訪問日:2025年6月18日(水)
うこぎとは
山形県米沢市を中心とした置賜地域で古くから親しまれている植物「うこぎ」。
米沢藩9代藩主・上杉鷹山公が「うこぎ」を家の垣根として植えることを推奨したことで知られており、トゲのある枝がバラ線の役目を持ち防犯になる上、新芽は食材としても重宝されたとのこと。
独特の風味とほろ苦さがあり、古くは平安時代から漢方の強壮剤としても利用され、滋養のある食材として知られていたそうです。
置賜地域で食べられているのは「ひめうこぎ」という中国原産の品種がほとんどで、最も美味しい時期は新芽が柔らかい5月頃といわれていますが、生長が早くて刈り取るとまたそこから新芽が出てくるため、秋まで食べることが出来るそうです。
「うこぎご飯」や「うこぎの天ぷら」、「うこぎ麺」、「うこぎのおひたし」、「うこぎソフト」など様々な食べ方がありますが、中でもうこぎを細かく切って味噌と和える「うこぎの切り和え」は郷土料理として知られており、農林水産省の公式サイトでも紹介されています。
廟の隠れ家

今回訪れたのは、山形県米沢市御廟にある、自家製味噌を使った味噌田楽が看板メニューのお店『廟の隠れ家(たまやのかくれが)』。
2009年4月にオープンし、2019年8月に客席・駐車場を増設してリニューアルオープン。
公式サイトによると、運営会社は元々天保3年(1832年)に茨城県結城市にて創業した「秋葉糀味噌醸造株式会社」の米沢市における事業拠点だったようですが、2003年9月に分離独立。
現在は「おたまや」という独自ブランドを展開し、無添加の味噌、麹、甘酒、うこぎ製品などの製造販売を行っているとのこと。
『廟の隠れ家』ではうこぎ麺と味噌田楽のセットを提供しているので、食べてみたいと思い今回初訪問。
アクセス
場所は西米沢駅から徒歩11分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には12時過ぎに訪問。
この時店内は先客1人のみで空いていました。
メニュー・商品ラインアップ


単品メニューもありますが、やはりセットがお得なので『田楽セット』を注文!
感想

【田楽セット】1200円(税込)
≪内訳≫
白もち・厚揚げ・なす・こんにゃく・さといも・うこぎ麺(温or冷)・ご飯・漬物

まずはこんにゃくと白もち。

こちらは目の前の囲炉裏で焼いていて、完成までの様子を見ることも出来ました。
こんにゃくは甘味噌、ゆず味噌、山椒味噌?(曖昧)から選べるので甘味噌にしました。
こんにゃくはプルッと弾力が強くてお出汁が溢れジューシー、甘味噌は芳醇でその名の通り甘さ強めで濃厚ですが、ほんのり苦味も利いていて深みのある味わい。
お餅はサクッと香ばしくてもっちりした食感、こちらも濃厚な味噌が相性抜群。

次はさといもと厚揚げ。
里芋はほっくりとねっとりが合わさった食感で、こちらも甘味噌。
厚揚げは外側がパリッと香ばしく、こちらはゆず味噌が利いており、甘辛味をベースに爽やかな風味が広がります。

味噌田楽の締めはなす。
香ばしくふっくらジューシーでとても柔らか、こちらはもろみをトッピングしているそうで、さっきまでの味噌とはかなり味わいが異なり、醤油っぽさを感じる味付けでした。


うこぎ麺は冷たい方でお願いしました。
田楽と食べるのにちょうど良いミニサイズ、うこぎを練り込んだと思われるうこぎ麺は、ほんのり緑色で細い平打ちうどんのような感じ。
トッピングは朝採れのうこぎで、結構苦味が強く爽やかな青菜っぽい風味が広がります。
麺のうこぎ風味はそんなにわかりませんでしたが、ツルツルもちもちでコシのある食感に、キリッとお出汁が利いた冷たいつゆとの組み合わせがとても美味しかったです。
漬物はさっぱり優しい味付けで、生姜が利いたピリ辛の味わい。
ご飯のトッピングは味濃いめで相性抜群でした。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
廟の隠れ家
0238-23-0118
山形県米沢市御廟1-5-88
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