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長崎銘菓の『一口香』と名産の『びわ』を使った様々なお菓子が人気!【茂木 一〇香 本家】(長崎県長崎市)

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訪問日:2024年2月9日(金)

目次

びわの生産量日本一を誇る長崎県

「長崎びわ」や「茂木びわ」といった名称で全国に知られている長崎産のびわ。

長崎県は海に囲まれ、温暖な気候に恵まれており、びわにとって絶好の環境があることから、日本で最大のびわ産地になっているとのこと。

農林水産省の令和5年産のデータによると、都道府県別の収穫量割合は長崎県が24%、千葉県が20%、香川県、鹿児島県及び愛媛県がそれぞれ7%で、この5県で全国の約7割を占めているそうです。

長崎のびわ栽培は江戸時代からの歴史があるそうで、その始まりの重要人物として知られているのが「三浦シヲ(1818~1897)」という女性。

三浦シヲさんは茂木村・北浦名字元木場の生まれで、行儀見習いとして長崎代官屋敷に奉公していた頃(1838年頃)に、中国から入港した唐船の船主より、長崎代官へ「びわ」が贈られたそうです。

シヲさんは代官からその種子を貰いうけ、茂木に住む甥の山口権之助氏にその種子を託し、山口氏は屋敷の隅へ種子を蒔き、大切に育てられたのが「茂木びわ」の始まりとのこと。

その後は多くの人々の手によって茂木地区を中心に広がっていき、「茂木」という品種が長崎県で最も多く栽培されるようになり、長崎市茂木町には今もびわの原木が残っているそうです。

現在栽培されているのは「茂木」を中心に、「長崎早生」、「長崎甘香(福原早生)」、「涼風」、「なつたより」など様々な品種が誕生。

近年では長崎県農林技術開発センターで長崎早生と福原早生を組み合わせ育成され、平成21年に品種登録された新しい品種「なつたより」が特に人気で、従来の品種に比べて大玉であり、果肉が柔らかく食味に優れているとのこと。

長崎びわの出荷時期は品種にもよりますが、ハウス栽培では3月~5月、露地栽培では5月~6月頃という短い期間で、生産量も年々減っているということから、とても貴重な果物になってきています。

茂木 一〇香 本家

今回はびわを使った様々なお菓子を販売しており、長崎びわの美味しさを通年楽しむことが出来る、長崎県長崎市茂木町にあるお店『茂木 一〇香 本家』へ行ってきました。

創業は弘化元年(1844 年)。

店名の「一〇香」は「いちまるこう」と読むそうです。

店名は「いちまるこう」ですが、看板商品である「一〇香」は「いっこっこう」と読むそうで、これは「一口食べると香ばしい」ことから「一口香」と名付けたのが始まりだそうです。

一口香とは

「一口香」自体は長崎名物として他のお店でも販売されており、特徴はお饅頭のような見た目で、焼く前は餡を入れるのに焼き上がると中が空洞になるため、「からくりまんじゅう」とも呼ばれる不思議なお菓子。

中国の空心餅を原形に、日本で独自の進化を果たした唐菓子といわれています。

「一口香」は長崎県をはじめ愛知県や佐賀県にも同種のお菓子があるそうですが、佐賀では「逸口香」という名前で知られています。

『茂木 一〇香 本家』では類似品との違いをつけるため、1978年に「一〇香」という表記に変えたとのこと。

ちなみに『茂木 一〇香 本家』の他にも長崎で「一口香」を販売しているお店に「榎純正堂」というお店もありますが、この2店はどちらも弘化元年(1844 年)に創業し、当初は「えのき屋」という屋号だったようです。

元は多分同じ系列だと思うのですが、その詳細についてはよくわかりませんでした。

『茂木 一〇香 本家』の話に戻りますが、こちらのお店でびわを使ったお菓子として特に有名なのが「茂木ビワゼリー」。

「旬の短い茂木びわを通年全国の皆様に味わっていただくことができたら」という想いから、昭和59年に6代目が考案した商品で、長崎県産びわをまるごと優しくゼリーで包み込んだ贅沢なお菓子。

他にもカステラや羊羹、最中など、びわを使ったお菓子のラインナップが豊富。

看板商品である「一〇香」も食べてみたかったので、今回お店に行ってみることにしました。

店舗は他にも田上支店と新地支店があったようですが、どちらも閉店し、現在は茂木町の本店のみのようです。

しかし商品自体は長崎空港、長崎浜屋、長崎駅かもめ市場内お土産すみや、夢彩都長崎店、グラバー園近くの土産店ゴールデン・イイグルなどでも取り扱いがあり、オンラインショップも展開しています。

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日本全国を巡り、ご当地グルメや郷土料理、名産を活かした料理を中心に食べ歩いています。
こちらのブログではお店の情報や味の感想だけでなく、ご当地グルメや郷土料理の特徴・歴史についても詳しく解説しております。

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