訪問日:2023年3月1日(水)
辻利とは
京都府の宇治にて、桜田門外の変があった幕末の萬延元年(1860年)に創業した老舗茶屋「辻利(つじり)」。
宇治の茶師は徳川幕府の天領として数百年間手篤い庇護を受けていたそうですが、当時幕末の動乱の中で販路を断たれたことから、茶園がどんどん荒廃していったそうです。
辻利の創業者「辻利右衛門」氏は私財を投じて茶業の改善を図り、玉露製法を完成させるとともに茶箱(缶櫃)を考案して販路を拡大し、宇治茶の復興に努めた功績を讃えられ、世界遺産である平等院の正門横に銅像が建立されたそうです。
「辻利」と名前の付くお店は「祇園辻利」、「辻利兵衛」、「辻利茶舗」、「辻利園」など、京都を中心に全国各地に存在しています。
これらは辻利右衛門創業の「辻利」に始まり、その後北九州、祇園、広島、中国など事業を拡大していく中で設立した支店が別経営になっていったものだそうで、暖簾分け型・分家型・看板貸与型・共同出資型の4形態に分かれるとのこと。
「辻利」の本家にあたるのは、宇治に本社を構える「株式会社辻利一本店」になるそうです。
こちらは宇治駅近くの店舗にて様々な宇治茶製品の販売をしている他、片岡物産株式会社との合弁会社「株式会社辻利」で抹茶スイーツ等を販売するショップ&カフェ「辻利」を展開しています。
茶寮都路里
今回訪れたのが、「祇園辻利」が運営している、抹茶パフェなどのスイーツが人気のお店『茶寮都路里(つじり)』。
「祇園辻利」は明治32年(1899年)に台湾に渡り、台北に「辻利茶舗」を開店した三代目の三好徳三郎さんの系統で、戦後の1948年に四代目三好正雄の夫人喜久さんの「八坂神社のお膝元、多くの人が行き交うこの街での商いをしたい。」という思いから祇園に誕生したそうです。
『茶寮都路里』は手軽にお茶を愉しめる「お茶飲み道場」を前身として舞妓さんを中心に好評を博し、「辻利」の名に京の都の「都」、四条大路の「路」、茶の里(宇治)の「里」をあてて1978年に開店したそうで、祇園辻利がより広く知られるキッカケになったそうです。
「祇園辻利」の店舗は2023年3月に公式サイトを確認した時点で祇園本店、京都駅八条口店、東京スカイツリータウン・ソラマチ店、大阪国際(伊丹)空港旅・SORA店(ブランド提供店)があり、「茶寮都路里」は祇園本店、京都伊勢丹店、大丸東京店があるとのこと。
茶寮都路里は抹茶スイーツの人気店として定番中の定番で、祇園本店には確か2回行っていますが、いつも混んでいて大人気、特にお気に入りのお店です。
今回は1997年にジェイアール京都伊勢丹と共にオープンした『京都伊勢丹店』に初訪問、場所は6階になります。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には19時前に訪問。
この時店内は客入り6~7割くらいで待ち時間無く入店。
メニュー・商品ラインナップ
メニューはパフェ、わらび餅、あんみつ、ぜんざい、アイスクリームなどのスイーツに、抹茶そばなどの軽食もあります。
こちらのお店ではやはり抹茶パフェのイメージが強いので、『都路里パフェ』を注文!
感想
【都路里パフェ】1375円(税込)
ー内訳ー
・抹茶ホイップクリーム
・栗甘露煮
・抹茶ゼリー
・小豆
・抹茶アイス
・ほうじ茶ゼリー
・バニラアイス
・抹茶みつ
・寒天
温かいほうじ茶付きなのも嬉しいですね。
抹茶クリームは抹茶感がありつつ苦味は控えめ、上品な甘さでコッテリとしたタイプ。
アイス類や粒餡は甘めで濃厚、抹茶アイスも苦味控えめでまろやか。
栗はホクッと大粒で贅沢な一口。
ゼリー類はプルンとモッチリした食感でサッパリとした甘さ、特にほうじ茶ゼリーが香ばしくて好みです。
寒天はプリッと歯応えのある食感。
しっかり抹茶を味わいつつ、コッテリさと甘さ加減が丁度良く、京都に抹茶パフェは数多くありますが、個人的に今のところこちらのお店が一番好きかもしれません。
久しぶりに食べて、改めて美味しさを実感しました。
そして抹茶パフェも絶品ですが、個人的にはほうじ茶パフェの方が好きだったりします。笑
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.giontsujiri.co.jp/store/kyoto-isetan/
食べログ
茶寮都路里 京都伊勢丹店
075-352-6622
京都府京都市下京区烏丸通塩小路下る東塩小路町901 ジェイアール京都伊勢丹 6F
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