訪問日:2024年10月6日(日)
秩父名物と小丼ぶり ちんばた 秩父駅前店

埼玉県秩父市、秩父鉄道の秩父駅前にあるお店『秩父名物と小丼ぶり ちんばた 秩父駅前店』。
オープンは2023年2月7日で、こちらは2号店になるとのこと。
本店は埼玉県秩父市大宮にあり、創業からおよそ50年になるそうです。
「ちんばた」という店名は、昔秩父では秩父銘仙をはじめとする絹織物産業が盛んで、先祖が賃金をもらって機(はた)を織る「賃機(ちんばた)」をしていたことが由来とのこと。
こちらは秩父名物の「豚みそ丼」や「わらじカツ丼」などをメインに、様々な秩父郷土料理を提供しているお店。

特に魅力的なポイントが、小さなサイズの丼で色々な名物を同時に楽しめること。
本店やエミテラス所沢店では豚みそ丼とわらじかつ丼が両方楽しめる「秩父名物W丼」はありますが、2号店では「小丼ぶり3種セット」や「小丼ぶり5種セット」など、一度に楽しめる数が多いので、今回は2号店に行ってみることにしました。
アクセス
場所は秩父鉄道「秩父駅」より徒歩2分くらいの距離。
駐車場は近隣コインパーキングを利用。
混雑状況
この日は日曜日、お店には17時50分頃に訪問。
この時先客は3組くらいで、待ち時間無く入店。
メニュー・商品ラインアップ





今回は「小丼ぶり3種セット」を注文。
「鹿肉みそ漬丼」はこの日売切れだったので、「秩父豚味噌丼」、「わらじかつ丼」、「かて飯しゃくしな丼」の3つを選択。

ドリンクは「秩父コーラ」300円(税込)でお願いしました。
感想

【小丼ぶり3種セット(秩父豚味噌丼・わらじかつ丼・かて飯しゃくしな丼)】1350円(税込)

豚みそ丼とは
「豚みそ丼」は秩父地方に古くから伝わる保存食「豚肉味噌漬」を炭火で焼き上げてご飯に乗せた料理。
秩父は山々に囲まれた地域であり、昔から猟で獲れた色々な動物の肉を保存食として味噌漬けにしていたそうで、猪から豚肉に変わっていき「豚肉味噌漬」が誕生したといわれています。
「豚みそ丼」発祥のお店といわれているのは、埼玉県秩父市の野坂町にある「野さか」。
2000年7月19日に和食処としてオープンし、最初は大根おろしをベースに、蕎麦の上にのったつまの食感を味わってもらう新たな蕎麦「高砂そば」を看板メニューにしていたそうです。
しかし蕎麦以外で秩父ならではの名物を何か創れないかという思いから、「豚肉味噌漬」に着目し、それを応用した独自のメニューとして2008年初めに試作品が完成。
その後、2008年5月に「豚丼」の本場である北海道の帯広へ視察研修に行き、数々の名店を巡って、2008年7月8日に豚みそ丼専門店として新たにリニューアルオープンしたとのこと。
自家製の合わせ味噌に漬けた豚肉を焼き上げているそうで、お肉はパサつかずムチッとした弾力のあるしっかり食感、脂身も付いたこってりとした肉質。
香ばしく味噌濃いめに効いた甘さ控えめの味付けで、ほろ苦い後味、ご飯とも相性抜群で美味しかったです。
小丼はお茶碗くらいのサイズで、ごはんは半分くらい入っている感じですが、お肉が大きくて小丼サイズでも食べ応えがありました。

わらじカツ丼とは
「わらじカツ丼」は一般的な玉子とじのカツ丼とは異なり、甘辛い醤油系のタレを絡めたトンカツをご飯に乗せたカツ丼。
何よりの特徴がまるで履物の「草鞋(わらじ)」のようにトンカツが大判でボリューム満点なところ。
キャベツなどは乗らず、ご飯の上にトンカツ2枚を乗せて「一足」になるように盛り付けるのが定番だそうです。
元祖といわれているのは、埼玉県秩父郡小鹿野(おがの)町にあるお店「安田屋」。
「わらじカツ丼」の名前の由来は、取材に来た記者が2枚のカツが乗った丼を「わらじ」みたいと言ったのが由来といわれています。
ちなみに同じく醤油系のタレのカツ丼でご当地グルメとして有名なものとしては、新潟市の「タレカツ丼」、群馬県下仁田町の「下仁田カツ丼」、北海道訓子府町の「訓子府カツ丼」などがあります。
特製の甘辛ダレに漬けた大きめのカツをトッピング。
カツは1枚で薄めですが、大判でこちらも十分すぎるボリューム。
衣はザクザクした食感、タレは濃すぎず肉の旨みもしっかり楽しめる丁度良いバランス、こちらも美味しかったです。

かて飯とは
「かて飯」は米の代わりに雑穀や野菜など他の廉価な食品を炊きこんで増量したもの。
特に米の生産量が少ない地域で、ご飯の量を増やすために具材を加えたことから生まれた料理といわれています。
稲作に不適な地域では米を主食とすることが難しく、また稲作に適した地域でも小作農にとって米は地主への地代として貴重な換金作物であったため、農業技術や輸送、貨幣経済が未発達時代だった近世以前は全国的に広く食されていたとのこと。
米に加える食品を「かて」と呼び、その種類によって大根飯、蕪飯、芋飯、南瓜飯、小豆飯、山菜飯、海藻飯などと呼び分けるそうです。
埼玉県では主に秩父地方を中心に、さいたま市、比企郡、入間地域などに伝わる郷土料理。
県内北部の給食で提供される「かてめし」は酢飯に地域の食材を混ぜ、さいたま市などの南部や秩父地方ではご飯や薄茶飯に里芋の茎を乾燥させた「ずいき」を入れるのが定番だそうで、地域や家庭によってご飯の味や具材が異なるのが特徴。
しゃくし菜とは
「しゃくし菜」は「体菜」のことであり、明治初期に中国から伝来し、秩父地方では古くから栽培している伝統野菜の一つ。
葉っぱの形が「杓子(しゃくし)」に似ていることが「しゃくし菜」という呼び名の由来。
種まきは8月末から9月上旬頃で、収穫時期は10月末から11月頃。
漬け物として食べる他、炒めたり、まんじゅうの餡としても利用されるそうです。
上にしゃくし菜の漬物が乗り、写真ではわかりにくいですがご飯の中にもたくさん具材が混ざっています。
あっさりながらコクのある味付けの炊き込みご飯という感じで、しゃくし菜はシャクシャクと食感が良く、サッパリと優しい味わいで美味しかったです。
小丼でも3杯食べるとかなりお腹が満たされました!
どれも美味しかったですし、一度に名物を3種類食べられるのは最高ですね!
ご馳走様でした!
公式サイト等
https://www.instagram.com/chinbata_chichibuekimaeten
食べログ
秩父名物と小丼ぶり ちんばた 秩父駅前店
050-5890-9854
埼玉県秩父市宮側町3-9
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