訪問日:2023年9月23日(土)
淡路島を代表する名物「たまねぎ」
今から約1200年前の平安時代には「御食国(みけつくに)」といわれ、神や天皇に食べ物を献上していたとされている、兵庫県南部に位置する「淡路島」。
年間を通じて瀬戸内海特有の温暖な気候に恵まれ、日照時間が長く、気候・風土を活かした多彩な農業が展開されていて、その代表的な食材の一つが「たまねぎ」。
日本でたまねぎが食用として栽培されるようになったのは、明治4年(1871年)に北海道の札幌で試験栽培されたのが最初とされ、明治11年(1878年)に札幌農学校教官のブルックスにより本格的な栽培が始まったといわれています。
淡路島では、神戸の外国人居留地に住むアメリカ人から手に入れた泉州の農業人が栽培を始め、その泉州たまねぎの栽培技術を導入し、明治21年(1888年)に米国から輸入した種子を賀集村(現・南あわじ市)で試験栽培したのが始まりだそうです。
昭和39年(1964年)には栽培面積が3000haを超え、日本一の生産額を誇る大産地に成長したとのこと。
淡路島のたまねぎ栽培は水稲の裏作として行われ、9月に種をまき、成長した苗を11~12月に田んぼに植え替えます。
冬から春にかけてじっくりと時間をかけて成長し、4~5月に収穫される早生種は収穫後しばらく乾燥させたら出荷され、貯蔵には向かず柔らかくて生食が美味しいのが特徴。
5~6月に収穫される中生種、中晩生種は収穫後に「たまねぎ小屋」に吊るして長期にわたり乾燥させることで甘みが増し、貯蔵しやすいのが特徴。
様々な品種が栽培されていて、冷蔵貯蔵も行われるため、淡路島では一年を通して美味しいたまねぎが楽しめるそうです。
淡路島では様々なたまねぎグルメがあり、お土産商品も充実、本物のたまねぎを入れたUFOキャッチャー「たまねぎキャッチャー」があるのも面白いです。
麺乃匠 いづも庵
今回訪れたお店が、兵庫県淡路市の津名港ターミナル近くにあるお店『麺乃匠 いづも庵』。
明治42年(1909年)に製麺屋「氷室商店」(現・淡路麺業)から始まったという老舗で、『麺乃匠 いづも庵』は1990年にオープンしたとのこと。
こちらのお店で一番人気のメニューは、丸ごと1個天ぷらにした淡路島産たまねぎがインパクト大の『玉ねぎつけ麺 華』。
開業当時は地元客をターゲットに天ぷらうどんなどベーシックなメニューを提供していたそうですが、2007年に「メニューに特色を出すため、淡路島の食材を取り入れてみてはどうか」と開発されたメニューだそうです。
その後も淡路牛と淡路の卵を使った「石焼き牛すじカレーうどん」や、淡路牛を石焼き鍋で出す「淡路石焼き牛丼」など、淡路島の食材を全面に押し出した特色あるメニューを次々に考案。
メディアにも数多く取り上げられ、SNSでも話題となり、観光客を中心に連日大行列ができる人気店になったとのこと。
私は2017年に一度行ったことがありますが、玉ねぎつけ麺が絶品でまた必ず再訪しようと決めていたお店、今回6年ぶりになります。
アクセス
場所は津名港ターミナルから徒歩7分くらいの距離。
駐車場は店舗前と、奥の方に第2駐車場もありました。
混雑状況
この日は土曜日、お店には開店直後の11時過ぎに到着。
店前には待ち客がたくさんいて満席なのは明らか。
店頭にあるウェイティングボードを確認すると、8組22人待ちで思った以上に混んでいました。
待ち時間は40分弱くらいかかった印象。
メニュー・商品ラインナップ
未食メニューを開拓するか悩みましたが、やっぱりここに来たら食べたいのが『玉ねぎつけ麺 華』。
結局今回もこちらを注文!
感想
【玉ねぎつけ麺 華】1000円(税込)
たまねぎは淡路島産たまねぎの中でも大玉の2Lサイズのみを使用しているそうで、ボリューム満点。
天ぷらには咲いた花のように切れ込みが入り、地元の有機カレンデュラの花びらが散らされた華やかなビジュアル。
たまねぎの天ぷらは外がサックリと香ばしく、中はしっかりと火が通りしんなりと柔らか、辛味もなく甘さが効いていてとても美味しいです。
鰹仕立ての出汁にはたまねぎの旨味も溶け込み、あっさり甘辛でコクのある味わい。
うどんは細めでグニュッと柔らかな伸びのある食感。
久しぶりに食べても変わらない美味しさ、やはり大好きです。
同行者は玉ねぎつけ麺に次ぐ人気という「石焼き淡路島牛丼 うどんセット」1400円(税込)を注文。
熱々の石焼容器に和風出汁をかけてあり、ジュージューといい音を立てていました。
出汁の旨味に甘辛濃口の味付け、そしてその濃い味付けに負けない力強い肉の旨味。
ちょっと焼き目がついて香ばしく仕上がり、激ウマの牛丼で人気も納得の美味しさでした。
ご馳走様でした!
公式サイト等
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食べログ
麺乃匠 いづも庵
0799-62-6002
兵庫県淡路市志筑3522-1
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