訪問日:2025年8月13日(水)
伊豆菊

山形県酒田市中町にある割烹食堂 『伊豆菊(いずぎく)』。
魚屋の直営店で、創業は昭和25年(1950年)。
新鮮な日本海の幸・山の幸など、季節の食材を活かした料理を酒田の地酒とともに楽しめるお店。

今回は酒田の郷土料理である「むきそば」や、旬の「岩牡蠣」など、庄内の夏の味覚を堪能できる『すずかぜ膳』を目当てに訪問。
こちらのお店では季節ごとに旬の食材を使ったお膳を用意していますが、中でも毎年夏の定番である『すずかぜ膳』は1番売れているメニューだそうです。
ちなみにこちらの店舗では『伊豆菊』の他にも系列店の「寿し処武蔵」が繋がった一体型店舗で、どちらの席でも割烹料理と新鮮な寿司を同時に楽しむことができるそうです。
アクセス
場所は酒田駅から徒歩17分くらいの距離。

駐車場は2カ所で合計20台分あるようです。
混雑状況
この日はお盆シーズンの平日水曜日、お店には開店15分前の10時45分に到着。

店頭にある名簿を見たところ、この時既に1組3人が待っている状態でした。
この後開店時間の11時には6組17人待ちまで増えましたが、全員待ち時間無く1巡目で入れました。
メニュー・商品ラインアップ


今回は元々『すずかぜ膳』一択で、メニューは種類も多かったので一部しか撮影していませんが、公式サイトに一覧が掲載されています。
後で知ったのですが、意外にもお店の名物は上質三元豚を使った甘じょっぱい味付けが人気の「カツ丼」。
こちらはまた改めて食べてみたいメニューですね。
感想

【すずかぜ膳】3500円(税込)
≪内訳≫
天然岩がきor岩カキフライ
飛島 夏いかのお刺身
酒田名物 むきそば
なすの肉味噌田楽
あなご重
由良 もずく汁
前菜いろいろ
さざえの旨煮
玉子豆腐
鶏の照り焼き
えご
※入荷状況により変更あり

山形県の遊佐町から酒田市、鶴岡市の日本海沿岸の岩礁では「岩牡蠣」が広く生息しており、中でも遊佐町吹浦のものが有名。
冬に旬を迎える一般的な「真牡蠣」とは異なり、「岩牡蠣」は春から夏にかけて産卵を控えて甘み・旨みをたっぷり蓄えるため、夏が旬で山形では6~8月頃がシーズン。
大ぶりサイズでプリッとジューシー、濃厚クリーミーな味わいに、芳醇な磯の風味が相まって絶品です。

「むきそば」は収穫したそばの実を殻をむかずにそのままの状態で茹でて、茹で上がったら殻から実を取り出し、そこにだし汁をかけて、とろろやネギ、刻み海苔、わさびなどを添え、冷やしていただくそば料理。
山形県の酒田地方に古くから伝わる料理で、特に夏の名物として親しまれているとのこと。
元々は関西地方の寺院などで精進料理として食されていたものを、酒田が港町として栄えていた明治初期頃に、料亭で提供されたのがはじまりという説があるそうです。
「むきそば」のように、そばの実を粉にせずそのまま食べる文化は全国的にも珍しいといわれており、他では徳島県祖谷地方の「そば米雑炊」が有名です。

つるっとした喉越しの良さと、 プリプリとした独特の弾力がある面白い食感、そして香りはしっかりそば風味。
だし汁はちょっと甘さが利いた味付けで、冷たくてさっぱりと夏にピッタリの美味しさでした。

「飛島の夏いか」は「スルメイカ」のことで、夏に漁の最盛期を迎えることから「夏いか」と呼ばれています。
スルメイカ漁は山形県の基幹漁業であり、酒田や由良をはじめとする庄内浜での水揚高は数量・金額共に全魚種中トップだそうです。
ほとんど米のとれなかった飛島では、藩政時代年貢はスルメで納めていたそうで、寛文年間には約十万枚ものスルメを藩に納めた記録も残っているとのこと。
適度な弾力とねっとりさを兼ねた食感で、旨みと甘みがあるとても美味しいいか刺しでした。

主に由良漁港で水揚げされる「もずく」は「庄内浜もずく」という名前で知られ、古くから庄内地方の初夏の食材として親しまれてきたそうで、山形県の「夏のプライドフィッシュ」に選定されており、旬は5月~7月。
「プライドフィッシュ」とは全国漁業協同組合連合会が中心となり、各都道府県の漁業協同組合連合会・漁業協同組合が選定する、漁師が選んだ本当においしい魚のこと。
正式名称は「イシモズク」といい、一般的に流通している「オキナワモズク」よりも粘りが強く、歯ごたえがあるのが特徴。
「生もずく酢」や「味噌汁」で食されるのが一般的で、最近では「生もずくのしゃぶしゃぶ」なども人気だそうです。
こちらはお吸い物に入っており、シャキシャキとした少しかたさのある小気味良い食感で風味豊か。

「えご」は「エゴ草」と呼ばれる海藻を煮て溶かして四角く固めた、寒天やゼリーのような食感が特徴の郷土料理。
「いごねり」、「えごねり」、「いご」など様々な呼び名があり、北陸から東北にかけての日本海側を中心に、長野県、福島県など広い地域で食べられているとのこと。
九州のおきゅうとが北前船や漁船の往来によって、博多から能登半島の輪島を経由して佐渡に入り、そこから各地へと伝わったといわれています。
ブルッとした弾力のある食感で、独特な海藻風味が広がるあっさり淡白な味わい、ピリッと利いたからしが良いアクセントに。
「鶏の照り焼き」は定番の甘辛味でご飯が進む味付け、温かくなくて冷たかったのは少し意外でしたが、美味しかったです。
「なすの肉味噌田楽」はじゅわっと柔らかで挽肉もたっぷり乗っており、こちらも良いおかずになります。
「さざえの旨煮」はサザエのほろ苦さや風味を活かした優しめの味付け。

あと個人的に一番美味しかったのが「あなご重」、箸で持つのが難しいくらいのとろける柔らか食感に、重厚でこってりとした味わいが最高でした。
どれも本当に美味しくて、庄内の夏の味覚を堪能できました!
ご馳走様でした!
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割烹食堂 伊豆菊
0234-22-3216
山形県酒田市中町2-1-20
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