訪問日:2023年11月29日(水)
ふくれ菓子とは
鹿児島県・宮崎県といった九州南部・東部地域で作られている郷土菓子「ふくれ菓子」。
小麦粉、重曹、黒糖などを混ぜて蒸したお菓子で、重曹を使ってふっくらと仕上げるため「ソーダ菓子」と呼ばれる他、「ふくらかん」や「ふくれかん」ともいわれるとのこと。
琉球王国を支配していた薩摩藩が、琉球や奄美地域で行われているさとうきびの栽培や黒砂糖の製造を独占し、薩摩藩の有力な財源としていたことがキッカケで、鹿児島県において黒糖が甘味料として強く根づいたのは江戸時代といわれているそうです。
年貢を米から当時非常に高価だった黒糖で代納させ、黒糖を独占することで財政は一気に回復、一方島民は黒糖の生産を優先せざるを得なくなったため、日々の食糧の生産に手が回らなくなり、「黒糖地獄」と呼ばれる過酷な状況になったといわれています。
このような歴史から鹿児島県では黒糖が浸透し、それに伴って黒糖を使った様々な郷土料理が誕生したそうで、菓子類では「ふくれ菓子」や「げたんは」などがあるとのこと。
「ふくれ菓子」はかつて豊作を願う祭りの席や農作業時のお茶うけとして食べられていたそうですが、現在は特に時期を問わず食べられるそうで、家庭で作られる他、スーパーや道の駅などで販売され、専門店もあるとのこと。
まるはちふくれ菓子店
今回訪れたのが、鹿児島県鹿児島市の金生町にある「ふくれ菓子」の専門店『まるはちふくれ菓子店』。
こちらの鹿児島市金生町の店舗の他、調べると宮崎県都城市に「まるはちふくれ菓子店 都城本店」という店舗も出てきました。
系列店かなと思ったのですが、それぞれ別に公式サイトがあるものの、お互いの店舗については記載が見当たらず。
運営も鹿児島は「有限会社まるはちふくれ菓子店」、宮崎は「株式会社まるはちふくれ菓子店」、商品パッケージも異なりますが、ロゴは同じように見えます。
結局2店の関係について調べてもよくわからなかったので、詳しい方には是非教えていただきたいです。
ちなみに宮崎県の店舗の公式サイトの方では、1990年に創業、「まるはち」という屋号はおばあちゃんが大好きだったじいちゃん「米丸祐八」の名前が由来と書いてありました。
アクセス
今回訪れた鹿児島の店舗はいづろ通駅から徒歩1~2分の近さ。
駐車場は近隣コインパーキングを利用。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には14時頃に訪問。
この時先客はおらず私のみでした。
メニュー・商品ラインナップ
店内の写真はありませんが、ふくれ菓子はこの時「ふくれ」、「ここあ」、「けせん」、「抹茶」、「らっかしょ」、「黒砂糖」、「しょうが」の7種類があり、価格は大が460円(税込)、小が200円(税込)。
小と大は大きさがかなり違うので、大の方がコスパが良さそうです。
ちなみに地下には「喫茶まるん」という喫茶店があり、パスタなどのランチが楽しめるほか、ふくれ菓子を使ったスイーツなども提供しているとまっぷるに紹介されていました。
種類が多いので人気商品について聞いてみると、定番人気は「ふくれ(プレーン)」と「黒砂糖」、若い人には「ここあ」も人気とのこと。
今回は「ふくれ」と「黒砂糖」の小を1個ずつ購入。
感想
【ふくれ(小)】200円(税込)
【黒砂糖(小)】200円(税込)
ふんわりモッチリ、ややしっかりめの蒸しパンという感じの質感。
プレーンの「ふくれ」は白砂糖が使われていて、コクがありつつあっさりと上品な甘さ。
黒糖の方は何故かモチモチ感が強く、芳醇でコクが増した黒糖ならではの深みのある甘さで、更に好みでした。
今回は定番のものを購入したので、次回は「けせん」や「しょうが」、「らっかしょ」など違う味も食べてみたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
まるはちふくれ菓子店
099-227-5112
鹿児島県鹿児島市金生町7-21
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