訪問日:2023年2月24日(金)
『ういろう』とは
名古屋名物を代表する一つとして、お土産の定番にもなっているお菓子『ういろう(外郎)』。
全国的に名古屋名物として知られている印象ですが、名古屋以外でも各地で名物になっていて、特に小田原、京都、山口などは有名。
原材料や製法、味、食感、見た目は製品や地域によって様々なものが存在するようですが、名古屋のういろうは、米粉と砂糖を主原料に蒸して仕上げるお菓子で、モッチリとした食感とズッシリとした重量感が特徴。
発祥の歴史としては室町時代に遡るそうで、以下の2説が通説になっているとのこと。
○元の国の礼部員外郎職(薬を扱う職)だった陳延祐が日本に亡命した際、博多に伝えた痰止めの秘薬「透頂香」の別名が「外郎」であり、黒砂糖を使ったお菓子がこれに似ていることから「外郎」と呼ばれるようになったという説
○陳延祐の子、宗奇が足利義満の招請で上洛して外郎薬を献上した際、口直しに添えた菓子が由来という説
発祥の地は名古屋ではなく、外郎家初代となる陳延祐の在住した「博多」か、2代目宗奇が在住した「京都」のどちらかと考えられているそうです。
名古屋に伝わったのは、尾張藩の御用商人だった「餅文総本店」の初代餅屋文蔵が、2代目藩主徳川光友に仕えた明の国出身の陳元贇から製法を教わったのが始まりとのこと。
全国的に名古屋名物として知られるようになったのは、「青柳総本家」が名古屋駅の構内とプラットホームでういろうの立ち売りを始め、東海道新幹線が開通した後は全列車内での車内販売を行ったことがキッカケだそうです。
餅文総本店
個人的に大好きなのでコンビニやスーパーなどでも日常的に買いますし、名古屋駅などに行くと沢山売っているので、つい色々買ってしまう『ういろう』。
しかし思えば販売店の直営店舗には全く行ったことがないことに気付き、今回名古屋で訪れたのが『餅文(もちぶん)総本店』。
こちらは万治2年(1659年)に袋町(現:中区錦3丁目)にて創業したお店で、ういろうを菓子として販売する業者としては全国最古の老舗といわれるそうです。
昭和40年(1965年)には袋町から瑞穂区伝馬町に移転、昭和59年(1984年)に現在の本店がある南区豊2丁目に新工場・新店舗を新設したとのこと。
本店の他には桃山店、元八事店、そして工場直営店である「餅屋文蔵の店」があり、その他駅や空港、百貨店などでも商品の取り扱いがあるようです。
今回は本店を訪問。
アクセス
場所は道徳駅から徒歩10分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の金曜日、お店には13時半頃に訪問。
この時先客はおらず私のみでした。
メニュー・商品ラインナップ
商品写真は一部のみで、ラインナップは公式サイトにも掲載されています。
感想
【購入商品一覧】(価格は税込表記)
○一口生ういろ5個入 540円
○わらびういろ 125円×3
○紅茶わらびういろ 125円
○ほうじ茶わらびういろ 125円
○花しぼり 柚子 108円
『一口生ういろ』はその名の通り食べやすい一口サイズの個包装。
白・桜・抹茶・こしあん・きなこが各1個ずつ入っています。
団子に近いようなもっちりとした食感、ほんのりお米の風味が広がり、各フレーバーの味わいは優しめの印象。
個人的に好みの順は桜、こしあん、白、抹茶、きなこという結果でした。
『わらびういろ』は「わらび餅」と「ういろう」の食感を合わせ持つ新食感のお菓子とのこと。
プレーンタイプのみ3個購入したのは、きなこと黒蜜が付くのが3個以上だったからです。
どれも透明感のある生地で、ツルンと瑞々しくてモッチャリとした食感。
プレーンはそのまま食べても甘さが効いていて十分美味しいですが、芳醇でコクのある黒蜜ときなこの風味も相性抜群で更に美味しくなりました。
紅茶はサッパリとした甘さで、想像以上に紅茶の味わいが濃密。
ほうじ茶はほんのり香ばしく、どちらもプレーンとは味わいが大きく異なり、食べ比べが楽しいですね。
花しぼりは柚子餡を歯切れの良いなめらかな生地で包み絞ったお菓子とのこと。
柚子餡は上品で爽やか、生地はモチッと確かに歯切れの良い食感で、こちらもまた違った美味しさでした。
こちらのお店のういろうは初めてではなく、特に『わらびういろ』は以前からお気に入りの商品。
店舗では接客面でのサービスも素晴らしく、本店に来た甲斐がありました!
また寄りたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
餅文總本店
052-691-5271
愛知県名古屋市南区豊2丁目36-24
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