訪問日:2018年8月11日(土)
稲庭うどん

約350年の歴史を持ち、秋田県を代表する郷土料理の一つとして全国的な知名度を誇る「稲庭うどん」。
稲庭うどんは手延べ製法によって作る細めの平打ち形状で、滑らかな舌触りとツルツルとした喉ごしが大きな特徴。
日本三大うどんにも数えられるといわれていますが、日本三大うどんは「讃岐うどん」と「稲庭うどん」、そしてあと1つは名古屋の「きしめん」や長崎の「五島うどん」、群馬の「水沢うどん」、富山の「氷見うどん」など諸説あります。
昔から秋田藩の名品として贈答品等に使われてきたそうで、江戸時代の有名な旅行家の菅江真澄の著書「雪の出羽路」にも稲庭うどんは美味しいという記述があり、当時から知る人ぞ知る逸品だったそうです。
稲庭うどんの歴史は、江戸時代初期に稲庭地区小沢に住んでいた佐藤市兵衛が、地元産の小麦粉を使って干しうどんを製造したのが始まりとのこと。
佐藤市兵衛は元禄3年(1690年)には藩主御用を賜り、その子孫の長治右衛門、長太郎が跡を継いだものの、その後廃業。
この頃、佐藤吉左衛門(後の稲庭吉左衛門)が寛文5年(1665年)に干うどん製造業を創業し、品質の改良に努めて製法を確立。
宝暦2年(1752年)には藩主御用を賜り、文政12年(1829年)には佐竹藩江戸家老疋田松塘より御朱印を拝領し、以後稲庭吉左衛門以外に「稲庭干饂飩」の名称を使用することは禁じられたそうです。
万延元年(1860年)に創業した「佐藤養助」など、断絶防止の為に特別に伝授された一部を除き、製法は一子相伝の秘伝として代々受け継がれてきたとのこと。
しかし家業から産業への発展を目指して昭和47年(1972年)に製法を公開し、それに伴って製造量が大幅に増え、地元雇用や関連産業も増えていき、一般にも出回って全国的に知名度が向上したそうです。
昭和51年(1976年)には稲庭うどんの普及活動のため「佐藤養助」が初代会長に就任した「稲庭うどん協議会」が発足。
協議会のさらなる充実発展を目的に、平成13年(2001年)には「秋田県稲庭うどん協同組合」が誕生。
近年稲庭うどんを真似た類似品や粗悪なコピー商品が市場に出回るなど、産地ブランドのイメージダウンが危ぶまれていることから、「稲庭うどん」のブランドを守るために様々な活動を行っているそうです。
稲庭うどんは飲食店も展開している「佐藤養助」が特に有名ですが、「稲庭吉左衛門」は「稲庭饂飩」の宗家として伝統的な製法を守り続け、現在16代目まで受け継がれているとのこと。
極めて少量の生産しか行っていないことから直売の他、古くから取引のある老舗百貨店、近い親戚関係に当たる「食器のさかいだ」といった直売所など、ごく一部でしか取り扱われていないため、「幻の稲庭うどん」と呼ばれているそうです。
寛文五年堂

今回訪れたお店は、秋田市の「エリアなかいち」1階にある稲庭うどんの有名店『寛文五年堂』。
こちらは稲庭町に本社を置く「株式会社 寛文五年堂」の直営店で、2012年にオープンしたとのこと。
会社名・店名にも使われている「寛文五年(1665年)」は、稲庭うどん発祥とされる年が由来だそうです。
運営会社の創業年はよくわからなかったのですが、公式サイトによると1973年1月に「合名会社 寛文五年堂」を設立、その後1999年1月に「株式会社 寛文五年堂」に組織変更したとのこと。
こちらのお店の稲庭うどんは、世界的な食品コンクールのモンドセレクションにおいて、1999〜2015年までの17年間連続で最高金賞を受賞したという逸品。
秋田に来たら稲庭うどんは外せないので、今回はこちらのお店に行ってみることにしました。
アクセス
エリアなかいちは秋田駅から西方向へ徒歩10分くらいの距離。
駐車場は施設の南側に入り口があり、30分無料で1時間につき100円。
お店で1000円以上で1時間分、2000円以上で2時間分の無料券がいただけるそうです。
混雑状況
この日は土曜日、お店には19時半頃に到着。
店前には待ち客らしき方々がいて満席の様子、店内にウェイティングボードがあり、名前を書いてから再び外で待ちます。
この時私の前に3組ほどいました。
待ち時間はそんなにかからず10分ほどで入店。
メニュー・商品ラインアップ

メニューはお店の公式サイトに掲載されているので写真は一部のみ。
稲庭うどんの他、きりたんぽやハタハタ寿司、いぶりがっこなど、秋田を代表する郷土料理も色々楽しめるお店。
稲庭うどんには乾麺と生麺があり、その2種類を楽しめるという味比べが魅力的。
温かいのと冷たいのとが選べ、片方温かくて片方冷たいなどの組み合わせも可能。
両方冷たい場合は2種類のつゆがつくらしいので、両方冷たいうどんで注文しました。
入店までの待ち時間はあんまりなかったですが、何故か注文してから提供までは30分かかったので驚きました。
感想

【乾麺 生麺 味比べ】1025円(税込)
うどんの他におひたしといぶりがっこが付いてきました。
いぶりがっこにはチーズが添えられてあり香ばしくクリーミー、相性抜群の組み合わせです。

うどんは左が生麺、右が乾麺。
生麺の方が見るからにモチッとしていて、乾麺は艶がある美麺。
つゆは基本のつゆとゴマつゆの2種類。
まずは生麺をいただきました。
稲庭うどんならではのなめらかな啜り心地がありながら、しっかりとしたコシも楽しめる細うどん。
乾麺はシコッとしていて生麺よりは柔らかめですが、この繊細な食感が稲庭うどんの魅力でもあります。
ゴマつゆは中にクルミ入り、香ばしい風味はありますが、濃度はそんなに感じず、割とあっさりした味わい。
普通のつゆも美味しいですが、個人的にはゴマつゆが大好きです。
秋田の稲庭うどん、今回も美味しかったです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
寛文五年堂 秋田店
0120-1728-86
秋田県秋田市中通1-4-3 エリアなかいち 1F

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