訪問日:2026年2月21日(土)
屋台餃子

戦後の闇市がルーツ、高知市のシンボルとして長年愛されてきた「屋台」。

夜になるとグリーンロードを中心に屋台が立ち並び、県内外からたくさんのお客さんが集まり親しまれてきましたが、2024年3月までに高知市からの退去命令で姿を消したとのこと。
本来屋台の営業には道路占用許可などが必要ですが、これまで許可なしでの営業で黙認状態が続いてきたそうです。
現在でも福岡市など条例を制定し、屋台文化が残っている地域はあります。
しかし高知市の屋台では1店舗当たりの規模が大きいため事情が異なることや、移転先などが見つからなかったことから、現在では継続が難しい状況のようです。
廃業した屋台もありますが、一部の屋台は店舗に移って営業を続けており、屋台復活に向けての動きもあるとのこと。
そんな高知の屋台ですが、そのロケーションや賑わいだけでなく、屋台発祥のご当地グルメが存在するのも魅力の一つ。

その代表格の一つが「屋台餃子」。
「屋台餃子」はサイズが小ぶりで、一般の餃子よりも薄皮で包み、たっぷりの油で揚げ焼きのように仕上げるため、パリパリとした食感が特徴。
昭和45年(1970年)に屋台で創業した「安兵衛」というお店が元祖といわれています。
こちらのお店の餃子がお酒のアテにも〆にも食べやすく、美味しいと評判になったことから、高知の屋台では「酒を飲んだ後は屋台の餃子で〆る」という文化が生まれたとのこと。
屋台だけでなく店舗型の飲食店でも「屋台餃子」という名称で提供されており、高知名物として県内外に知られる存在になっています。
いまどき安兵衛
今回訪れたのは上述の「屋台餃子」の元祖『安兵衛』。
創業は昭和45年(1970年)3月3日。
高知市の繁華街から少し離れた江ノ口川沿いで5.6席ほどの小さな屋台での営業を始め、当初は屋台の名前もなく、メニューもラーメンと餃子だけだったそうです。
その後餃子が評判となり、小さな屋台も年々席数が増えていったとのこと。

グリーンロードなどの屋台は無くなってしまったものの、こちらのお店では現在でも高知市廿代町で「屋台安兵衛」として、屋台スタイルでの営業を続けています。
現在地には平成25年9月に移転。
こちらの屋台は道路上ではなく駐車場の敷地内で営業しているので、特に問題がないようです。
2026年3月に公式サイトを確認した時点で、店舗は高知県に「屋台安兵衛」、「いまどき安兵衛」、「ひろめで安兵衛」、「三代目安兵衛 高知南国店」、東京にも「めぐろの安兵衛」、「えびすの安兵衛」を展開しています。
高知に来た際は毎回食べに行くお気に入りのお店。

今回は高知県高知市はりまや町にある『いまどき安兵衛』へ行ってきました。
食べログの店舗情報(店舗関係者による公式編集)によると、オープンは2006年5月7日。
「屋台安兵衛」、「ひろめで安兵衛」、「えびすの安兵衛」は2019・2021・2024年に食べログの餃子百名店に選出されていますが、こちらの『いまどき安兵衛』も2024年に食べログの餃子百名店に選出されています。
メニューラインアップは店舗によって水餃子やおでん、一品メニューなど様々ですが、『いまどき安兵衛』は居酒屋型の店舗で、特にメニューの種類が多いことが特徴です。
アクセス
場所はJR高知駅から徒歩9分くらいの距離。
駐車場は近隣コインパーキングになります。
混雑状況
この日は土曜日、お店には16時50分頃に訪問。
この時外待ちはありませんでしたが満席で、待ち時間は10分ちょいかかった印象です。
メニュー・商品ラインアップ




今回は餃子を1人前と、高知名物である「ちくきゅう」と「酒盗」を注文!
ドリンクはご当地ドリンクの「ごっくん馬路村」にしました。
感想

【ごっくん馬路村】330円(税込)
「ごっくん馬路村」はゆずのさっぱり爽やかな味わいに、ほんのり蜂蜜が利いたとてもシンプルなドリンク。
詳しくはこちらの記事にまとめました。


【酒盗】420円(税込)
酒盗(しゅとう)とは
「酒盗(しゅとう)」はカツオの内臓を使って作られる「塩辛(しおから)」の一種で、高知を代表する珍味として、居酒屋などでは定番の一品。
「塩辛」は魚介類の身や内臓などを加熱すること無く塩漬けにし、素材自体の持つ酵素と微生物によって発酵させ、高濃度の食塩により保存性を高めた発酵食品。
「塩辛」は使用する魚種によって製造方法は様々ですが、「酒盗」は身は使用せず内臓のみで作られ、熟成期間も半年から一年と一般的な塩辛よりも長いことが特徴です。
「酒盗」という名前は「酒を盗んででも飲みたくなるほど酒に合う」ということから付けられたといわれています。
いつからあるのか定かではありませんが、名付け親は土佐藩第12代藩主山内豊資という伝承があるとのこと。
また、沖縄にもカツオの内臓を使った塩辛があり、こちらは「ワタガラス」という呼び名で親しまれています。
沖縄の方言で「ワタ」は「内臓」、「カラス」は「塩辛」を意味し、地酒の「泡盛」を使って作られることが特徴です。
塩辛特有のねっとりとした質感で、内臓はクニュッとした弾力がある柔らかな食感。
独特の発酵臭に、塩味、酸味、旨みが相まったコク深い味わいで、お酒もジュースも進みまくりです。

【ちくきゅう】480円(税込)
ちくきゅうとは
家庭料理としても人気の他、居酒屋などでも定番メニューとなっている高知のソウルフード「ちくきゅう」。
その名の通り「竹輪(ちくわ)」の穴に「きゅうり」を詰めたもので、同じようなものは全国の家庭料理でも作られていますが、高知県ではきゅうりを丸ごと一本入れたスタイルが定番。
通常の竹輪では穴が小さくて裂けてしまいますが、高知県では「ちくきゅう」に適した太めの竹輪が販売されていることも特徴です。
プリッとモチッとした竹輪に、コリッとシャキシャキで瑞々しいきゅうりのシンプルな組み合わせ。
特に下味があるわけではありませんが、竹輪の上品な旨みにさっぱりとしたきゅうり、そしてマヨネーズが相性抜群。
見た目以上に食べ応えがあります。

【屋台餃子1人前】530円(税込)
餡は豚肉、キャベツ、ニラ、ニンニク、生姜などが使われていて、特にニラと生姜は高知県が収穫量日本一を誇るため、高知県産にこだわっているとのこと。
野菜の水分が多く薄皮のため作り置きができないので、注文が入ってから包み、専用のフライパンに並べた後に蒸し焼きにし、その後大量の油を入れて揚げ焼きのように仕上げるそうです。
こんがりと黄金色に仕上がった揚げ餃子のようなビジュアルで、上の焼き目は香ばしくパリパリサクサク、下はややモチっとした食感。
餡はしっかり肉の旨みもありつつ、シャキシャキした野菜がたっぷり入っていて、結構あっさりと食べられるタイプ。
何度食べてもやっぱり美味しい安兵衛の屋台餃子、これを食べると高知に来たなと実感できます。
全国には様々なご当地餃子がありますが、個人的に高知の屋台餃子は特にお気に入りです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
いまどき安兵衛
088-885-7762
高知県高知市はりまや町2-7-6


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