訪問日:2021年1月10日(日)
味噌煮込みうどん

名古屋を代表するご当地グルメとして全国的な知名度を誇る「味噌煮込みうどん」。
味噌を使ったうどんは他の地域にもありますが、米味噌や麦味噌が多い他の地域とは異なり、愛知県を代表する調味料である八丁味噌などの豆味噌をメインに使用し、つゆは赤味噌特有の色味でとても濃厚な味わい。
麺は山梨名物の「ほうとう」などと同じく、小麦粉と水のみで塩を使わないのも大きな特徴。
つゆや汁を別に作らず、うどんを煮た汁はそのままの状態で食べるため、味噌の汁に塩が溶け込んで辛くならないようになっています。
また塩を使わないことで煮込んでも柔らかくなりにくいことから、慣れてない人にとっては「生煮え」や「芯が残っている」ように感じるといわれています。
歴史を調べてみると、ルーツは以下の2説が有名。
●戦国時代に武田信玄の陣中食だったほうとうが、武田家滅亡後に徳川家に召し抱えられた武田家遺臣によって徳川家に伝えられたという説。
●明治時代に愛知県一宮市周辺で盛んであった繊維産業に従事していた女性従業員達が、ほうとうを参考にうどんと野菜を豆味噌で煮込み食していたものが名古屋市周辺に伝わった説。
いずれにしても、山梨名物の「ほうとう」がルーツだと考えられているのが通説のようです。
山本屋


味噌煮込みうどんを代表するお店として特に有名なのが『山本屋』。
しかし山本屋にはチェーン展開している『山本屋総本家』と『山本屋本店』、また『山本屋大久手店』など「山本屋」を冠する単独経営のお店もいくつかあり、最初違いがよくわからず困惑しました。
調べてみると、Wikipediaや各社の公式サイトなどに沿革について書いてありました。
昭和55年発行の「大須大福帳」という名古屋大須の歴史をまとめた書物の中で、大正12年当時の地図に「山本にこみ」というお店が記されていたそうです。
大正14年(1925年)に「山本にこみ」を引き継いだのが、島本万吉さんときぬさん夫妻。
島本夫妻の実子は跡を継がず、店で働いていた町田雪枝さんとその夫の守一さんが店を受け継ぎ、山本屋を『山本屋総本家』に改めて発展させたとのこと。
また、町田夫妻には4人の子供が生まれ、4人の子供がそれぞれ山本屋総本家を引き継いで拡大していったそうです。
長女の昭代さんは、大須の中公設市場で八百屋「浅仲商店」を経営していた浅井仲治さんと結婚し、浅仲商店の屋号を「山本屋」を改め、味噌煮込みうどんの店舗を金山や東新町、大久手などに構え、これが現在の『山本屋大久手店』のようです。
また守一さんの孫に当たる方が『山本屋町田』を開店したとのこと。
『山本屋本店』は、大須の山本屋に鰹節を卸していた乾物商の市村彦一郎さんが、昭和27年(1952年)に太閤通りで開業したうどん店だそうです。
開業の翌年に「山本にこみ」を引き継いだ島本さんの関係者から営業権を買い取ったという話が中日新聞の取材の中であったそうで、『山本屋本店』のホームページでは「山本にこみ」が創業したという明治40年を創業年として掲げています。
もちろん真実はわかりませんが、なんだかややこしそうですね。笑
ちなみにチェーン展開においては、『山本屋総本家』よりも『山本屋本店』の方が先行していたそうです。
私が初めて食べた味噌煮込みうどんは名古屋駅内にあった『山本屋本店』で、山本屋といえば『山本屋本店』というイメージでした。
山本屋本店

色々な山本屋があることは後で知ったので、今回は食べ比べてみようと思い、『山本屋総本家』と『山本屋本店』をそれぞれ訪問。
まず「山本屋総本家 本家」を訪れた後、次に訪れたのが『山本屋本店』。
店舗は名古屋市を中心に一宮市、三重県四日市や岐阜県岐阜市にもあるとのこと。
また姉妹店にカレー煮込うどん「鯱市」というお店もあるようです。
今回は名古屋市中村区太閤通にある大門本店を訪問。
アクセス
場所は中村区役所駅から徒歩7分の距離。
駐車場は店舗の約100m西に15台分あるとのこと。
混雑状況
この日は日曜日、お店には18時半頃に到着。
この時店内は満席で4人の待ち客がいました。
待ち時間は10分くらいで入店。
メニュー・商品ラインアップ





メニューはもちろん味噌煮込みうどんがメイン、種類は多いですがトッピングを変えたラインナップになっています。
季節限定メニューもあり、一覧は公式サイトに掲載されています。
価格はどれも1000円超えなので、一般的なうどん店よりは高めの設定。
一品料理も豊富で、名古屋コーチンの焼鳥があるのも魅力的。
感想


今回はきつねと九条ネギ入りの味噌煮込うどん、ごはん付きお値打ちメニューの麺大盛りで注文!
価格は2068円(税込)でした。
味噌煮込みうどんで面白い特徴の一つが、蓋付きの土鍋で提供されるものの、その蓋には穴がないこと。
調理中に煮込む際は蓋をしないため空気穴はいらず、提供前に乗せることで保温の効果があり、また食べる際には熱々のうどんを冷ますための小皿として利用することが出来ます。
熱々グツグツのつゆは酸味とコクがある芳醇な味噌の味わいに、濃厚な鰹系の旨味がバランスよく合わさり、衝撃の美味しさ。
かなり濃口ですが、しょっぱさは感じない絶妙な味に仕上がっています。
麺はモチッとしつたかためで歯応えのある食感。
油揚げは大きいものが2枚入っていて甘めの味付け。
たっぷり乗った九条ネギは細かいのでよく麺に絡んで美味しいです。
玉子は熱々のつゆで良い感じに火が通り、とろーりとまろやかに。
濃厚な味噌つゆとの相性も抜群です。


最後はご飯を入れておじや風にするのも定番の食べ方、最高に美味しい素晴らしい〆ですね。
ごはんはおかわりが出来るのと、自家製の漬物がたっぷり付くのも嬉しいサービス。

「山本屋総本家」と食べ比べた結果、個人的に出汁の旨味が強く、麺も少し柔らかい『山本屋本店』の方がより好みでしたが、どちらのお店もとても美味しかったです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://yamamotoyahonten.co.jp
食べログ
山本屋本店 大門本店
052-482-2428
愛知県名古屋市中村区太閤通6-5

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