訪問日:2023年12月31日(日)
捕鯨で栄えてきた町「太地町」
和歌山県東牟婁郡(ひがしむろぐん)に属する、和歌山県下で最も小さな町である「太地町」(たいじちょう)。
日本の古式捕鯨発祥の地として知られ、鯨専門の博物館として世界一のスケールを誇る「太地町立くじらの博物館」があることでも有名です。
海に囲まれた日本ではクジラやイルカといった鯨類は貴重なたんぱく源として古くから重宝され、その肉を使った料理や保存食など、伝統的な郷土料理が全国各地に根付いています。
1962年までは国民一人当たりの食肉供給量において鯨が牛、豚、鶏を上回り、栄養価の高い安価な食材として庶民の食生活を支え、学校給食でも親しまれていたようですが、時代の流れとともに需要・供給量は低下。
高級食材となり一般家庭からは遠ざかったものの、現在でも伝統的に鯨を食べる地域や、名物として親しまれている地域はあり、現在でも一定の需要があるとのこと。
鯨肉を食べる地域は結構多いですが、これが同じ鯨類の「イルカ」になると少し限られてくる印象。
現在でもイルカ漁が行われているのは、和歌山県太地町の他には静岡県の伊豆地方が有名なようです。
約400年の歴史がある捕鯨で栄えてきた太地町にとっては、鯨やイルカは地域の食文化としてなくてはならないものとのこと。
太地町のイルカ漁については、様々な団体からや国際的にも色々な意見があるようですが、国や和歌山県がどういった基準でイルカ漁の許可をしているのか、国際捕鯨委員会(IWC)との関係など、和歌山県のサイトに公式見解が掲載されていて、とても勉強になります。
私は鯨肉もイルカ肉も好んで食べますし、特に珍しいイルカ肉を提供しているのを目にすると、つい注文してしまいます。
道の駅 たいじ
今回イルカ肉を食べに訪れたお店が、『道の駅 たいじ』のレストラン。
こちらは和歌山県で31番目に登録された道の駅で、オープンは平成29年8月11日。
レストランでは刺身、カツ、竜田揚げ、焼肉、丼、ハンバーガーなど、鯨肉を使った料理のバリエーションが豊富で、太地町ならではのメニューラインナップになっているとのこと。
イルカ肉も定番の刺身と、太地町のソウルフードというすき焼きで提供しているようなので、食べてみたいと思い今回初訪問。
アクセス
場所は太地駅から徒歩9分くらいの距離。
駐車場は小型車49台(うち、おもいやり駐車場1台)、大型車5台、身体障がい者用2台、電気自動車用充電施設兼駐車場1台、バイク専用駐車場6台、駐輪場8台。
混雑状況
この日は大晦日の日曜日、お店には12時過ぎに訪問。
レストランはまず席を確保した後に券売機で食券を購入するという流れ。
この時満席で座れなかったので、一旦直売所を見たり、道の駅として「日本一綺麗なトイレ」をコンセプトに設計されたトイレを見に行ったりし、10分後に戻るとテーブルが1台空いたので、席を確保し、数人並んでいた券売機の列へ。
メニュー・商品ラインナップ
元々はイルカの刺身とすき焼き定食の両方注文する予定でしたが、残念ながらすき焼き定食は売切れ。
既に昼食を食べた後に連食でこちらのお店に来たので空腹ではなく、今回は刺身だけ食べることにしました。
感想
【イルカの刺身】800円(税込)
オーソドックスな鯨の刺身よりも、やや黒っぽいものが多い印象のイルカの刺身。
グニッとモチッとが合わさった柔らかな食感、ほんの少しうっすらと魚のような生臭さも感じましたが、ほとんどクセがなく美味しい肉刺しという感じ。
特に弾力のある食感の脂身がこってりコクのある味わいで、とても美味しいです。
同じ鯨類なので、やはり鯨の刺身に近いですね。
珍しいイルカの刺身が手軽に道の駅で食べられるのは嬉しいです。
今回は時間がなくて行く余裕がありませんでしたが、「太地町立くじらの博物館」もお気に入りのスポット、また遊びに来ます!
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
道の駅 たいじ
0735-29-7690
和歌山県東牟婁郡太地町大字森浦143-1
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