訪問日:2024年4月7日(日)
『柿の葉寿司』とは
奈良県を代表する名物の一つ『柿の葉寿司』。
その名の通り、一口大の酢飯に鯖や鮭などの切り身を合わせ、奈良の名産である柿の葉で包んだお寿司。
奈良以外にも和歌山や石川県の加賀地方、鳥取県智頭地方にもあるそうですが、作り方や形状、使うネタなど色々違いがあるようです。
奈良における柿の葉寿司の起源は川上村にあるといわれており、江戸時代に誕生したとのこと。
一説によると、熊野灘で水揚げされた鯖に浜塩(大量の塩を魚の腹に詰め込んで魚が傷むのを遅らせる保存法)をし、2〜3日かけて売りに運ばれたそうですが、大和へ着いた頃には塩気が強かったため、薄くそぎ切りにしてご飯と一緒に食べる方法として考案されたのが柿の葉寿司の始まりだそうです。
当初柿の葉寿司は木の寿司桶に入れて重石を置き、酢を使わずに1ヶ月ほど熟成発酵させて作る生なれずしだったそうですが、醸造酢が普及した頃から酢飯が使われるようになったそうです。
柿の葉で包むのは地域に伝わる伝統的な保存技術で、乾燥を防ぎ、柿の葉の香りが鯖の臭みを中和、柿の葉に含まれるタンニンには抗菌作用、防腐作用、タンパク質を凝固させる性質があるために鯖の身が締まるなど、様々な効果があるとか。
海から遠く離れた地域のため魚は貴重なタンパク源。
柿の葉寿司は祭りや慶事に欠かせないご馳走として重宝され、特に五條、吉野、大峰地方の郷土料理として伝わったそうです。
現在奈良には柿の葉寿司のお店が沢山ありますが、まだまだ買ったことがないお店ばかりなので、少しずつ開拓していきたいところ。
柿の葉寿司 やっこ
今回訪れたのは、奈良県吉野郡吉野町、桜の名所として知られる吉野山(よしのやま)にあるお店『柿の葉寿司 やっこ』。
創業は1910年代(大正年間)という老舗で、現在代表は3代目になるとのこと。
「ミシュランガイド奈良2017特別版」ではミシュランプレートを獲得したそうで、柿の葉寿司のお店としては初めてのミシュラン掲載だったそうです。
今回は吉野山に花見に来たので、お土産に柿の葉寿司を買って帰ろうと思い、こちらのお店へ初訪問。
混雑状況
この日は日曜日、お店には朝9時半頃に訪問。
この時先客は2人のみで空いていました。
メニュー・商品ラインナップ
眺望の良い食事処もあり、柿の葉寿司と共にうどんやそばが一緒に楽しめるセットメニューが充実していますが、今回は柿の葉寿司をテイクアウトで購入。
柿の葉寿司には鯖と鮭の2種類があり、今回は2種類が5個ずつ入った10個入1600円(税込)を購入。
感想
消費期限は2日後。
柿の葉寿司の作りたては寿司飯、塩を効かせた具材、柿の葉の風味がそれぞれバラバラで、調和がとれるのには時間が必要なため、一日経った方が美味しいといわれています。
今回は購入日の夜と、翌朝に分けていただくことにしました。
夜に食べたものは鯖も鮭も具材は塩気がかなり強く、すし飯は甘さが際立つまろやかな味わい。
翌朝に食べたものは、すし飯にも程よく塩気が移り、全体のバランスが良くなった印象、やはり一日経った方が好みという結果でした!
吉野の桜も絶景で、美味しい名物も色々あり、お気に入りスポットの一つです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
http://www.yakko-yoshinoyama.com/
食べログ
柿の葉寿司 やっこ
0746-32-3117
奈良県吉野郡吉野町吉野山543
コメント