訪問日:2024年5月11日(土)
碧南市発祥といわれている「白醤油」
醤油の種類は5種類(こいくち・うすくち・たまり・再仕込み・白)ありますが、中でも愛知県碧南市発祥(※名古屋市南区山崎町説もあり)といわれている醤油が「白醤油」。
一般的な醤油が小麦と大豆を等量で作られるのに対して、「白醤油」は小麦と大豆の比率が 9:1や8:2のように小麦の比率が高く、色が薄い琥珀色で糖分が高いことが特徴。
素材本来の色を活かし、甘みが素材の持つ風味をまろやかに引きたて、旨味調味料を加えた「白だし」は一般家庭でもお馴染み。
「白醤油」の発祥は江戸時代後期の1800年頃まで遡るといわれており、碧南新川地区にて、金山寺味噌の上汁が色が淡くて美味しかったことから、調味料として使用したのが始まりといわれています。
現在も碧南市は生産地の中心で、碧南市の公式サイトによると全国で10社弱の白しょうゆ醸造業者のうち、3社が碧南市にあるとのこと。
碧南市は白醤油に限らず、古くからみりん、酒、味噌、たまり醤油といった醸造業が盛んな町だったそうで、江戸時代には海を通じて人口の密集地である江戸に食糧を供給する食糧庫だったそうです。
良質な地下水に恵まれていたことや、一級河川の矢作川を利用して、農業が盛んだった矢作・挙母地方(現在の豊田市)から原料(米・大豆・小麦)を安定して購入出来たことが醸造業が発展した理由といわれています。
碧南市では「白醤油」を活かしたまちおこしも行われており、ご当地グルメの「へきなん焼きそば」や白醤油を使ったスイーツなど、様々な白醤油グルメの食べ歩きが楽しめます。
へきなん焼きそばとは
「へきなん焼きそば」は当時の碧南市議会議員が、「何か碧南市をアピールできるものはないか」と熟考した末、2011年に誕生したご当地グルメ。
市の特産品であるにんじんとたまねぎを具材とし、碧南市発祥の白醤油と碧南市の伝統調味料の三河みりんで味付けをするのが特徴で、お店によって様々なアレンジがされています。
2022年3月3日には文化庁が我が国が誇る多様な食文化を次の世代へ継承するとともに、国内外へ広く発信していくために取り組む「100年フード」に認定。
「へきなん焼きそば」のPRや活性化に取り組む団体「へきなん焼きそば まちおこし隊」も設立され、提供店の一覧は「へきなん焼きそば」の公式サイトでも確認でき、2025年2月に確認した時点では11店舗が掲載されていました。
福本屋

今回訪れたお店は、「へきなん焼きそば」の公式サイトに掲載されていたお店の一つ、愛知県碧南市栄町にあるお好み焼き屋『福本屋(ふくもとや)』。
創業は昭和28年(1953年)という老舗で、現在3代目になるとのこと。
現在地には2015年に移転リニューアルオープンしたそうです。
3代目はイタリアンや洋食で修業された経歴を持つそうで、歴史のある定番の味も守りながら、様々な洋食テイストのメニューを提供しているのも特徴。
代表的なものはガーリックオイルで焼き上げたトマトとクリームチーズのお好み焼き「天使のトマト焼」。
今回目当ての「へきなん焼きそば」にも焼きトマトが使用されており、美味しそうだったので行ってみることにしました。
アクセス
場所は名鉄三河線「碧南中央駅」から徒歩3分くらいの距離。
駐車場は店舗前の他、第2駐車場もあるようです。
混雑状況
この日は土曜日、お店には11時20分頃に訪問。
この時店内は客入り3~4割くらいの印象。
メニュー・商品ラインアップ







特に名物メニューとして人気なのは上述の「天使のトマト焼」や、お好み焼き・焼きそば・玉子を三層に積み重ねた「福本焼」だそうです。
今回は目当ての「へきなん焼きそば」を注文、メニュー名は『焼きトマトと季節食材の白やきそば』です。
感想

【焼きトマトと季節食材の白やきそば】990円(税込)
(メニュー説明)
特産品の白しょうゆ・白だし・三河みりんを使用した新感覚やきそば。福本屋では焼きトマトをベースに季節の野菜や食材をとりいれた逸品です。全国に誇れる地元農産物、にんじん・玉葱の甘みをプラス!へきなんが「ギュッ」と詰まっています。
素材の美味しさが際立つあっさりめの焼きそば。
麺は程良いコシと歯切れの良さを兼ねたやや細めのタイプ。
甘酸っぱくジューシーな焼きトマトに、シャクッとしたアスパラ、風味豊かなしめじなど野菜もたっぷりでヘルシー。
「へきなん焼きそば」はこちらのお店が初めてなので、また別のお店でも食べ比べたいところですが、こちらのお店にも次回はお好み焼き目当てに改めて再訪したいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
https://www.instagram.com/fukumotoya412441
食べログ
福本屋
0566-41-2441
愛知県碧南市栄町1-32
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