど、諸説あるようです。
船の両側や中央から長い竿をはりだし、その竿から釣り糸で擬餌針を垂らして、船を走らせながら餌が泳いでいるように見せてかつおを1本ずつ釣りあげる漁法。
釣り上げたかつおは直ちに活け締めして氷温保存し、その日のうちに市場へ水揚げされます。
魚体に傷がつきにくく、抜群の鮮度を保ったまま水揚げされるため、身はモチモチとした食感が特徴。
特に黒潮に乗ってかつおが北上する春先が旬で、刺身やたたきなどで食べると絶品だとか。
串本漁港で水揚げされた「しょらさん鰹」、周参見漁港で水揚げされた「すさみケンケン鰹」など、ケンケン漁で水揚げされたかつおはブランド化もされています。
(※しょらさんは串本の言葉で「愛しい人」という意味)
正直かつお茶漬けという料理については全く知りませんでしたが、串本で人気店と調べると、まず間違いなく出てくるのがこちらのお店。
かつお大好きなのでとても惹かれました。
アクセス
お店の場所はJR紀勢本線「串本駅」より徒歩2分の距離。
駐車場は斜め向かいにある4〜6番と、店舗裏にも3台分あるそうです。
(※公式サイトに地図が掲載)
混雑状況
この日は祝日の月曜日、お店には開店時間の数分前に到着。
この時2組の先客が並んでいました。
しかし11時半になっても開店せず、10分弱経ってようやくオープン。
メニュー・商品ラインナップ
メニューは魚料理を中心とした豊富なラインナップ。
かつお茶漬けは単品の他、様々な料理が付いたセットやコースもあります。
今回はかつお茶漬けにかつお煮物とかち飯が付いた「かつお茶漬け満腹セット」を注文!
感想
【かつお茶漬け満腹セット】2100円(税込)
内訳は、かつおの刺身に秘伝のゴマだれを絡めたものと、かつお煮物、刻み海苔、漬物、かつおの身が入ったかち飯用の卵、ご飯。
まずはお櫃のご飯を半分より多めに茶碗によそい、かつおを6切れ乗せ、スプーンでタレを2杯かけて、海苔を半分トッピングし、かつお丼にして食べます。
ゴマだれは甘めのものをイメージしていましたが、甘さ控えめでゴマの芳醇な風味が効いており、とてもご飯が進む味付け。
海苔の風味も相性良く、とても美味しいです!
このタイミングで煮物もいただきました。
ややパサっとした淡白な身質、生姜が効いたオーソドックスな味付けですが、これはこれで美味しいです。
次は残りのご飯にかつお、タレ、海苔を全部乗せ、熱いお茶をかけてお茶漬けに。
かつおは程よく火が通って、濃厚なタレの味わいと旨味が汁に混ざり、さらっといただけます。
お茶漬けではワサビが特に合いました。
ここでお櫃のご飯がなくなったので、かち飯用のご飯を追加でいただきます。
お櫃半分くらいと思ったら、余裕で半分以上の量が来て驚きました。
これは確かに満腹セットです。笑
かち飯はネギとかつおの切り身を混ぜ、卵をかけて食べるこの辺りの漁師飯とのこと。
かつおの身は細切れのものがゴロゴロ入っていて、まろやかな卵に甘辛の旨味の効いたタレが相性抜群!
とても贅沢な卵かけご飯で、これもまた驚きの美味しさ。
大体お茶漬けを〆にするパターンが多いですが、こってりな口で終わるのもまた面白かったです。
串本の美味しいかつお料理、堪能できました。
同じかつおでも、地域毎で色んな食べ方があって勉強になります。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
料理 萬口
0735-62-0344
和歌山県東牟婁郡串本町串本42-17
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