訪問日:2024年9月3日(火)
横手やきそばとは
静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」、群馬県太田市の「太田やきそば」と並び、「日本三大焼きそば」の一つといわれている秋田県横手市のご当地グルメ「横手やきそば」。
特徴は太くて真っ直ぐな角麺(ゆで麺)を使用し、ソースはウスターソースに各店のオリジナルソースをブレンド、具材は一般的にキャベツ、豚挽肉を使用、麺の上に半熟の目玉焼きをのせて、福神漬が添えられます。
その歴史は第二次世界大戦直後に遡るといわれており、当時横手市でお好み焼きの屋台を引いていた萩原安次さん(元祖神谷焼そば屋の初代)が、お好み焼き用の鉄板を用いた新たなメニューを模索したことが始まりといわれています。
当時市内で販売されていたお好み焼きは、小麦粉生地を薄くクレープ状に焼き上げ、割り箸に巻き付けて食べられていたそうで、販売単価が安く子どもたちのおやつとしても親しまれていたとのこと。
当時市内では麺といえば中華そばか日本そばが基本だったそうで、萩原安次さんは市内の「石谷製麺所」(現・石谷製麺工場)と共に焼きそば麺の試行錯誤を繰り返し、鉄板にくっつかず味が染みやすい横手やきそば麺が昭和28年頃に完成。
それを当時は家庭の食卓にもほとんどなかったというソースで味付けし、目玉焼きと紅しょうがをトッピング。
はじめは屋台で販売されたそうですが、手頃な価格と美味しさで爆発的な人気商品となり、店舗での販売へ移行。
値段も安かったことから子供のおやつとしても大人気となったそうですが、子供が苦手だった紅しょうがを甘い福神漬けに変えて、現在の形が誕生したとのこと。
道具を必要とせず簡単に作れることから、駄菓子屋の一角や民家の軒先でも焼きそばを販売するお店が増えていき、そのブームは市内にとどまらず、近隣町村にも同様の焼きそば店が増えていったそうです。
平成13年7月17日には「横手やきそば」を全国にPRすると共に、焼きそば店の魅力向上を図ることを目的として誕生した民間組織「横手やきそば暖簾会」が設立。
公式サイトによると平成31年3月31日時点で46店舗、5製麺会社、83賛助会員が加入しており、会員のお店にはのぼり旗が立てられているとのこと。
元々「横手やきそば」は「焼きそば」という表記で呼ばれていたそうですが、焼きそばでのまちおこしを始めるにあたって、「他地域との差別化を図るため」と「横手という地名を覚えてもらうため」といった理由から、横手という地名が目立つ「横手やきそば」という表記に統一されたとのこと。
元祖神谷焼そば屋
今回訪れたお店が、上述の萩原安次さんが開いたお店であり、「横手やきそば」発祥のお店として知られる『元祖神谷焼そば屋』。
『元祖神谷焼そば屋』としての創業は昭和30年(1955年)だそうで、現在の店主は3代目になるそうです。
「横手やきそば」自体は以前から別のお店で食べたことがあるのですが、こちらのお店は定休日や営業時間の関係でまだ行けてなかったので、今回念願の初訪問です。
アクセス
場所は柳田駅から徒歩20分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の火曜日、お店には11時50分頃に訪問。
この時店内は客入り6~7割くらいで待ち時間無く済みました。
メニュー・商品ラインナップ
今回は『肉玉子 並』を注文。
感想
【肉玉子 並】650円(税込)
具材は細かいキャベツやまばらなサイズのひき肉、玉ねぎ、半熟の目玉焼き、福神漬け。
麺はモチッとした適度なコシがある食感。
そのままだと味付けはかなり優しめですが、卓上にはお好みで追加出来るソースや味変の薬味なども置いてあります。
個人的には少しソースを足すくらいが更に好みで、半熟玉子を絡めるといい感じにまろやかに。
紅しょうがが定番ですが、福神漬けと焼きそばの組み合わせも美味しいですね。
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
元祖 神谷焼きそば屋
0182-33-5575
秋田県横手市大屋新町中野117-67
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