訪問日:2026年6月12日(金)
草餅

全国的に食べられている「よもぎ(蓬)」を練り込んだ「草餅」、または「よもぎ餅」。
奈良県では長谷寺の門前町で名物になっている他、葛城市當麻の「中将堂本舗」や「春木春陽堂」、吉野山の「萬松堂」、高速餅つきで知られる奈良市の「中谷堂」など、「草餅」の名店が多いことが特徴。
中国では上巳の節句(3月3日)に疫病除けとして「母子草(ハハコグサ)」の汁と蜜をあわせたもので粉を練ったものを食べる風習があり、「草餅」はこれが日本に伝わったものといわれています。
「日本文徳天皇実録」(9世紀成立)嘉祥3年(850年)5月条に記されていることから、この風習は平安時代に宮中行事の一つとして定着していたとのこと。
「母子草」は春の七草の一つ「御形(オギョウ・ゴギョウ)」としても知られており、元々草餅は「母子草」を用いて作られ、名称も「母子餅」だったそうです。
「よもぎ」を使った草餅は室町時代後期に登場したといわれており、上巳の節句は江戸時代に雛祭りとして広まり、白と草餅の二色の菱餅が飾られていたとのこと(三色になったのは明治以降)。
この時期から「母子草」より「よもぎ」の方が使われるようになり、一説では「母子を搗くのは縁起が悪い」として避けられるようになったといわれていますが、真偽は不明。
今でも「母子草」で草餅を作る地域も残っていると聞いたことはありますが、売っているお店は全然見当たらず、現代では基本的に「草餅」といえば「よもぎ餅」を指すことが一般的です。
総本舗 白酒屋

今回訪れたお店は、奈良県桜井市の長谷寺門前町にある草餅の有名店『総本舗 白酒屋』。
創業は明治8年(1875年)。
長谷寺門前町で「草餅」が名物になった背景について、こちらのお店の公式サイトには以下のように書いてありました。
名物の草餅は、当代の曾祖母が戦時中の甘味が乏しい頃、少しでも美味しいものを食べてほしいと、配給の砂糖を貯め店頭で草餅として販売したところ大盛況となり、それが名物のはじまりとなりました。
よもぎには古来より邪を打ち払う効能があるとされ、ご賞味いただいたお客さまやご参拝の皆さまに幸多かれと願い、祖父が「草福餅」と号したとのことです。
「草餅」自体は古くから親しまれているお菓子ですが、長谷寺門前町における元祖はこちらといわれているようです。
他にも「草餅」を販売しているお店は沢山ありますが、こちらはいつも行列ができている人気店。
私も以前買ったことがありますが、何軒か食べ比べをした中でも今の所一番お気に入り。
今回は長谷寺で美しい紫陽花を見た後、こちらのお店に寄っていくことにしました。
アクセス
場所は長谷寺駅から徒歩18分くらいの距離。
駐車場は近隣の有料駐車場になります。
混雑状況
この日は平日の金曜日、お店には12時10分頃に訪問。
この時店前には6〜7人くらいの列ができており、待ち時間は3〜4分くらいかかった印象です。
メニュー・商品ラインアップ

私が並んでいる間は稼働していませんでしたが、お餅は売れ行き次第で随時追加される出来たてが販売されています。




こちらのお店では「草福餅」という名前で販売していて、粒あんを使用し鉄板で焼き目をつけた「お焼き」と、あっさりしたこし餡を生地で手包みした 「青」があります。


以前両方を食べ比べたところ、個人的には断然「お焼き」が好みだったので、今回は「お焼き」のみ単品で1個購入。
感想

【お焼き】150円(税込)
生地には最高の上用粉を使い、色粉などは一切使用せず、香りと色味が良い天然よもぎの新芽をふんだんに練り込んでいるとのこと。
餡は北海道から直送されるエリモ小豆を使用した自家製。
お餅はむっちり伸びがある柔らかな食感で、舌触りはなめらか。
風味豊かなよもぎの味わいにパリパリした焼き目の香ばしさが相まって、甘さ控えめで重厚な味わいの粒あんとのハーモニーは最高です。
とてもシンプルながら奥深い味わいで、やっぱりこれは毎度買いたくなる美味しさですね。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
総本舗 白酒屋
0744-47-7988
奈良県桜井市初瀬728-8 長谷寺門前

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