訪問日:2023年11月30日(木)
﨑山米店
鹿児島県薩摩川内市高城町、総合運動公園の入口そばにある『﨑山米店』。
創業年など詳細情報は調べてみてもよくわかりませんでした。
こちらのお店はお米はもちろんのこと、お米を使った「ちんこだんご」、「けせん団子」、「かからん団子」など、鹿児島の郷土菓子を多数販売しているのが魅力的。
「ちんこだんご」または「しんこだんご」とは
鹿児島県薩摩川内市(さつませんだいし)の名物として知られる「ちんこだんご」、または「しんこだんご」。
醤油を塗った焼き団子で、、鹿児島県内では「しんこだんご」として広く愛されているそうですが、薩摩川内地方では昔から「ちんこだんご」と呼ばれるそうです。
由来については、﨑山米店の店内に以下のような説があると掲載されていました。
①「しんこだんご」の名前の由来は、「しんこ」新しい粉という意味で、新米の米粉だけを使って作っていた事から、「しんこだんご」の名前が付けられた説。
②鹿児島弁で小さいだんこの事を「ちんこだんご」と言った事から名前が付けられた説。
③元中3年(1386年)、幽遠山深固院の和尚が度重なる飢餓の際、田に出て落穂を拾い籾(もみ)を粉にして餅をつき、醤油をかけて焼いたお団子を皆にたべさせて飢饉を救ったのが「しんこだんご」の始まりとも言われ、「しんこだんご」がなまって「ちんこだんご」になったという説。
「けせん団子」とは
「けせん」とは一般的にニッケ、ニッキ、シナモンと呼ばれるニッケイ属の木で、年間を通して暖かい気候の地域で育つため、昔は鹿児島県内のどこの家庭でも庭先に植えていたとのこと。
葉には殺菌作用があることから、団子を傷みにくくする効果があるとわかり、けせんの葉を2枚1組にして小豆やよもぎの団子を挟んで蒸しあげたことが「けせん団子」の始まりといわれているそうです。
「かからん団子」とは
けせん団子と同じく、殺菌作用があるサルトリイバラもしくは同属のサツマサンキライの葉で団子を包み蒸しあげたもの。
「かからん」という名前の由来は、棘のあるサルトリイバラの茎を触らないように「かからん」(方言で触らないという意味)から葉を「かからん葉」といい、「かからん団子」となったといわれているとのこと。
いずれも鹿児島の郷土料理を調べていた際に知りましたが、どこのお店でも売っている訳ではなく、これだけ取り揃えているお店は貴重な印象。
薩摩川内市を訪れた際は必ず行ってみたかったお店、今回初訪問です。
アクセス
場所は上川内駅から徒歩36分と駅からは遠め。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の木曜日、お店には開店直後の9時過ぎに訪問。
この時先客はおらず私のみでした。
メニュー・商品ラインナップ
今回の目当ては上述の3種類の郷土菓子ですが、まだ売り場に並んでいないものもあり、お店の方に確認したところ、既に出来ているので販売可能とのこと。
けせん・かからん団子はよもぎ味もありましたが、今回はどちらも小豆を購入。
感想
【ちんこだんご】1本65円
まだほんのり温かいくらいの温度。
モチッとコシはありつつ歯切れの良い食感で、ほんのり塩気が効いた香ばしい醤油味。
シンプルで素朴な味わいのお団子でした。
【けせん団子】370円
バラ売りは見当たらなかったので5個入を購入。
ムチッとコシの強い食感で、コクのある小豆の味わいはありますが、香りはシナモンのような独特な風味が強く、とても美味しいです。
【かからん団子】340円
こちらもバラ売りは無かったので4個入を購入。
こし餡のようなサラリとした舌触りがありつつ、もっちりとした食感。
小豆の味わいをメインに、かからん葉の独特な風味もほんのり広がり、葉から移った塩気が味に深みを出していました。
けせん・かからん団子、どちらも上品な甘さで、1人で食べるのは数が多いかなと心配でしたが、意外とペロッと余裕で完食。
今回購入した商品では個人的に好みの順に上から「けせん団子」、「かからん団子」、「ちんこだんご」という結果でした。
またどこかのお店で見かけたら食べ比べもしたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
﨑山米店
0996-22-2405
鹿児島県薩摩川内市高城町2900-4
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