訪問日:2025年11月2日(日)
茨城県奥久慈地方の特産品「こんにゃく」
「こんにゃく」は日本の伝統加工食品の一つで、その歴史は古く、原料となる「こんにゃく芋」の伝来は飛鳥時代に医薬として仏教と共に伝来した説や、縄文時代に伝来した説もあるなど諸説あるようですが、鎌倉時代までには食品として確立し、精進料理に用いられるようになったといわれています。
茨城県の奥久慈地方では、古くからこんにゃく芋の栽培が盛んであり、現在でも「こんにゃく」が特産品として知られています。
しかしこんにゃく芋は腐りやすくて重いので、生産、出荷、流通にも手間がかかり、昔は遠くまで売り捌くことが困難だったとのこと。
そこで江戸時代に常陸大宮市(旧久慈郡諸沢村)の農民であった中島藤右衛門(延享2年・1745年生まれ)という人物が、農耕の鍬で切断されたこんにゃく芋が天日で白く乾燥していることに着目し、こんにゃく芋を粉末にする方法を考案。
これによって軽量で貯蔵しやすくなり、江戸はもちろん奥州、北陸地方さらに遠方まで販路が広がり、当地方のこんにゃく芋栽培は飛躍的に増大、水戸藩の専売品として藩財政を支えるまでに成長したとのこと。
水戸藩はその功績から藤右衛門に名字帯刀、麻裃着用を許可し、大子町には藤右衛門を祀った「蒟蒻神社」があります。
こんにゃくにも様々な種類がありますが、中でも茨城県の郷土食として根付いている代表格が「刺身こんにゃく」と「凍みこんにゃく(しみこんにゃく)」。

各家庭では収穫したこんにゃく芋を室(むろ)に保存し、正月や祭りなどのハレの日の行事ごとや、お茶うけとして客人をもてなす際にも「刺身こんにゃく」を手作りして振舞っていたとのこと。

「凍みこんにゃく(しみこんにゃく)」は冬の寒さを利用し、こんにゃくに水をかけて凍結と解凍を繰り返すことで水分を抜いた伝統食材。
江戸時代後期に常陸太田市(旧久慈郡天下野村)出身の探検家・木村謙次が丹波から製法を持ち帰ったといわれています。
スポンジのようにだし汁を吸い込み、料理の味わいと独特の食感を同時に楽しめることが特徴。
一般的には「煮しめ」として食べられる他、近年は揚げ物やグラタン、きんぴら、汁物の具材など、様々な料理に使われているそうです。
「凍みこんにゃく」は製造には手間がかかり、冬の厳しさ、農業従事者の高齢化などによって1960年頃から生産者が激減し、現在は全国でもこの地域の数軒のみで生産される希少な食材になっているとのこと。
こんにゃく関所

今回訪れたお店は、茨城県大子町の袋田にある『こんにゃく関所』。
こちらは1987年に創業した、こんにゃくや湯葉の製造・販売を行っている「袋田食品株式会社」の直販店。
店内にはお食事処も併設されており、手作りうどんや奥久慈名産を活かした料理とともに、作りたてのこんにゃくを堪能できます。


同じ敷地内には「ゆば壱」、「ピッツェリア コゾー (Pizzeria KOZŌ)」があり、隣には「奥久慈屋 吉餅」と、「袋田食品株式会社」が運営する系列店が密集しています。
今回食べたかった「刺身こんにゃく」と「凍みこんにゃく」は『こんにゃく関所』で販売しており、お食事処でも提供しているので、行ってみることにしました。
アクセス
場所は袋田駅から徒歩16分くらいの距離。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は日曜日、お店には10時50分頃に訪問。



食堂は11時からになるのでしばらくは売店を見ていましたが、試食がとても充実していました。
食堂の方に待ち列などはなく、開店後も私の他に1組増えただけで空いていました。
メニュー・商品ラインアップ

この日は昼食に4軒巡る予定だったので、こちらでは軽めに単品で『生とろ刺身こんにゃく』と『凍みこん天ぷら』を注文!
感想

【生とろ刺身こんにゃく】450円(税込)
とろけるような舌触りで、ちゅるんともっちりしたとても瑞々しい食感。
プレーンと青のりと唐辛子があるようで、ほんのりとそれぞれの素材の風味がありますが、基本味は無くてとてもあっさりとした味わい。
醤油は出汁の旨みも利いている感じで、どれも美味しかったです。

【凍みこん天ぷら】600円(税込)
1枚だけ大葉が入っている感じ、風味豊かな抹茶塩でいただきます。
衣はカリカリサクサクで、中は少し歯ごたえのあるコリコリしたような食感。
凍みこんにゃく自体には味はほとんどない印象ですが、油の香ばしい風味と衣の食感、抹茶塩の組み合わせがとても美味しかったです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.fukuroda-foods.com
食べログ
こんにゃく関所
0295-72-5311
茨城県久慈郡大子町袋田2247-5

コメント