訪問日:2024年5月11日(土)
大蔵餅 トイレの最中

愛知県常滑市(とこなめし)の鯉江本町に本店を構える、老舗の餅菓子専門店『大蔵餅(おおくらもち)』。
創業は昭和26年(1951年)10月で、現在地には2004年に移転したそうです。
食べログの和菓子・甘味処百名店には2023年に選出されています。
常滑は古くから焼き物の街として知られており、古来の陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続く代表的な6つの産地「日本六古窯(ろっこよう)」の一つに数えられています。(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)
常滑では平安時代後期から焼き物づくりが盛んになったそうで、知多半島の豊富な粘土資源や燃料を背景に発達してきたとのこと。
鎌倉時代初期までは宗教儀式の壺を作り、それ以後は、甕、壺、擂鉢などの日常雑器の生産が主体となり、海運を通じて青森から種子島まで、広大な商圏を獲得していったそうです。
途中山茶碗などを生産していましたが、江戸時代からは朱泥の急須や素焼の土管、陶製便器の生産が始まり、明治時代になって、真焼土管、テラコッタ、タイルなど建築陶器の生産が加わったそうです。
『大蔵餅』の創業当時は土管産業の全盛期、安くて腹持ちの良いお餅が働きどころである常滑の地で好まれたそうで、焼き物文化と共に「餅菓子文化」を育んできたとのこと。
そんな『大蔵餅』では、豊かな知多半島の食材をふんだんに使った様々な餅菓子を販売していますが、今回目当てのお菓子が『トイレの最中』。
こちらはトイレの形をした「もなか」に、自分で餡を詰めることで完成するという、ユニークな見た目のもなか菓子。
商品名が「トイレのもなか」と「トイレのさいちゅう」、両方読めるのも面白いポイント。笑
地元ゆかりの住宅設備機器メーカーである「LIXIL(旧INAX)」榎戸工場とのコラボで誕生した商品だそうで、元々は「INAXライブミュージアム」で販売されていたそうですが、その反響の大きさから、2021年9月から『大蔵餅』でも店頭販売を開始したとのこと。
公式サイトのQ&Aを確認したところ、製造が安定していないことから店頭と催事での数量限定販売になるようで、現状通販や予約、取り置きは出来ないようでした。
なので今回は開店後すぐに店頭で購入しようと思い、本店へ初訪問。
アクセス
場所は多屋駅から徒歩5分くらい、常滑駅から徒歩9分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は土曜日、お店には朝9時20分頃に訪問。
この時先客は1人のみでした。
メニュー・商品ラインナップ


商品写真は一部のみで、他のラインナップや10時から営業している甘味処のメニューなどは公式サイトに掲載されています。
目当ての『トイレの最中』は結構数も置いてあったので一安心。
あとは餅菓子のTOP3を一個ずつ購入!
感想


【トイレの最中】345円(税込)


「餡を入れる時は決してトグロを巻かないようにしてください」という、お菓子の説明書で見たことがない文言に思わず笑ってしまいますね。笑

ちゃんと食欲を無くすビジュアルに仕上がってしまい、食べる前はだいぶ困惑しましたが、もなか生地はとても香ばしく、バリバリとした小気味良い食感。
餡の量もたっぷり入り、甘さしっかりめで濃厚な味わい。
もなか菓子としての美味しさにも、見た目の面白さにも大満足で、これはお土産に買っていくと喜ばれそうです。


【上:大蔵餅】160円(税込)
人気NO.1の商品、外がこし餡で中に草餅が入っています。
サイズはどれもやや小ぶりでお手頃価格。
草餅は色が奇麗なので、中に隠れているパターンは珍しい印象。
こし餡はコクのある上品な甘さ、草餅はモチッとコシのある食感に香り高いよもぎ風味が楽しめ、とても美味しかったです。
【中:山吹】160円(税込)
人気NO.2の商品で、国産大豆100%の高級大豆を使用したきな粉をまぶしてあり、お餅はモッチリとしたザラつきのある舌触りでおはぎみたいな感じ。
中は確かこし餡?で、香ばしいきな粉との相性も抜群。
【下:草餅】160円(税込)
人気NO.3の商品、外が草餅で中につぶ餡が入っています。
こちらは先に草餅が来るのでよもぎ風味は更に際立ち、つぶ餡は優しめの甘さでまろやかな味わいでした。
個人的な好みの順は上から大蔵餅、草餅、山吹という結果でした。
餅菓子も美味しいですし、トイレの最中は毎回お土産に買って帰りたいくらいお気に入りになったお菓子。
せっかくならもっと買って帰ればよかったと後悔です。
次回は甘味処も利用したいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
大蔵餅 常滑本店
0569-35-2676
愛知県常滑市鯉江本町2-2-1
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