訪問日:2025年5月6日(火)
すだちとは
徳島を代表する名物として全国的に知られている特産品「すだち」。
「すだち」は「酢橘(すたちばな)」が名前の由来で、徳島県が原産といわれている「香酸柑橘類」の一種。
「香酸柑橘類」は果肉を食べるのではなく、果汁の酸味や果皮の香りを楽しむ柑橘のことで、レモンやライム、柚子などの他、沖縄の「シークヮーサー」、大分の「カボス」、和歌山の「じゃばら」などが有名。
大きさは3~4cmくらい、完熟前の緑色の状態で収穫され、爽やかな香りと独特な酸味が特徴。
果汁を焼き魚や揚げ物にかけたり、うどんやそうめんのつゆに使用するなど、風味や酸味を活かして料理の美味しさを引き立てるだけでなく、果実そのものもジャムなどの加工品やスイーツに使用されるなど、実に幅広い用途があり、徳島県内では様々なすだち商品が販売されています。
全国シェアの9割以上が徳島県産であり、主な産地は徳島市、名西郡、阿南市、小松島市、鳴門市、板野郡、吉野川市など。
ハウスすだち(3~8月)、露地すだち(8~10月)、冷蔵すだち(10~3月)があるため通年で出荷されており、味は以下のような違いがあるとのこと。
【ハウスすだち】果皮が薄めで果汁が多く、酸味はやや控えめ
【露地すだち】果皮が厚く、香りが強め
【冷蔵すだち】露地すだちを「予措(よそ)」と呼ばれる陰干しの後に冷蔵したもので、酸味は比較的穏やか
すだちの歴史は古く、万葉の昔から徳島の地に原生していたという説があり、記録としては本草学者の貝原益軒の著「大和本草(1706年)」に初めて「リマン」という名称ですだちが紹介されているそうで、江戸時代には既にすだちを食酢用の果実として栽培していたとのこと。
戦後の1960年代に商業生産が本格化、1974年には「すだちの花」を徳島県の県花に指定し、1980年代にはみかんの転換作物として生産が拡大。
1993年には東四国国体においてすだちをモチーフにしたイメージキャラクター「すだちくん」も誕生、徳島県と徳島すだちのイメージアップに貢献し親しまれているとのこと。
ちなみに通常緑色で使用されるすだちも完熟すると黄色くなりますが、酸味が弱くなり、味わいが変わってしまうことから市場での価値が無くなってしまうそうです。
昔からお寿司の酢や爽やかな風味付けなど、地元では消費されてきたそうですが、近年は「黄金すだち」や「完熟すだち」という名前で少しずつ市場にも出てきているそうです。
道の駅くるくる なると

今回訪れたのは、徳島県内の18番目の道の駅として鳴門市大津町の国道11号線沿いに2022年4月29日にオープンした「道の駅くるくる なると」。
管理運営は2021年5月25日に「道の駅くるくる なると」の運営会社として設立し、鳴門市と連携したふるさと納税事業や、鳴門市の地元農業・漁業従事者などと協力して地方に眠る逸品をヒット商品へブランディングするなど、鳴門市から全国へ魅力を発信する会社「株式会社シンカ」が行っているとのこと。


こちらの道の駅では鳴門金時、鳴門レンコン、鳴門鯛などの地域特産物をテーマに、農産物マルシェや名物グルメが楽しめるショップやお食事処を展開する他、鳴門市を見渡せる屋上デッキやジップラインなども併設。
周辺観光を楽しめるレンタサイクルも設置し、鳴門の魅力を一日丸ごと楽しめる「体験型食のテーマパーク」になっているとのこと。
「くるくる なると」という名前には「渦潮」を想起させるだけでなく、多くのお客さんが来て出会い交流し、笑顔を地域に広げて、元気うずまく施設でありたいという想いが込められているそうです。
その規模は四国最大級で、初年度の2022年は入館者数約119万人を記録し、2023年度は前年を上回る入館者数約130万人を突破したという大人気スポット。



施設内にはコンセプトが異なる沢山のお店があり、極細けんぴ、おいもあんぱん、焼き芋、大学芋、プリン、モンブラン、ソフトクリーム、パンケーキ、スイートポテトなど、特に鳴門金時を使ったスイーツを数多く取り揃えているのが魅力的。
ナルトエエモン

今回は鳴門金時やすだちをトッピングしたソフトクリームを提供しているお店『ナルトエエモン』へ。
こちらは渦潮のぐるぐるをイメージした「くるくるメニュー」がテーマのファストフードコートだそうです。

前回半年前に鳴門金時のソフトクリームを注文しましたが、今回はすだちのスライスが表面を覆いつくすほどトッピングされた1日10本限定の『生絞りすだちソフト』を食べに再訪です。
アクセス
混雑状況
この日はゴールデンウィークの祝日火曜日、お店には10時頃に訪問。
この時駐車場も車だらけで空いているところを探すのに一苦労、店内も人が多すぎて移動が困難なレベルで、流石ゴールデンウィークという感じの大混雑。
こちらのお店は回転が早く、待ち列3人だけでそんなに待ち時間はかからずに済みました。
メニュー・商品ラインアップ

思ったより着くのが遅くなってしまったので、10本限定はもう売り切れているだろうなと諦めていたのですが、意外にもまだ残っていて良かったです!
感想

【生絞りすだちソフト】450円(税込)
薄いスライスのすだちが表面を覆いつくしており、一番上に刺さったハーフカットのすだちは絞って果汁をかけてくださいとのこと。
ソフトクリームは阿波和三盆糖を使用したミルクソフトだと思うのですが、コクのある甘さで濃厚な味わい。
すだちはそのまま食べても意外に酸っぱすぎず、皮の苦味とかもなくて、ソフトクリームと食べるとちょうど良いバランスで驚きの美味しさ。
食べる前は酸っぱそうで全然美味しそうには見えず、ネタ的な感覚で食べたかったというのが正直なところ。笑
しかしよくあるすだちフレーバーのソフトクリームより、生のすだち感がストレートに楽しめて、良い意味で裏切られる絶品ソフトクリームでした!
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.kurukurunaruto.com
食べログ
ナルトエエモン
徳島県鳴門市大津町備前島字蟹田の越338-1
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