訪問日:2026年1月14日(水)
たこ焼き

大阪名物の代表格として、全国的にも圧倒的な知名度を誇るご当地グルメ「たこ焼き」。
出汁や卵で溶いた小麦粉ベースの生地を、丸いくぼみのある鉄板に流し入れ、ぶつ切りにしたタコを入れて丸く焼き上げた粉もの料理の一種。
仕上げにはソースやマヨネーズをかけて、鰹節や青海苔をまぶすのがオーソドックスなスタイルですが、醤油や塩味、味噌味、ポン酢味など味付けは様々。
また具材にはタコをはじめネギ、干しエビ、紅生姜、天かすなどを入れることが多いですが、他にもイカ、エビ、もち、チーズ、ウインナーなどバリエーション豊富。
大阪出身の私にとっては家庭に専用のたこ焼き器があるのが当たり前で、家族や友人とたこ焼きパーティ、通称「たこパ」がよく開催されます。
「たこ焼き」のルーツはいくつかあるといわれており、代表的なものが「ちょぼ焼き」、「ラヂオ焼き」、「玉子焼(明石焼)」の3つ。

「ちょぼ焼き」は明治末期から大正時代にかけて駄菓子屋などで販売され、特に子どもたちのおやつとして人気だったといわれています。
浅いくぼみのある銅板に水溶き粉を流し入れて焼いたもので、具材はこんにゃくや紅生姜、たくあんなどが定番だったといわれており、味付けには醤油が使用されていたそうです。
関西ではラジオのつまみの形を「ちょぼ」と呼び、銅板の形が「ちょぼ」に似ていること、サイコロの目に似ている印や点などの小さく丸いものを「ちょぼ」ということからなど、名前の由来については諸説あるとのこと。
また現在熊本県で名物になっている「ちょぼ焼き」とは異なる点が多く、詳しくはこちらの記事にまとめました。

大正14年(1925年)3月22日に日本でラジオ放送が開始された後、屋台では文明の最先端であったラジオから名をとった「ラヂオ焼き」が登場。

「ラヂオ焼き」はたこ焼きのように丸く焼き上げますが、中には牛肉やこんにゃくなどを入れて焼いたもの。

この時既に兵庫県の明石ではタコを具材に使用した「玉子焼(明石焼)」が誕生しており、これをヒントに「ラヂオ焼き」にタコを入れたことで、昭和初期に「たこ焼き」が誕生したといわれています。

元々の「たこ焼き」は出汁や醤油で生地に味が付いているため、何もかけずに食べるのが一般的だったそうですが、戦後の1948年に粘度の高いとんかつソース(濃厚ソース)が誕生したことで現在のスタイルが確立されたそうです。
会津屋

今回訪れたお店は、大阪市西成区の玉出駅近くに本店を構えるたこ焼き専門店『会津屋(あいづや)』。
こちらは「たこ焼きの元祖」、「たこ焼き発祥の店」として知られている、昭和8年(1933年)創業の老舗。
屋号は創業者が福島県の会津坂下町が出身地であることが由来と思われます。
創業当時は牛肉・こんにゃく・豆などを入れた「ラヂオ焼き」を販売していたそうですが、ある日お客さんから「大阪は肉かいな。明石はタコ入れとるで。」と言われたそうです。
これをヒントにラヂオ焼きの生地の中にタコを入れて試作を重ね、昭和10年(1935年)に「たこ焼き」と名付けて販売開始。
こちらのお店では小麦粉を醤油味の出汁で溶く方法を考案し、現在でも上からソースはかけず、何もつけない昔ながらのたこ焼きを販売しています。
現在でも大阪を代表するたこ焼きの名店として知られており、店舗は2026年1月に公式サイトを確認した時点で、大阪に10店舗、東京に1店舗、愛知に1店舗を展開。
2016年~2018年までの3年連続でミシュランガイドのビブグルマンを受賞しており、「美味しんぼ」77巻の第4話にも掲載。
2015年に「ミラノ万博」の「日本館」での試食提供や、2019年に開催された「G20 OSAKA SUMMIT 2019」にて世界の要人をおもてなしした実績も持つとのこと。
今回は玉出にある『会津屋本店』へ行ってきました。
元々は大阪の今里で始まったそうですが、昭和24年(1949年)に天下茶屋に移転し、現在の本店は平成5年(1993年)に移転オープンしたそうです。
アクセス
場所は玉出駅から徒歩2分、岸里玉出駅から徒歩6分くらいの距離。
駐車場は無いので近隣コインパーキングになります。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には18時40分頃に訪問。

この時テイクアウトに待ち客は無しで、イートイン席に1人のみでした。
メニュー・商品ラインアップ


今回はイートイン席を利用、イートインの場合は店内で注文を受け付けるとのこと。
こちらのお店では「元祖たこやき」の他、平成17年(2005年)に復活したという「元祖ラヂオ焼」も販売しており、両方楽しめる「二種盛」があるのも魅力的。
今回はたこ焼きのルーツに触れたいと思ったので『二種盛』と、明石焼が大好きなので『玉子焼』も注文。
感想

【二種盛】750円(税込)
基本的にはそのままで食べますが、卓上には酢醤油、ウスターソース、一味などが用意されており、お好みで味変も楽しめます。


生地はふんわりもっちりしつつ、中はとろりと柔らかな食感。
たこ焼き自体のサイズは小さめですが、具材のタコは大きめで、プリコリとした弾力ある食感と濃い旨みが楽しめます。
一般的なソース味と比べると素朴であっさりとしていますが、お出汁の旨みと醤油味がじんわりと広がり、食べ進めるほどに味の深みが増していく印象。


ラヂオ焼は生地にネギが混ざり、中には牛すじとこんにゃくが入っていました。
プルッとしたこんにゃくに、ホロッとした牛すじはコクのある甘辛味で、たこ焼きとはまた違った食感と美味しさでしたが、どちらも大好きです。

【玉子焼(12個) 出汁付】850円(税込)
熱々の出汁はで魚介の旨みが濃厚で、たこ焼きの生地よりも、玉子の存在が際立つまろやかで優しい味わい。
どれも美味しかったですが、個人的には意外に「玉子焼」が一番好みという結果でした。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
会津屋 本店
050-5594-1754
大阪府大阪市西成区玉出西2-3-1

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