訪問日:2025年6月19日(木)
さくらんぼ王国 山形県
日本一の生産量を誇り、全国の7割を占めるという、山形を代表する農産物「さくらんぼ」。
県内各地で栽培されていますが、主に東根市、天童市、寒河江市などが中心で、出荷時期は品種によっても異なりますが、加温栽培は4月下旬から始まり、露地栽培は5月下旬から7月中旬まで。
さくらんぼの原産地はトルコのギレスン市周辺といわれており、英語名Cherryはギレスンの古い呼び名が由来。
紀元前65年にローマの将軍がここからさくらんぼをイタリアに持ち帰り、ヨーロッパ各地へ広まったとされています。
日本におけるさくらんぼ栽培の始まりは、1868年(明治元年)に函館在住のドイツ人R・ガルトネルが渡島国亀田郡七重村(現北海道亀田郡七飯町)にさくらんぼ等の外国品種の果樹を試植したこと。
山形県では1875年(明治8年)に果樹10種等(さくらんぼの苗木3本)を県庁構内(当時の二の丸大手通りの新御殿)に試植したことが始まりだそうです。
全国でさくらんぼの育成が試みられる中、成功したのは山形県とその周辺のみで、山に囲まれた地形である山形県は空梅雨になることが多く、雨に弱いさくらんぼ栽培に適していたとのこと。
山形がさくらんぼ日本一として躍進する大きなターニングポイントになったのは、現在でもさくらんぼの主力品種である「佐藤錦」の誕生。
「佐藤錦」の生みの親は、家業の醤油醸造から果樹栽培に切り替えた東根市の佐藤栄助氏。
味は良く日持ちが悪い「黄玉」と、日持ちは良く固くて酸味の強い「ナポレオン」を掛け合わせ、日持ちが良く甘味にも優れた生食用のさくらんぼを作ろうと1912年(大正元年)に品種改良に着手。
1922年(大正11年)に初めて実を結び、その後佐藤栄助氏の友人の苗木商、株式会社天香園初代の岡田東作氏が苗木作りに成功して1928年(昭和3年)に「佐藤錦」が誕生。
その苗木を多くの果樹農家に広め、その名が知られるようになったそうです。
かつては缶詰用など加工用の向けのさくらんぼが多かったそうですが、1973年(昭和48年)には第1次オイルショックの影響で缶詰の業務用需要が縮減して加工向け価格が暴落し、生食向けさくらんぼの生産拡大による労働力不足と、雨よけ施設の普及を背景に、寒河江市に観光さくらんぼ園が開園。
現在では「さくらんぼ狩り」は山形における初夏の風物詩となっており、さくらんぼシーズンになると山形県にはたくさんの観光客が訪れてとても賑わいます。
これまでにもさくらんぼは様々な品種が誕生しており、この時期の山形県では全国に出荷されない珍しい品種のさくらんぼも直売所などにたくさん並ぶので、食べ比べも楽しめます。
また青果店や農園が直営するカフェなど、フルーツをふんだんに使ったスイーツをお手頃価格で楽しめるお店が多いのも、フルーツ王国と称される山形県の魅力。
oh!show!cafe(オウショウカフェ)

今回訪れたお店は、山形県天童市の国道48号線沿いにあるお店『oh!show!cafe(オウショウカフェ)』。
こちらは「株式会社やまがたさくらんぼファーム」が運営する観光果樹園・カフェ&ショップ。
「株式会社やまがたさくらんぼファーム」は1969年に「ヤマゴ果樹園」として創業したことが始まりで、こちらの『oh!show!cafe』は2015年6月13日にオープンしたとのこと。

さくらんぼ、桃、ぶどう、りんごなど、その時の旬の果物狩りとフルーツパフェが楽しめる人気店で、色々な品種を楽しめる季節限定の「さくらんぼパフェ」が気になり、今回初訪問。
様々なメディアにも取り上げられるお店のようで、私の訪問日にもテレビ?の撮影が来ていました。
アクセス
場所は駅から遠く、今回は車での訪問。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日は平日の木曜日、お店には開店5分前に到着。
この時店舗周辺はたくさんのお客さんで賑わっていましたが、主にさくらんぼ狩り目当てでみんな奥にある果樹農園へ進んでいき、店舗前には5人が並んでいただけでした。
開店後はカフェ目当ての人と売店目当ての人で別れ、待ち時間もほとんどかからずすんなり注文出来ました。
ちなみに果物狩りは公式サイトからネット予約できるようです。
メニュー・商品ラインアップ




メニューは1000円未満のパフェが中心でお手頃価格、朝9~11時にはお得な「あさパフェ」を提供してるのも魅力的。
今回は目当ての『さくらんぼパフェ』を注文!

注文は券売機で食券を購入、呼び出しのブザーを受け取ってテラス席か2階席で待ち、鳴ったら受け取りに行く流れ。


最初テラス席に行ったのですが、この日は暑くて時期的に虫も多かったので、すぐに2階席に移動しました。笑
感想

【さくらんぼパフェ】1500円(税込)


この日のさくらんぼは5種類をトッピング、わかりやすいようにシールが付いていて、それぞれの品種の特徴も書いてあるのが嬉しいポイント。
さくらんぼは上のみのトッピングですが、全体で25個も乗っていてとても贅沢。
中もアイスだけでなく生クリームがたっぷり入っているのがとても好みです。
さくらんぼは下2段が「佐藤錦」で、甘味と酸味のバランスが良く、果肉も柔らかでジューシー、間違いない美味しさ。
そして黄金の果皮が特徴のさくらんぼ「月山錦」は見た目のインパクト大、酸味控えめで上品な甘さが際立ち絶品。

こちらは売場で見かけても高級なのでなかなか手が出ません。笑
あとのさくらんぼは「香夏錦」、「正光錦」、「C-12」。
基本説明に納得の味ですが、「C-12」だけ書いてなかったのと、知らない品種だったので調べてみました。
こちらは「山形C12号」という名称で品種登録されており、2L・丸秀以上という条件を満たしたものは「やまがた紅王」というブランド名が付けられるそうです。

別の日に「やまがた紅王」を食べてみましたが、本当に大粒で500円玉くらいの大きさがあり、とても食べ応えのあるさくらんぼ。
こちらの「C-12」は他のさくらんぼとそんなに変わらない大きさでしたが、こちらも味は甘味に程良い酸味がバランス良く、ややしっかり食感でとても美味しいさくらんぼでした。
1500円という価格だけ見るとそこまで安いわけではないような印象を受けますが、さくらんぼはフルーツの中でも高級で基本どこのお店でも値段が高く、こちらのお店は比較的お手頃価格の印象。
色々な種類が食べられるのも考えるとむしろコスパが高いと感じ、とてもお気に入りのお店になりました。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
オウ ショウ カフェ
023-657-3211
山形県天童市大字川原子1303 王将果樹園
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