訪問日:2023年3月17日(金)
日本一のレモン産地『生口島』
広島県は国産レモン生産量が断トツで全国1位、広島県の公式サイトによると平成28年データで全国62%の生産量を占めるそうです。
瀬戸内沿岸の地域は温暖かつ台風の襲来が少なく、雨の少ない気候からレモンの栽培適地であり、その中でも呉市、尾道市、大崎上島町などの島しょ部を中心に生産されているとのこと。
レモンの産地として特に有名なのが、瀬戸内海に浮かぶ広島県尾道市瀬戸田町の「生口島(いくちじま)」。
島の約半分が斜面になっていることから日当たりがよく、様々な柑橘栽培が盛んで、レモンの栽培は明治時代から行われているそうです。
「レモン谷」と呼ばれている重水地区の一帯を中心にレモンブームを巻き起こし、昭和38年には生産量約900トンを誇る日本一のレモン産地になったとのこと。
昭和39年の輸入レモン自由化によって国産レモンが壊滅的な打撃を受けた際、生産者はレモンの伐採を余様なくされたそうですが、輸入レモンのポストハーベスト農薬が問題になり、国産レモンの安全性が見直され、レモンを新植していち早くレモン産地として復活を成し遂げたそうです。
平成15年第8回環境保全型農業推進コンクールにおいて、安全性の観点から「皮まで食べられるエコレモン」として優秀賞を受賞、平成20年広島県特別栽培農産物に認定されるなど、名実ともに国産レモンのトップブランドになっているとのこと。
生口島には「国産レモン発祥の地」の碑がありますが、広島県の公式サイトによると、広島県のレモン栽培は豊田郡大長村(現:広島県呉市豊町大長)が、明治31年に和歌山県からネーブルの苗木を購入した際、混入していたレモンの苗木3本を試植したのが始まりといわれているそうです。
また、日本で一番最初にレモンが伝わったのは静岡県の熱海という説もあるそうで、明治6年(1873年)に湯治に来ていた外国人が庭先にレモンの種をまいたのが始まりだとか。
生口島ではレモン鍋、レモンラーメン、レモンスイーツなど、様々なレモンを使った名物の食べ歩きが楽しめます。
御食事処ちどり
今回訪れたお店が、耕三寺の正門前にある『御食事処ちどり』。
鍛冶屋を営んでいた先々代が昭和40年に食堂からスタートし、現在は親子の二代目と三代目でお店を切盛りしているとのこと。
瀬戸内海名産の「タコ」と、生口島名産の「瀬戸田レモン」を使った郷土料理を提供していて、「蛸飯」、「蛸天卵とじ」、「レモン鍋」などとても魅力的なメニューラインナップ。
数多くのメディアに取り上げられる人気店で、店内には有名人のサインが沢山飾られています。
混雑状況
この日は平日の金曜日、お店には10時57分に到着。
営業時間は11時からですが、この時既に開店していて既に店内には先客2組。
メニュー・商品ラインナップ
公式サイトによると現在の一番人気メニューは元々はまかない料理だったという「蛸天丼卵とじ」だそうです。
しかし今回食べたかったのは「レモン鍋」と、創業当時から受け継がれる伝統の味という「たこめし」。
その両方が楽しめる「レモン鍋」セットというものもあります。
今回は同行者と2人での訪問、この後何軒か食べ歩きをする予定だったので、セットではなくそれぞれ単品で注文することにしました。
感想
【レモン鍋】1200円(税込)
読売新聞の記事によると、こちらのメニューは娘さんのアイデアから生まれたそうで、1年ほど試行錯誤し、10年ほど前に完成したとのこと。
かつお節と昆布のダシに醤油ベースの味付け、具材は瀬戸内でとれたタコやタイなどの海鮮と豆腐、油揚げ、生麩、シメジ、エノキ、白菜、タコとコーンが入ったつみれ的なものも入っていました。
レモン果汁も効かされていますがスライスされた果肉もトッピングされています。
深みのある魚介の旨味をベースに、レモンは爽やかな風味と程よい酸味が効いていて、すっぱすぎずまろやかな味わい、このバランス絶妙です。
タイの身は上品な味わいのホロホロ食感、タコの身はプリプリと弾力があって旨味も濃く激ウマ。
美味しそうとは思っていましたが、その期待の3倍以上美味しかった印象。
【たこめし】1300円(税込)
見た目ではわかりにくいですがコロコロとしたタコの身も入っていてプリコリ食感。
味付けは素朴で優しめながらコクのある旨味が効き、錦糸卵がフワフワとまろやか。
小鉢の塩辛みたいなものは梅和えで、こちらもサッパリとして美味しかったです。
かなりお気に入りになったお店、次回一番人気メニューの「蛸天丼卵とじ」を食べに再訪したいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
ちどり
0845-27-0231
広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田530-2
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