訪問日:2025年6月19日(木)
ひっぱりうどんとは
山形県内陸部、主に村山地方に伝わる郷土料理「ひっぱりうどん」。
茹で上がったうどん(主に乾麺)を釜や鍋からすくい上げて、そのまま納豆、サバ缶、ネギ、醤油などを混ぜて作った「つけだれ」に絡めて食べるのが基本のスタイル。
他にも生うどんや冷凍うどん、そうめんなども使用され、具材も家庭によって様々だそうです。
「ひっぱりうどん」という名前の由来は、鍋からうどんを引っ張るから、納豆が糸を引くからなど諸説あり、他にも「ひきずりうどん」、「ひっぱりあげうどん」、「つっぱりうどん」など様々な呼び名があるとのこと。
発祥地は山形県村山市戸沢地区といわれており、この地域ではかつて冬は炭焼きを生業としていて、山籠もりすることが多かったそうです。
炭焼きの最中は炭窯から離れられないことから、保存食として常備している乾麺や自家製の納豆など、あり合わせの材料で簡単に食事をとったのがひっぱりうどんの始まりといわれています。
手軽に作れて味も美味しいことから家庭でも食べられるようになり、次第に他の地域にも広まっていったとのこと。
当初は納豆にネギなどシンプルだったそうですが、時代の流れと共に様々な具材が入るようになったようです。
そういった歴史的な背景から主に冬の郷土料理として伝わっており、通年提供しているお店もありますが、一部では冬季限定メニューとして提供されています。
酒蔵澤正宗


今回訪れたお店は、山形県山形市、JR山形駅ビル1F(エスパル・メトロプラザ内)にある居酒屋『酒蔵澤正宗』。
こちらは山形県寒河江市にある天保7年(1836年)創業の老舗酒造会社「古澤酒造株式会社」の直営店。
会社の公式サイトの沿革・社歴を見ても、当初のオープン日はよくわからなかったのですが、現在のお店は平成21年4月29日にリニューアルオープンしたと書いてあり、それ以前から営業しているようです。
古澤酒造のお酒「澤正宗」をはじめ、様々な山形の郷土料理を取り揃えたメニューラインアップが魅力的。
「ひっぱりうどん」を提供しているお店を調べてもそこまで沢山は出てこなかったのですが、こちらのお店は山形駅内にあってアクセスが良く、通年でも提供しているようだったので、行ってみることにしました。
アクセス
駐車場は山形駅ビル駐車場、山形駅西口駐車場、東口交通センター駐車場が契約駐車場になり、それぞれで利用料金に応じてサービスが異なります。
https://www.s-pal.jp/yamagata/access/?doing_wp_cron=1752563550.6659750938415527343750
混雑状況
この日は平日の木曜日、お店には19時半頃に訪問。
この時先客は2組で空いていました。
メニュー・商品ラインアップ











今回は「ひっぱりうどん」を注文。
ひっぱりうどんだけならランチメニューの方が安くてお得ですね。
居酒屋ですがドリンク注文必須ではなさそうで、お通しも無し、食べたいものだけの料金で気軽に楽しめるのが良いですね。
感想

【ひっぱりうどん】1300円(税込)


空のお椀に具材を全部入れて混ぜ、つゆを足してつけ麺スタイルでいただきます。

うどんは乾麺を使った感じの細めの平打ち形状、チュルッともっちりした少し柔らかめの食感。
つけだれは甘辛のお出汁が効いたつゆに、卵と納豆のまろやかな味わいと独特の香り、サバの旨みがアクセントになっていて、めちゃくちゃ美味しいです。
簡単に作れるので家でも作るくらい大好きな郷土料理なのですが、やっぱりお店で提供されるものは一味違う美味しさ。
「もってのほか」や「だだちゃ豆」など、季節限定のメニューで気になっているものもあるので、また違う時期にも再訪したいお店です。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
酒蔵 澤正宗
023-628-1206
山形県山形市香澄町1-1-1 メトロプラザ 1F
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