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『博多水たき発祥の店』を掲げる、明治38年創業の老舗!【博多水たき元祖 水月】(福岡県福岡市)

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訪問日:2022年9月1日(木)

目次

水炊きとは

福岡県を代表する郷土料理として知られる「水炊き」。

農林水産省が選定した「農山漁村の郷土料理百選」において、福岡県の郷土料理として「がめ煮」と共に選定されています。

歴史については農林水産省のサイトやWikipediaに詳しく書いてありました。

「水炊き」は九州と関西に起源を持つそうで、それぞれで特徴は異なりますが、いずれも名前のとおり、醤油や塩などの調味料は加えず、具材を水(湯)または出汁で煮る調理法で、碗などに取り分けた後にポン酢や醤油などで味付けて食べるのが特徴。

関西では水を張った鍋に昆布を敷いて煮込み、取り分けてから味付けて食べる鍋料理が「水炊き」と呼ばれ、具材は鶏肉に限らず豚肉や牛肉、鯨肉など様々なものを使い、現在では牛肉や豚肉などは「しゃぶしゃぶ」、白身魚では「ちり鍋」と呼ばれることが多くなったようです。

九州の水炊きは、まず鶏肉を骨ごと水で炊きだしたスープを作り、そこに野菜や他の具材をを加えて煮込み、取り分けた後にポン酢で食べる鍋料理。

元々は外国船が長崎に寄港した際、中国風の鶏肉の淡塩煮が長崎に広まって盛んになったそうで、1643年(寛永20年)の「料理物語」第九の汁の部において、長崎の名物家庭料理として「南蠻料理・鶏の水たき」という名前で記載されていたそうです。

その後明治時代に長崎の人がコンソメなどの西洋スープと融合させ、さらに日本料理の要素も組み合わせてできた料理が福岡の「水炊き」だそうです。

博多水たき元祖 水月

今回福岡で水炊きを食べに訪れたお店が、福岡市中央区の平尾にある、「博多水たき発祥の店」を掲げるお店『水月(すいげつ)』。

創業者は長崎出身で、明治30年に単身香港に渡って英国人の家庭に住み込み、西洋料理と中華料理を学んだとのこと。

西洋料理の「コンソメ」と中華料理の「鶏を炊き込む」という西・中のスープ料理を日本風にアレンジできないかと試行錯誤し、帰国後の明治38年(1905年)に「博多水たき」を考案、 旧須崎町に『水月』をオープン。

支店を展開せず「一子相伝」で独自の調理技法を引き継ぎ、現在は3代目になるそうです。

福岡で水炊きを食べに行くのは初めてなので、今回は元祖というこちらのお店に行ってみることにしました。

アクセス

場所は西鉄平尾駅、薬院駅、薬院大通駅から徒歩10分くらいの距離。

駐車場は3台分ありますが、満車の場合は近くのコインパーキングになります。

混雑状況

今回は1週間くらい前に電話予約をしてからの訪問。

この日は平日の木曜日、お店には予約時間の19時に到着。

席は1階と2階があり、2階席はフルコースのみの完全個室。

今回は1階の掘りごたつ式の席に案内していただきました。

この時掘りごたつ式の席は先客1組のみで空いていました。

メニュー・商品ラインナップ

メニュー写真はありませんが公式サイトに掲載されています。

基本的にコース料理のみですが、単品メニューとして鶏唐揚げ、もも塩焼、肝甘露煮などがあるとのこと。

今回は『元祖博多水たきBコース』5300円(税込・サ別)を注文。

2人での訪問でそれぞれ烏龍茶を注文、合計会計は12430円でした。

感想

【元祖博多水たきBコース】
(内訳)
・とり皮酢
・旬の小鉢二品
・水たき鍋(骨付き・ミンチ・お野菜)
・おじや又は地獄炊き
・香の物

鶏は九州産の数ヶ月の雄鶏のみを使用しているそうで、野菜は白菜ではなくキャベツ、ぽん酢には主に糸島産のダイダイを使うことにこだわっているとのこと。

水炊きは基本的に店員さんが説明をしながら作ってくれて、世間話をしつつ食事を楽しめました。

白濁したタイプもありますが、こちらのお店は綺麗に澄んだあっさりスープで、毎日開店前に大鍋で丁寧丹念に炊き上げているとのこと。

骨付き肉はホロホロとした柔らか食感で、旨味はありつつ脂控えめの肉質、ミンチも鶏肉であっさりと上品な味わい。

通常は骨付き肉とミンチは半々ですが、ミンチのみ、骨付き肉のみに変更も出来るそうです。

ポン酢は香り高くサッパリした味わいで、卓上にある柚子胡椒も相性抜群。

水炊きは具材だけでなくスープを味わうのも楽しみの一つで、初め、中頃、終わり頃と3回飲むのがオススメだそうです。

最初は鶏の旨味が効いた優しい味わいですが、回を重ねるごとに色々な具材の出汁も加わって味に深みが出て、鶏の旨味も凝縮されていき、美味しさが増していくのがよくわかりました。

〆は残ったスープにご飯を入れておじやにするか、そうめんを入れる地獄炊きも出来るそうで、今回はおじや。

旨味たっぷりのスープでいただくおじやは最高の〆ですね。

コース料理では一番品数が少ないものを注文しましたが、それでも結構ボリュームがあり、割と残す人も多いそうで、ペロッと完食すると作りがいがありますと喜んでいただけました。笑

伝統の水炊きが味わえるだけでなく、店員さんの温かさも魅力的なお店で、福岡旅行の良い思い出になりました。

ご馳走様でした!

公式サイト等

公式サイト

http://www.suigetsu.co.jp/

食べログ

博多水たき元祖 水月 本店

050-5590-6641

福岡県福岡市中央区平尾3-16-14 

https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40000007/

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この記事を書いた人

日本全国で食べ歩き旅行を楽しんでいます。
特にご当地グルメや郷土料理、名産を活かした料理の提供店を中心に巡っています。
こちらのブログではお店についてや味の感想だけでなく、ご当地グルメや郷土料理の特徴・歴史についての情報も詳しく解説しております。

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