訪問日:2018年8月12日(日)
石焼料理とは
秋田県男鹿半島の郷土料理「石焼料理」。
男鹿の漁師料理が起源といわれており、水を張った桶の中に魚や海藻、ネギなどを入れ、そこに真っ赤になるまで熱した石を入れて一気に煮込み、味噌などで調味して食べるという、なんともワイルドな料理。
石で急激に沸騰させることで、普通に煮込むよりも具材の味わいを逃さないまま煮える効果があるそうです。
この漁師料理を観光客向きにアレンジして提供を始めたのは、男鹿温泉郷の「男鹿ホテル」という情報が出てきました。
昭和38年頃にまだ知名度の無かった男鹿温泉郷になにか名物料理をと、かつて地元漁師達の暮らしの中で食べられていた漁師料理を、団体向けのお座敷料理として考案し、「磯焼(いそやき)」という名前で提供したのが始まりだそうです。
現在ではお店によって石焼料理や石焼鍋、石焼桶鍋など様々な名前で提供されています。
石焼料理に使われる石は男鹿の入道崎などで取れる、「生き石」や「金石」と呼ばれる特殊な火山岩で、正式名称は「溶結凝灰岩」。
通常の石なら急激な温度変化に耐えきれず割れてしまうところ、この石は内部にすき間がないため硬くて割れにくく、金属のように真っ赤に焼けるため、石焼料理には欠かせないもの。
石焼料理では高温に熱するため、そんな金石でも平均3回くらいで割れてしまうようです。
美野幸

今回訪れたのが、男鹿半島の数あるお店の中でも特に有名な石焼料理の専門店『美野幸(みのこう)』。
こちらは天然真鯛を使った贅沢な石焼料理が楽しめる人気店。
1988年に先代が和食料理店として開店し、その後を継いだ店主が2008年に石焼き料理専門店に変えたそうです。
以前一度訪れたことがあるのですが、人気すぎて予約無しでは入れず悲しい思いをしました。笑
今回は10日前くらいに予約の電話を入れてから、念願の再訪問です。
アクセス


お店は男鹿半島の最北端にあり、日本海を一望できる景勝地としても人気の入道崎のすぐ近く。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日はお盆の時期の日曜日、予約時間である11時に訪問。
すでに何組かお客さんがいましたが、この日は予約客ばかりのようで、私の後も次々とお客さんが来ましたが、もうこの日は予約でいっぱいと全員断られていました。
やはりこちらのお店は必ず予約しておいた方が良いですね。
メニュー・商品ラインアップ


メニューは石焼料理の定食と単品、鯛とウニの刺身やどんぶりなど、とてもシンプルです。
秋田を代表する郷土料理の一つ、ハタハタ寿司もありますが、毎年正月頃からの販売で、今年漬けあがったぶんはもう完売とのことで残念です。
今回は石焼料理を定食で注文!
感想

【天然真鯛の石焼定食】2800円(税込)
石焼鍋はグツグツに煮上がった状態での提供。
石は800〜1000度にまで加熱されているらしく、泡がすごいので最初撮った写真では中身があまりわからず、謎状態ですね。笑
定食内訳は石焼鍋と天然真鯛の刺身、小鉢のワカメ、ご飯。
最初に食べ方の説明をしてくれます。
石焼鍋のスープには味が付いているので、お皿に移してそのまま食べられます。
ワカメには味が付いてないので、醤油と酢でお好みに味付けて食べます。
締めには残ったスープとご飯でお茶漬け。
ごまとワサビを乗せて、上からスープをかけて食べると美味しいとのこと。

こちらの石焼鍋はあっさりとした塩味で、山椒が効かされているのが特徴的。
この味付けが絶妙で、鯛本来の美味しさをしっかり楽しめます。

鯛の身はたっぷりと入っており、身はふわっと柔らか。
立派な鯛だったのか、骨が大きくて身離れが良く、身の美味しさはもちろんのこと、プルプルの皮やトロッとした目玉まで、全ての部位を余すことなく堪能できます。

刺身は厚めでプリッとした弾力が楽しめ、旨味も抜群。
小鉢のワカメは粘り気がありトロトロ食感、クセはなくふわっと広がる磯の香りが良いですね。

そして締めにはお茶漬け、このために鯛の身を少し残しておきました。
旨味たっぷりの出汁に香ばしいゴマ、ワサビの刺激が絶妙に調和、身も最後にしっかり楽しみ大満足!
鯛ってこんなに美味しいのかと改めて思う、素晴らしい料理でした。
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
美野幸
0185-38-2146
秋田県男鹿市北浦入道崎昆布浦2-1
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