訪問日:2021年10月15日(金)
王ろじ

「とんかつ発祥の店」と呼ばれるお店の一つ、東京の新宿にある大正10年(1921年)創業の老舗『王ろじ』。
初代主人は当時珍しかったという丸の内のフランス料理店で修業して洋食屋を始めたそうで、店名には「路地の王様」になるという思いが込められているとのこと。
とんかつの歴史について調べると、とんかつのルーツになったのは明治時代に日本に伝来したフランス料理の「コートレット」で、仔牛肉をスライスしたものに細かいパン粉をつけてフライパンなどで炒め焼きする料理だそうです。
明治28年(1895年)創業の東京銀座のフランス料理店「煉瓦亭」では、フランス料理として提供されていた牛肉ではなく豚肉を使用した「ポークカツレツ」を考案。
当初は薄切りの豚肉を使用し、デミグラスソースを掛けて温野菜を添え、ナイフとフォークで食べるスタイルだったとのこと。
後に明治32年(1899年)頃にはデミグラスソースの代わりにウスターソースが使われ、温野菜の代わりに生の千切りキャベツを添えるようになり、天ぷらのように大量の油で揚げる調理法で作られるようになったそうです。
「王ろじ」は大正10年(1921年)に厚切りのロース肉を揚げ、食べやすく切り分けた「とんかつ」を初めて売り出し、「とんかつの名付け親」として知られています。
また1905年に「ぽん多本家」を創業した島田信二郎氏が、昭和4年(1929年)に御徒町の洋食店「ポンチ軒」で厚切りの豚肉に十分に火を通す加熱調理法を考案し、包丁で切り分けて茶碗飯・漬物・味噌汁の和定食スタイルで提供するようになったとして、こちらもまたとんかつの元祖といわれているとのこと。
調べてみると様々な説が出てきて面白いですね、とんかつの歴史。
今回訪れた『王ろじ』は、とんかつの歴史に深く関わっているお店というだけでなく、食べログのとんかつ百名店に2017年、2018年、2021年に選出されている高評価店でもあるので、気になり行ってみることにしました。
アクセス
混雑状況
この日は平日の金曜日、お店には19時20分くらいに訪問。

この時店内は満席のようでしたが、地下にも席があり、こちらは誰もおらず私のみでした。
メニュー・商品ラインアップ


今回はカツカレーの『とん丼』を注文!
感想


【とん丼】1150円(税込)
洋皿ではなく丼に入って提供されるスタイル。
日本最古のカツカレーとして有名な「河金」の「河金丼」も丼スタイルなので、昔ながらのカツカレーはこのスタイルなのでしょうか。
とんかつは大きくて厚切りのものが3切れ乗っていて、ソースも上からかかっています。
とんかつは香ばしくてザクザクとした食感の良い衣に、肉は脂控えめながらホワッとほぐれて柔らかくジューシー。
カレーは量は少なめですがどろっと濃厚な味わい、少し酸味のある後味で結構スパイシー。
全体の量はそこまで多くなく手頃な印象。
ちなみに丼は下の皿と一体化していて、持ち上げると引っ付いてきたので驚きました。笑
カレーも美味しかったですが、特にとんかつの美味しさは衝撃的で大満足!
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
王ろじ
03-3352-1037
東京都新宿区新宿3-17-21
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