訪問日:2026年7月25日(土)
豆腐田楽

三重県の伊賀地域に伝わる郷土料理「豆腐田楽」。
「豆腐田楽」は豆腐に味噌ダレをつけて香ばしく焼き上げた料理。
豆腐は重石をして水を抜いた木綿豆腐を使用し、味噌は季節によって春は木の芽味噌、冬は柚子、その他の季節は青のり、ごま、ねぎを使うこともあるそうです。
山に囲まれた盆地の伊賀地域は海から遠く離れており、鹿肉や猪肉などは不定期な収穫であったため、魚介類の入りにくい時代には豆を加工した豆腐が重要なタンパク源だったそうです。
豆腐は中国が起源とされており、日本には奈良時代に遣唐使が持ち帰ったといわれていますが、明確な記録はなく、文献的には寿永2年(1183年)、奈良春日大社の神主の日記にお供物として「春近唐符一種」の記載があり、この「唐符」が最初の記録といわれています。
いずれにしても日本で豆腐が造られたのは奈良・平安時代からと考えられており、当初は寺院の僧侶等の間で、その後精進料理の普及等にともなって貴族社会や武家社会に伝わり、室町時代には全国的に広まったそうですが、庶民にも食べられるようになったのは江戸時代になってからだそうです。
「田楽」の由来といわれているのが「田楽法師」。
平安時代に農村では田植えの時期などに豊作を祈り、太鼓などの音に合わせて踊る「田楽舞」という風習があり、やがてこれを生業とする「田楽法師」が現れ、神社や寺院での奉納行事や、のちの「田楽能」などに発展していったとのこと。
「田楽法師」はいつも白い袴に色付きの上着を着て、一本足の高足に乗って踊っており、その姿が白い豆腐の上に味噌をのせて串で焼いた豆腐料理と似ていたため、これが「味噌田楽」や「田楽」と呼ばれるようになったといわれています。
「田楽」の呼び名が誕生した時期については諸説ありますが、永享9年(1437年)の「蔭涼軒日録」に「毎御精進日、可献田楽豆腐之由被命」という記述があることから、室町時代には既にあったといわれているようです。
「田楽」は三重県に限らず日本各地で名物になっていますが、その特徴は地域によって異なり、現在では里芋、茄子、こんにゃくなど様々な食材が使用されていますが、材料は元来豆腐であり、伊賀では「豆腐田楽」の名で親しまれています。
大晦日、正月の神事、花見の時など、地域の行事食・おもてなし料理として定着し、昔は各家庭に田楽専用のコンロがあって炭火で焼いていたそうですが、時代の流れとともに姿を消してしまったとのこと。
現在は伊賀地域の郷土料理として飲食店でも提供されており、伊賀市・名張市では給食でも提供されているそうです。
田楽座わかや

今回訪れたお店は、三重県伊賀市の西大手駅近くにある『田楽座わかや』。
お店のInstagramによると、文化年間(1804年~1818年)創業という200年以上の歴史がある老舗で、現在店主は11代目になるとのこと。
伊賀の「豆腐田楽」を代表する名店として知られており、「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019特別版」ではミシュランプレートに選ばれたそうです。
以前から気になっていたお店で、今回念願の初訪問。
アクセス

場所は西大手駅からすぐ近くで、駐車場は店舗向かいに約30台分あるとのこと。
混雑状況
この日は土曜日、お店には11時40分頃に訪問。
店内は2階席もあるようですが、案内していただいた1階席はこの時客入り3〜4割くらいで空いていました。
メニュー・商品ラインアップ






メニューは田楽のセットや一品料理に、前日までの完全予約制の様々なコース料理がありました。
今回は一番お手頃価格の『Bセット』を注文!
感想


【Bセット】1400円(税込)
たっぷりの豆腐田楽に、ご飯、お吸い物、漬物が付いたセット。

豆腐田楽はご飯にのせて食べるのがおすすめだそうです。
豆腐は重石で水分を抜いた昔ながらの木綿豆腐が使われており、プルンと程良い弾力がある締まった食感で、大豆の風味豊か。
味噌は約1000日間熟成させているそうで、春には木の芽味噌、秋から冬には柚子味噌を使用するそうです。
濃厚な旨みと絶妙の甘さに香ばしさが相まって、ご飯が進みまくる美味しさ。
とてもヘルシーなおかず、普段豆腐とともにご飯をこんなに食べるのは麻婆豆腐くらいかもしれません。笑
とても美味しかったです!
ご馳走様でした!
公式サイト等
https://www.instagram.com/dengakuzawakaya
食べログ
田楽座 わかや
0595-21-4068
三重県伊賀市上野西大手町3591

コメント