訪問日:2025年6月19日(木)
月山山菜そばとは
山菜やきのこがたっぷり入った鉄鍋の中に茹で上がったそばを入れながら食べる、山形県西川町の名物「月山山菜そば」。
1979年~1981年の月山新道(月山花笠ライン)開通をきっかけに、何か西川町の名物を作ろうと勉強会から始まったそうです。
西川町は山々に囲まれた自然豊かな場所であり、豊富な種類の山菜・きのこを楽しめるのが魅力的。
そこで地域の資源である山菜を活かし、それに月山の麓の湧き水で打つそばを融合させた山菜そば料理を創出できないかと、山菜料理専門店「出羽屋」の二代目である佐藤邦治氏が「月山山菜そば」を考案。
山菜・きのこは個性が強く硬いものもあるので、それに負けて風味を損なわず、火にかけた鉄鍋で出す熱々の山菜汁に合うのびにくく切れにくいそばを、地元西川町の玉谷製麺所と共に試行錯誤して完成したとのこと。
各々の店で通常出しているそばでは規格がまちまちだったため、「月山山菜そば」に合う無添加にこだわった黒くて太い田舎風のそばを、提供店では統一して使用。
そばをはじめ、山菜汁の鉄鍋や器なども統一されているそうですが、山菜の種類や小鉢の内容等は異なるため、各店でそれぞれの味わいを楽しめるようになっているとのこと。
「月山山菜そば組合」の公式サイトによると、2025年8月に確認した時点で15軒で提供されているそうです。
https://nishikawa-shokokai.jp/sansai-soba/shop
出羽屋

今回訪れたお店は、山形県西川町にある、上述の「月山山菜そば」発祥の店『出羽屋』。
こちらは全国でも珍しい山菜料理専門の宿で、山岳信仰で出羽三山を訪れる行者の為の宿として昭和4年(1929年)に創業し、現在は4代目になるとのこと。
食べログにおいては2025年7月に確認した時点で★4.48と山形県内の全てのお店の中で断トツの1位、2024年には「The Tabelog Award 2024 Bronze」、2025年には「The Tabelog Award 2025 Silver」を受賞している、全国的に有名なお店。
「月山山菜そば」が楽しめる「そば処」については、宿泊も予約も不要で気軽に楽しめるので、今回行ってみることにしました。
アクセス
お店の近くに電車は通っておらず、今回は車での訪問。
駐車場は店舗の西側の空き地が利用可能です。
混雑状況
この日は平日の木曜日、そば処の開店時間は11時半で、今回は早めの10時50分頃に到着。
この時店前に待ちは無しで、少し早く来すぎたか?と思っていたところ、この後11時過ぎに来たお客さんがまだ開店前の店内に入っていき、そのまま戻ってこないので、あれ?と思い私も入ってみることに。
どうやら店内には中待ち席があり、開店前から中で待っていても良かったようで、しかも名前を書く名簿も店内に置いてありました。笑
この時私は4組目で、開店後は1巡目で入れたから良かったものの、1組分案内が遅くなったので、己の無知さを猛省しました。
ちなみに開店までには私の後に2組増えて、開店後はすぐに中待ちも出来始めました。
店内は4人掛けのテーブル席と座敷席が合計6卓と席数は少なめで、「月山山菜そば」はその料理の特徴からも提供に時間がかかり、1巡目を逃すとかなりの待ち時間になると思うので注意です。
メニュー・商品ラインアップ

今回は「月山山菜そば」のみ注文!
感想

【月山山菜そば】1500円(税込)


そばは普通に1人前くらいの量ですが、鉄鍋に入った山菜は底までたっぷり入っており、1人前とは思えない量で本当に驚きました。
具材は鶏肉の他、山菜は季節によって異なりますが、店員さんに聞いてみたところこの日は、みず、あいこ、うど、わらび、しいたけ、しめじなどが入っているそうです。
つゆはお出汁が利いたあっさりした味付けで、山菜はどれも苦味やクセは無く美味しいです。

そばは黒っぽい色で太めの形状、ツルツルもちっとコシのあるしっかり食感で、山菜にも負けず風味豊か。
「月山山菜そば」の食べ方は鉄鍋に冷たいそばを入れて少し煮込んでから食べる方法と、お椀に具材とつゆを入れてつけ麺スタイルで食べる方法があるとのこと。
本来は両方楽しみたかったのですが、この日はかなり気温が高くて暑かったので、私はほとんどつけ麺スタイルで食べました。
また追加でそば粉を水に溶いた「ハット」を入れ、ひと煮立ちさせてからいただくのが〆の定番だそうですが、山菜とつゆはお椀4杯分くらいの量があり、そばだけでお腹が満ちたので止めておきました。
具材は季節によって異なりますが、特に秋はきのこの旨みが凝縮された味わいが特徴らしいので、次回は秋に食べに来たいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
出羽屋
0237-74-2323
山形県西村山郡西川町間沢58
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