訪問日:2024年12月7日(土)
せいだのたまじとは
「せいだのたまじ」とは、山梨県上野原市(うえのはらし)にある棡原(ゆずりはら)地域の郷土料理で、小粒の皮付きじゃがいもを、味噌味で甘辛く煮っころがしにしたもの。
江戸時代後期に甲府の代官だった「中井清太夫(なかい せいだゆう)」は、幕府の許可を得て九州からじゃがいもの種芋を取り寄せ、谷間や山裾の各村に栽培を推奨し、村人を大飢饉から救ったそうです。
その功績からじゃがいもを「清太夫芋」や「清太芋」と呼ぶようになり、後に「せいだ」へと変化したといわれています。
「中井清太夫」は「芋大明神」として祀られており、上野原市内の龍泉寺に碑が残されているそうです。
「たまじ」は小さなじゃがいものことを意味し、「せいだのたまじ」は小粒でも無駄にせず食べられるようにした、先人の知恵から生まれた郷土料理。
山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目として絞られた「特選やまなしの食」に選定されています。
羽置の里 びりゅう館
今回訪れたお店が、山梨県上野原市の西原(さいはら)にある『羽置の里(はおきのさと) びりゅう館』。
地域の特色を生かした地域ブランドの開発や、地元資源を活用した観光事業の育成、雇用の創出、移住促進など、地域課題に取り組んでいる団体「NPO法人さいはら」の拠点となる施設。
こちらではそば打ち体験や、ステージ広場を利用してのイベント、隣接する広い運動場でのグランドゴルフやゲートボールなども開催。
館内の食堂では水車・石臼挽き手打ち蕎麦や雑穀ごはん、郷土食のせいだのたまじや刺身こんにゃくなどを提供。
「せいだのたまじ」の提供店を調べるとこちらのお店が出てきたので、今回行ってみることにしました。
混雑状況
この日は土曜日、お店には10時35分頃に到着。
この時先客は1人のみで空いていました。
メニュー・商品ラインナップ
今回は目当ての「せいだのたまじ」と、同じく山梨の郷土料理である丸麦を柔らかく煮た「おばく」もあったので注文しましたが、「おばく」はこの日無いとのこと。
なので今回は『せいだのたまじ』のみ注文。
感想
【せいだのたまじ】400円(税込)
たまじは2口くらいの可愛い小さめサイズ。
表面は濃い色でテロッとした甘辛い味のタレをまとっていますが、中まではそんなに染みておらず、全体的にはあっさりとした素朴な味わい。
ホックリとした食感に優しいじゃがいもの風味が広がり、シンプルですがとても美味しかったです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
羽置の里 びりゅう館
0554-68-2100
山梨県上野原市西原6931
コメント