訪問日:2025年5月6日(火)
活魚料理 びんび家

徳島県鳴門市北灘町の国道11号線沿いにある海鮮料理店『活魚料理 びんび家』。
徳島県内屈指の人気店として知られており、食べログランキングでは2025年5月確認時点で徳島県内全てのジャンルのお店で県内5位、海鮮ランキングで県内2位、食堂ランキングで県内1位の高評価。
2021年には定食百名店、2024年には食堂百名店に選出されています。
最初は木造の小屋で干物などの水産物加工を行っていたことが始まり。
国道11号が整備されたのをきっかけに、昭和30年を過ぎた頃からバスやトラックなどの車が頻繁に行き来するようになり、ある日空腹のドライバーが「何か食わせてほしい」と小屋を訪れたとのこと。
その時は干物を焼いて提供したそうですが、その後も度々空腹のドライバーたちが訪れるようになり、漁港でとれた魚を捌いて手料理を振る舞うように。
そのうちもっと新鮮な刺身を提供したいと店先に水槽を設け、木造の小屋も少しずつ改装して常連客を迎え入れるようになり、その後評判を呼んで家族連れやカップルなど様々なお客さんで賑わうようになったのが『びんび家』誕生の歴史だそうです。
店名は魚を意味する方言「びんび」からとって「びんびの家」とし、後に呼びやすく『びんび家』へ改名。
運営会社である「有限会社 びんびの家」は昭和45年(1970年)4月に設立。
徳島の海鮮の中でも、鳴門の鯛やわかめは特に絶品で、こちらはその両方を楽しむのにピッタリのお店でお気に入り。
鳴門鯛とは

世界三大潮流「鳴門の渦潮」で知られる鳴門海峡の激しい潮流の中で育つマダイは一級品であり、「鳴門鯛」の名前で知られています。
江戸時代前期の文書「本朝食鑑(1697年)」には、「一種に、形・色は普通で肉の中の大骨の節の辺に瘤(こぶ)をつけたものがある。俗に、鯛が阿波の鳴戸の急灘を乗りきると骨が疲れるので瘤が出来る。」と記されているとのこと。
実際に鳴門海峡の厳しい環境の中で育つマダイの骨にはこぶができ、身は適度に脂が乗って引き締まるためコリコリとした歯応えのある食感が特徴。
特に春の産卵を控えたマダイは「桜鯛」と呼ばれ、しっとりとした脂を蓄えて一層美味しくなり、旬の時期は3〜4月頃。
近年では、北灘の「べっぴん鯛」、鳴門町の「サクラタイ」、堂浦の「うず華鯛」など、様々な地域でブランド化が行われているそうです。
鳴門わかめとは

世界三大潮流「鳴門の渦潮」で知られる鳴門海峡の激しい潮流の中で育つわかめは「鳴門わかめ」の名前で知られており、シコシコした歯応えのある食感と風味の良さが特徴。
徳島県はわかめ養殖も盛んで生産量は全国3位を誇りますが、徳島県沿岸は古くから天然わかめが豊富であり、平安時代中期の法典「延喜式(927年)」において阿波の国(徳島県)の貢物の一つに「わかめ」が記されていたとのこと。
鳴門わかめの収穫期は1月下旬~4月下旬頃で最盛期は2~3月、養殖のものは海面の養殖施設で収穫され、岩礁に自生する天然のものは素潜りで採捕、水揚げされるのは鳴門市、小松島市、阿南市といった漁港。
収穫されたわかめの多くは湯通しして冷水で洗って水切りし、塩漬けにされた後、茎を除いた葉だけの状態にして脱水処理を経て「塩蔵わかめ」となり、そこから更に「糸わかめ」や「カットわかめ」に加工されるなど、わかめには様々な加工形態があります。
店頭などで目にするわかめはほとんどが緑色ですが、海藻類は大きく3つに分類され、アオサやアオノリなどの緑藻類、巻寿司などに使う海苔などの紅藻類、コンブやヒジキなどの褐藻類のうち、わかめは褐藻類に属する海藻。
褐藻類の葉には緑(クロロフィル)・黄(カロテノイド)・赤(フコキサンチン)の3種類の色素が存在し、これらが混ざってわかめは通常褐色ですが、熱湯に通すと赤い色素が黄色に変化し、見慣れている緑色のわかめに変化します。
徳島県では「鳴門わかめ」の消費者の信頼を高めるため、平成26年10月に「徳島県鳴門わかめ認証制度」を創設し、認定を受けた加工業者は認定書が交付され、製品に「鳴門わかめ認証マーク」を表示することができるようになっているとのこと。
アクセス
駐車場は店舗横にありますが、混雑時は駐車待ちになることもあるそうです。
混雑状況
この日はゴールデンウィークの祝日火曜日、お店には16時過ぎに訪問。
土日祝は9~21時(L.O.20時半)の通し営業。
混雑時は待ち時間が凄いことになるという情報を目にしたので、今回はGWということもあり、空いている時間を狙っての訪問。
この時店内は8割くらいの客入りで、待ち時間無くすんなり入れました。
メニュー・商品ラインアップ


メニューは公式サイトにも掲載されていますが、メニューには書いてない日替わり品や季節限定品なども色々あります。
今回は鯛とわかめが目当てなので「鯛の刺身定食」を注文。
定食に味噌汁が付いていて、こちらにわかめがたっぷり入っています。
感想

【鯛の刺身定食】1800円(税込)
写真ではわかりにくいですが、刺身は大ぶりで枚数も多くてボリュームがあります。

しっとりとモチモチした弾力がある食感、上品な旨味も楽しめてとても美味しいです。

味噌汁にはわかめがたっぷり入っていて、普段食べている乾燥のわかめとは段違いのシコシコとした歯応えがある食感。
サッパリとした味付けでコリコリした茎わかめ?も美味しかったです。


刺身定食も素晴らしいですが、お手頃価格で楽しむなら「鯛めし」もオススメ。
今回は同行者がこちらを注文。
容器は小さく見えますが、ご飯は通常のお茶碗一杯分くらいは十分入っており、ホロッと柔らかな鯛の身もしっかり楽しめますし、わかめたっぷりの味噌汁も付いています。
鯛めしは素材の美味しさを活かしたとても優しい味付けですが、個人的には少しだけ卓上の塩を足すと、鯛の旨味が引き立って更に美味しかったです。
やっぱり徳島の海鮮料理店ではこちらのお店が特にお気に入り、混雑時を避ければ本当に満足感の高い素晴らしいお店です。
ご馳走様でした!
公式サイト等
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食べログ
活魚料理 びんび家
088-682-0023
徳島県鳴門市北灘町粟田ハシカ谷20-2
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