訪問日:2025年9月28日(日)
サンマー麺とは
横浜市を中心とした、神奈川県内で食べられているご当地ラーメン「サンマー麺」。
「サンマー麺」は細麺を使った醤油ラーメンや塩ラーメンの上に、もやしがメインの炒め野菜入りのあんをかけた料理で、具材や調味料もお店ごとに様々であり、明確な定義は無いとのこと。
その名前から魚の「秋刀魚(サンマ)」を出汁や具材に使う印象を受けますが、全く関係なくて、漢字では「生馬麺」や「生碼麺」と書くそうです。
「生(サン)」は「新鮮でしゃきしゃきした」、「馬(マー)」は「上に載せる」という意味があり、その読み方や、やや甘めの調理法の特徴から、広東料理がルーツといわれています。
「生碼麺」の「碼」の字は中国では部屋番号を表したり、港の埠頭を指す意味で、横浜には埠頭が多く存在し、港で働く労働者が好んで食べたところからこの字が使われるようになったという説があるようです。
サンマー麺の普及活動を行っている「かながわサンマー麺の会」の公式サイトによると、戦前当時に調理人達のまかない料理だったとろみを付けた肉そばが原形で、神奈川県横浜市中区の中華料理店から戦後の昭和22年~23年頃に発祥したと書いてありました。
またWikipediaによると、横浜中華街にあるお店「聘珍樓(へいちんろう)」の料理長が昭和5年に考案した麺料理で、昭和初期の御品書に既に「生碼麺」の掲載があると書いてありました。
発祥の店については諸説あるようで、「聘珍樓」か「玉泉亭」の2店が特に有名です。
玉泉亭

今回訪れたのは、上述の元祖候補の一つ、神奈川県横浜市中区伊勢佐木町に本店を構える中華料理店『玉泉亭』。
創業は1918年(大正7年)という老舗。
西洋料埋・中華料理・日本料埋の意味で曙町に「三国料理」と名付けて開店したことが始まりで、その後戦後に現在地に移転し、中華料理店として営業してきたとのこと。
現在店舗は伊勢佐木町にある本店の他、「横浜駅東口ポルタ店」の合計2店舗があります。
「サンマー麺」は戦後に先代である2代目が考案し、「生(野菜)碼(具を載せた)麺」という意味から「生碼麺」と命名したといわれています。
戦後に誕生したのであれば、時系列的には昭和5年に考案したといわれている「聘珍樓」の方が古いと思われます。
しかし『玉泉亭』が元祖といわれている理由として、「聘珍樓」のメニューに戦前から「生碼麺」が記載されていたものの、当時のレシピは残っておらず、価格が「柳麺(ラーメン)」の倍以上であることから、 現在の「サンマー麺」とは別物だった可能性があると考えられているとのこと。
私は以前「聘珍樓」に行ったことがあるので、今回はこちらの『玉泉亭』に行ってみることにしました。
アクセス
場所は伊勢佐木長者町駅、阪東橋駅、黄金町駅から徒歩7~8分くらいの距離。
駐車場は近隣コインパーキングになり、近くのものは20分200円でした。
混雑状況
この日は日曜日、お店には17時50分頃に訪問。
この時店内は満席で、1卓のみ空いていました。
メニュー・商品ラインアップ



今回は人気NO.1メニューである、ワンタン入りで豪華なバージョンの『サンマ―ワンタンメン』を注文!
感想

【サンマ―ワンタンメン】950円(税込)
ワンタン入りは通常のサンマーメンから+150円ですが、小ぶりで肉入りのワンタンが10個くらい入っており、コスパ高め。
炒め野菜入りのあんかけがかかっていますが、スープはそんなにとろみは強くなくてシャバッとした質感。

動物系メインに感じるあっさりながらコクのある醤油スープ、麺は少しかための極細麺ですが、柔らかくなるのは早くてどんどんスープに馴染んでいきます。
炒め野菜には豚肉やキクラゲなども入っており、ワンタンは皮が薄皮でとろける食感、たっぷりと量も楽しめて満足感がありました。
他にも人気メニューがたくさんあるので、またサンマー麺以外を目当てに再訪したいお店です。
ご馳走様でした!
公式サイト等
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https://twitter.com/gyokusentei
食べログ
玉泉亭
045-251-5630
神奈川県横浜市中区伊勢佐木町5-127

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