訪問日:2025年5月14日(水)
朝宮茶とは
滋賀県甲賀市(こうかし)の信楽(しがらき)地域の西端、京都との県境に位置する山間地で生産されている「朝宮茶(あさみやちゃ)」。
最も古い茶の産地の一つといわれており、その歴史はおよそ1200年前の805年に最澄(天台宗・開祖)が留学先の唐より茶の種子を持ち帰り、朝宮の岩谷山に植え、815年に朝廷に献上するために始まったといわれています。
岩谷山観音仙禅寺には朝宮茶発祥の碑が建てられており、その横には松尾芭蕉が元禄七年(1694年)に朝宮の地を訪れて詠んだ「木隠れて 茶摘みも聞くや ほととぎす」の句碑があるとのこと。
標高が400mほどの高地のため昼夜の寒暖差が大きいなど気候風土がお茶の栽培に適しており、「朝宮茶」は香り高く深い味わいが特徴で、宇治茶のブレンドなどにも使用されているそうです。
急傾斜地が多く大型機械の導入が難しいため生産量はそんなに多くないですが、「香り朝宮」と称される緑茶の最高峰として知られており、宇治(京都府)、川根(静岡県)、本山(静岡県)、狭山(埼玉県)と並んで「日本五大銘茶」の一つに数えられています。
WITH TEA(ウィズティー)

今回はお茶の特性を知るのに適している、その年の最初に生育した新芽の葉を摘んだ「一番茶(新茶)」収穫時期の5月に甲賀市へ。
訪れたお店は、滋賀県甲賀市信楽町上朝宮にある『WITH TEA(ウィズティー)』。
こちらは「朝宮茶」の製造・販売を行っている明治3年(1870年)創業の老舗茶舗「株式会社山本園」が直営する日本茶カフェ。
「朝宮茶をもっと身近に感じていただける“場所”でありたい」という想いから、1986年4月にオープンしたとのこと。
売店とティールームが併設されており、ゆっくりくつろぎながら煎茶・抹茶・コーヒーと朝宮茶をふんだんに使った様々なスイーツが楽しめます。
アクセス
お店の近くに駅は無く、今回は車での訪問。
国道307号線沿いの立地で、駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には14時40分頃に訪問。
この時店内は先客3組で待ち時間無く入店。
メニュー・商品ラインアップ








朝宮茶のスイーツでは特に高級抹茶のティラミス「あさみやお茶畑」や、滋賀B級グルメバトルで2年連続グランプリを受賞、イナズマフードGPin草津2015でグランプリを受賞した「あさみや金時」などが人気という情報を目にしました。
「あさみや金時」は季節限定なのかこの時のメニューには見当たらず。
特に食べたかったのは「あさみやお茶畑」ですが、今の時期限定という新茶とお茶菓子付きのセット「ロックで新茶」も気になったので、今回はこちらを注文!
感想

【ロックで新茶】1320円(税込)
お菓子は日替わりで、この日は朝宮茶の餡入り羽二重餅とのこと。
最初は冷たいロックでの提供で、2煎目以降は温かいのと冷たいの、好みで楽しめるようになっています。

一般的な煎茶に比べるとスッキリとした口当たりで、キリッと利いた苦味にフワッと青々しくて爽やかな風味が広がる印象。

温かい方も試してみましたがやはり風味が独特で、普段のお茶では味わえないような美味しさ。

羽二重餅は程良い伸びにモチモチとしたコシがある食感、風味豊かでほろ苦い味わいが上品な甘さを引き立て、とても美味しかったです。

同行者は上煎茶とほうじ茶ロールケーキのセットを注文したので、少しシェアしていただきました。
上煎茶は甘みの強さとコクの深さに驚き、普段飲み慣れている煎茶とはまるで別物。
個人的に私が注文した新茶よりも更に好みで、「朝宮茶」の凄さを実感しました。
ほうじ茶ロールケーキはふんわりモッチリとした香ばしい生地に、上品な甘さのクリームが絶妙なバランスで、香りだけでなく味にもお茶の存在感がしっかり感じられました。
どれも美味しかったです!
また今回食べられなかった高級抹茶のティラミス「あさみやお茶畑」を食べに再訪したいところ。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.yamamotoen.co.jp/tearoom
食べログ
WITH TEA
0748-84-0014
滋賀県甲賀市信楽町上朝宮275-1
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