訪問日:2022年7月12日(火)
金沢カレーとは
石川県内のカレー店で提供されている、独自の特徴を持ったカレーライス『金沢カレー』。
全ての提供店に共通するわけではないようですが、一般に以下のような特徴があるといわれています。
●ルーは濃厚で「ドロッ!」とした感じ。
●カレールーの上には「カツ」が載っており、その上にソースがかかっている。
●ステンレス製の舟型のお皿に盛りつけられている。
●先割れスプーンかフォークで食べる。
●つけあわせにはキャベツの千切り。
●カレーのルーは全体にかけ、ライスは全く見えないように盛り付けられている。
金沢カレーの歴史について調べてみたところ、Wikipediaや元祖として有名なお店「チャンピオンカレー」の公式サイトに詳しく書いてありました。
「チャンピオンカレー」創業者である田中吉和氏が1955年頃にレシピを考案し、1961年に独立して始めた洋食店「洋食タナカ」で遅くとも1963年までには、現在の金沢カレーのスタイルが確立。
ソースをのせたカツやキャベツがトッピングされる独特なスタイルは、最も人気の高かった「カレー」に次いで人気のあった「豚カツ定食」をそのまま乗せたことで完成したとのこと。
その後田中氏が独立前にチーフコックを務めていたレストラン「ニューカナザワ」の弟弟子や部下たちの独立にあたり、レシピが一部の老舗店の創業者(「キッチン ユキ」、「カレーの市民アルバ」、「インデアンカレー」など)に共有されたことで、石川県で同時期に同じようなスタイルのカレー店が相次いで創業することになったそうです。
インデアンカレー

今回金沢カレーを食べに訪れたお店は、田中氏がレシピを分けた最初のお店という『インデアンカレー』。
創業者である今度氏は、ニューカナザワ時代に田中氏の下で働いていたそうで、2人はとても仲が良く、その後東京~金沢間の旧国鉄食堂車で働いていた際、食堂車が金沢に着くたびに田中氏と交流を持っていたそうです。
今度氏はタナカでのカレー人気とその味に驚き、田中氏から直接レシピを受け取って独自のアレンジを加え、タナカ以外の最初のカレー専門店『インデアンカレー』として1964年にオープンしたとのこと。
「野菜玉子カレー(ヤサタマ)」や「ハンバーグカレー」など、金沢カレーにおけるトッピングのバリエーションを増やしたのはこちらのお店の功績といわれています。
店舗展開も積極的に行い、北陸3県を中心に一時はフランチャイズを合わせて48店を展開したそうですが、平成初期に直営から撤退し、一部のフランチャイズ店のみが残っていたとのこと。
その後2011年12月に、かつてのインデアンカレーのファンという不動産業の田井仁さんが、創業者の弟でカレールーの製造に携わる野村建次に持ち掛けて、20年ぶりにインデアンカレーの直営店を金沢市三口町に復活。
公式サイトの店舗一覧には、三口町の本店の他、現在はフランチャイズ店舗として金沢市の東山店と金沢額谷店、大阪の「金沢カレー フォーシーズン・インデアン」、富山の高岡木津店、茨城の水戸市役所前店、宮崎の宮崎店、東京の中目黒店が掲載されていました。
今回は本店を訪問。
アクセス
場所は三口駅から徒歩6分くらいの距離。
駐車場は店前にありました。
混雑状況
この日は平日の火曜日、お店には19時10分くらいに到着。
この時先客は2〜3組くらいで空いていました。
メニュー・商品ラインアップ








メニューはまずカレー、ミートライス、スパゲティから選び、お好みのトッピングを追加していくようなスタイル。
こちらのお店では「野菜玉子(通称ヤサタマ)」が特に看板商品として有名なようですが、私は訪問前は金沢カレーの老舗というくらいしか前知識が無かったので、普通にカレーに「トンカツ」だけトッピングしました。
感想

【カレーS+トンカツ】780円(税込)
これぞ金沢カレー!という感じのビジュアル。
トンカツはカリッとサクサクした食感の良い衣に、肉は厚みもあって脂控えめのあっさりした肉質。
カレーはドロッと濃厚で後味はほんのりピリ辛、食べ進めると甘さも際立つまろやかな味わい。
カレーだけでも十分ですが、とんかつのソースがまた旨味のアクセントになり、キャベツはさっぱりとした良い箸休めに。
途中からは卓上の福神漬けも追加し、最後まで美味しくいただきました。
カツのボリュームが結構あるので、Sサイズでも十分食べ応えありました。
ご馳走様でした!
公式サイト等
https://www.instagram.com/indiancurry_honten/?hl=ja
食べログ
インデアンカレー 本店
076-255-1710
石川県金沢市三口町火353
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