訪問日:2024年2月8日(木)
角煮まんじゅうとは
長崎の食べ歩きにピッタリなご当地グルメである「角煮まんじゅう」。
その名の通り、豚の角煮をふわっとした生地で挟み込んだもので、昭和40年に創業した「岩崎本舗」というお店が元祖といわれています。
豚の角煮は今では家庭でも食べられるお馴染みの料理ですが、元々は中国の「東坡肉(とんぽーろ)」という料理が原型といわれています。
長崎の食文化は元々魚やサツマイモなどの地場で採れた食材を食べる素朴なものだったそうですが、古くから中国や朝鮮半島との交易はあったものの、1571年にポルトガル船との貿易のために長崎港が開港されてからは、様々な食材・料理が入ってくるようになり、南蛮文化の中心として急速に発展。
鎖国後にも長崎だけは国際貿易都市としてオランダ、中国との貿易が行われていたため、オランダからは様々な西洋料理が伝わり、長崎には和洋中が合わさった煌びやかな「和華蘭(わからん)グルメ」の文化が開花したといわれています。
その「和華蘭グルメ」代表格が、和洋中の要素が合わさった独特のコース料理である、長崎市発祥の「卓袱料理(しっぽくりょうり)」。
「卓袱料理」は大皿に盛られた料理を、日本料理で用いられている膳ではなく円卓を囲んで味わう、中国料理や西欧料理が日本化した宴会料理の一種。
中国から伝わった「東坡肉」は「東坡煮(とうばに)」という名前で和風にアレンジされ、卓袱料理のコースの中の代表的な料理の一つになっています。
「岩崎本舗」ではこの「東坡煮」をもっと手軽に、もっと美味しくと願って「角煮まんじゅう」を考案し、販売を開始したそうです。
角煮家 こじま

今回「角煮まんじゅう」を食べに訪れたお店が、長崎県長崎市の銅座町にあるお店『角煮家 こじま』。
こちらは平成5年に長崎市の思案橋近くにオープンし、その後店舗拡張のため平成8年に銅座町へ移転リニューアルした「割烹こじま」が、平成14年にオープンした角煮専門店とのこと。
2025年1月に公式サイトを確認した時点で、店舗は今回訪れた「銅座町本店」の他、「チトセピア店」、「本社売店」があるようです。
アクセス
場所は観光通駅から徒歩1分の距離。
駐車場は近隣コインパーキングを利用。
混雑状況
この日は平日の木曜日、お店には16時半頃に訪問。
この時先客は1人のみでした。
メニュー・商品ラインナップ

商品写真はありませんが、公式サイトによると「角煮まん」の他にも「角煮そぼろまんじゅう」、「長崎卓袱角煮」、「角煮切り落とし」、「角煮めしの素」、「角煮おにぎり」など様々な商品があるようです。
お店では蒸したての角煮まんも販売しており、今回は『皮付き三枚肉の角煮まん(メキシコ産)』を購入。
感想

【皮付き三枚肉の角煮まん(メキシコ産)】550円(税込)
角煮は厳選した豚肉の下茹でを何度も繰り返し、灰汁と余分な脂分を落とすことで、脂身はゼラチン質となって赤身肉は柔らかく旨みだけ残り、開業以来積み足しながら使い続けた秘伝のたれでじっくり煮ながら灰汁を取り続け、肉の臭みを感じない良質な角煮に仕上げているとのこと。
まんじゅう生地も元パン職人のスタッフと試行錯誤を繰り返して開発したそうで、北海道と九州の小麦を独自配合し、角煮を煮る過程で抽出したラードを練り込んでいるそうです。
脂身はプルンとこってりした味わいながら、重さやしつこさは無く、全体はホロッと柔らかで甘さの効いたコクのある味付け。
生地はパサつかずふんわりと柔らか、角煮も美味しかったですが、特に生地の食感の良さが印象的で、こちらのお店の角煮まんじゅうも大好きになりました。

おまけに「角煮ちまき」の試食もいただきましたが、優しい味付けのモチモチ食感に角煮が混ざっている感じで美味しかったです。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
角煮家 こじま 銅座町店
095-822-7811
長崎県長崎市銅座町6-12
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