訪問日:2025年8月15日(金)
もろこし
秋田県を代表する伝統銘菓の一つ「もろこし(諸越)」。
「もろこし」は炒った小豆を石臼で挽いた粉を使い、型押しして打ち出し、乾燥させた後に下焼きして完成する干菓子で、和菓子の中で打物の部類に入る「落雁(らくがん)」の一種。
由来については諸説あるそうですが、以下の2説が有名のようです。
●江戸時代中期の18世紀前半、久保田藩(秋田藩)の藩主である佐竹公が国替えの際、 家臣の旅の疲れを慰めようと作らせたのが始まり。佐竹公があまりの美味しさに「諸々の菓子を越したる風味」と称賛したことが名前の由来。(※秋田県菓子工業協同組合の情報より)
https://www.tohoku.meti.go.jp/chizai-enet/support/brand/akitamorokoshi.html?utm_source=chatgpt.com
●「もろこし」は奈良時代に完成した日本最古の正史「日本書紀」に記されている中国の国名を表した言葉。この時代砂糖が唐の僧鑑真によって日本に伝えられ、中国から伝わった打菓子が全国各地の特色ある農産物を原料とした銘菓に育っていき、秋田では栽培された小豆粉で作ったものが評判になるにつれて中国由来の菓子「もろこし」と言われるようになった。(※株式会社 唐土庵いさみやの公式サイトより)
https://www.morokosian.jp/about01.html
カリッとした小気味良い食感と、独特の香ばしさがクセになる美味しさで、お茶請けにもピッタリ。
秋田を訪れた際は必ずお土産に買って帰るお気に入りのお菓子です。
唐土庵

今回訪れたお店は、秋田県仙北市の角館駅前にあるお店『唐土庵(もろこしあん) 角館駅前店』。
こちらは仙北市角館町に本社を置く「株式会社 唐土庵いさみや」が展開するお店の一つで、2025年9月に公式サイトを確認した時点で、店舗は他に「角館さくら並木店」と「武家屋敷店」の合計3店舗があるとのこと。
「株式会社 唐土庵いさみや」は昭和32年(1957年)に角館町にて前身となる小さな菓子工房「いさみや商店」を開いたことが始まり。
看板商品は秋田の伝統菓子である「もろこし」を、食べやすいように研究を重ねた末に考案した「生もろこし」。
もちろん通常の「もろこし」も販売しており、他にない「生もろこし」と両方買って食べ比べをしようと、今回初訪問。
アクセス
場所はJR角館駅から徒歩1分の近さ。
駐車場は店舗前にありました。
混雑状況
この日はお盆シーズンの平日金曜日、お店には15時20分頃に訪問。
この時先客はなしで私のみでした。
メニュー・商品ラインアップ



写真は一部のみですが、同じもろこしでも様々な種類があり、どれを買うべきかとても悩みます。
店内にはいくつか試食もあり、お茶も提供していただきました。
一番目当ての「生もろこし」は個包装ですが、ばら売りは見当たらなかったので3種類の詰合せを購入。
通常のもろこしは「両面焼もろこし」を購入。
感想



【生もろこし3種詰合せ】1080円(税込)
≪生もろこし≫
独自の工夫により、乾燥と焼目を入れず、炒り小豆の風味をしっとりと残した、生タイプのもろこし。
≪生もろこし餡入 もろこしあん≫
伝統のもろこし生地にふくよかな小豆餡を入れ、食べやすい小さな型に仕上げた生もろこし。
≪生もろこし菓子 茶菓仙≫
香ばしい生もろこしにもち米の粉(やましな)と粒小豆を乗せたやわらかい贅沢な一品。
「生もろこし」はしっとりほろっとした繊細な食感ですが、「もろこし」ならではの香ばしい炒り小豆の風味はしっかり楽しめ、上品な甘さが良いバランス。
「生もろこし餡入 もろこしあん」は香ばしい味わいをベースに、炒り小豆とは異なるあんこの風味とコクが合わさった感じ。
「生もろこし菓子 茶菓仙」は白い部分がややしっかり食感で、もち米特有の香ばしさも利いており、ホクッとした小豆の粒が良いアクセントに。
どれも美味しかったですが、個人的には「生もろこし菓子 茶菓仙」が一番好みでした。


【両面焼もろこし】324円(税込)
両面に焼きを入れて小豆の香ばしさを引き立てた、丹尺型のもろこし。
生もろこしと比べると量がたっぷりなのにお手頃価格でコスパ高め。
カリッとサクサクした小気味良い食感に、香り高い小豆の味わいはもちろんのこと、一般的なもろこしよりも更に香ばしさが際立つ印象。
生もろこしも普通のもろこしもとても美味しかったです!
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
唐土庵 角館駅前店
0187-54-1158
秋田県仙北市角館町上菅沢402-3

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