訪問日:2020年2月10日(月)
博多ラーメンの源流
札幌、喜多方に並ぶ日本三大ラーメンの一つといわれており、全国的な知名度も高い福岡県の「博多ラーメン」。
強火で炊き出した白濁豚骨スープと低加水の細麺という組み合わせに、替え玉や麺のかたさが選べるシステムや、卓上には白ごま、紅生姜、辛子高菜などが置かれるのが特徴。
福岡には他にも「久留米ラーメン」や「長浜ラーメン」と呼ばれる豚骨ラーメンも存在しています。
それぞれに歴史や特徴はあるものの、各ラーメンが互いに影響を受けていることもあって、現在ではそれぞれの明確な定義付けは難しいそうです。
「博多ラーメン」の歴史を遡ると、昭和15年(1940年)頃に中洲で創業した「三馬路(さんまろ)」というお店が、博多初のラーメン屋台といわれています。
昭和21年(1946年)には「博多荘」という屋台が開業。
「三馬路」や「博多荘」では、透き通った(半濁くらい)清湯豚骨スープに平打ち麺のラーメンを提供していたそうです。
同じく昭和21年(1946年)にうどん屋台で創業した「赤のれん」の津田茂さんが、兵隊として中国に渡っていた時に奉天で食べた中華麺(アイヌ料理のソップがルーツ)をヒントに、白濁した豚骨スープに平打ち麺というラーメンを提供し、これが現在の博多ラーメンの原型になったといわれています。
他には1950年頃(1948年が有力?)に、当時うどん屋台をやっていた山平進さん(後に「博龍軒」を開店)と、天ぷら屋台をやっていた津田茂さん(「赤のれん」創業者)が、共同で新メニュー開発に乗り出し、津田茂さんが奉天で食べた中華麺をヒントに白濁した豚骨スープを作り、山平進さんが平打ち麺を作って、博多ラーメンの原型となるラーメンが誕生したという説も出てきました。
この辺の話は諸説あり、記事によって情報がバラバラなので、もちろん真偽は不明です。
昔ながらの博多ラーメンのお店は、今は主流になっている極細麺ではなく、平打ち麺なのが面白いポイント。
現在の博多ラーメンは、久留米ラーメンや長浜ラーメンの影響を受けて、当時の博多ラーメンとはかなり変わった印象を受けます。
うま馬

今回は『うま馬』というお店へ訪問。
こちらは博多最初のラーメン屋台という「三馬路」の味を受け継ぐお店とのこと。
「三馬路」を始めたのは戦前上海にいたという森堅太郎さんで、当時食べた麺を福岡で再現しようと屋台を始めたそうです。
創業は公式サイト内で昭和15年(1940年)頃と昭和16年(1941年)の両方が書いてあり、よくわかりません。
その味に惚れた森山勝さんが「三馬路」で修業をし、森さんから「五馬路」という屋号をもらって1951年頃に屋台を開業。
「四馬路」にならなかったのは縁起が悪いからだそうです。
「五馬路」は繁盛し、その手伝いをするようになったのが森山さんの義弟の手嶋武臣さん。
その手嶋さんが独立する時、こちらもまた森さんから「五馬路」の屋号をもらい、1953年に博多区祇園町に店舗を持ったとのこと。
「三馬路」ももう残っておらず、この手嶋さんの「五馬路」が博多ラーメンの伝統を守っていく存在になったそうです。
1993年に手嶋さん夫妻が病に倒れたことをきっかけに、長男である手嶋雅彦さんがお店を継ぐことになり、1994年に店名を『うま馬』へと変更。
そしてこれまでのラーメン屋にはなかった、ラーメンと共に焼き鳥などの料理とワインを楽しめるような「ラーメン居酒屋」のスタイルへと業態変更。
店舗は現在、本店である祇園店、冷泉店、東京駅店、そしてシンガポールやタイ、フィリピンなど海外出店もしているそうです。
今回は本店である祇園店へ行ってきました。
アクセス
場所は祇園駅の3番出入口からすぐ近く。
駐車場は近隣コインパーキングになります。
混雑状況
この日は平日の月曜日、お店には20時前に到着。
この時店内はお客さんが多く、予約をしているかも確認されました。
予約してなかったのでもしかしたら入れないかもと思いましたが、1人だったからか空いてるカウンター席へと案内していただき一安心。
メニュー・商品ラインアップ









メニューは一部のみ撮影になります。
詳しい内容はぐるなびでも見れるようになっていました。
店内はラーメン屋というより、完全に居酒屋。
この時はむしろラーメンを食べている方がほとんど見当たりませんでした。笑
メニューの最初の方にラーメンが出てくるものの、焼き鳥やもつ鍋、ひとくち餃子など、博多名物も取り揃えたラインアップ。
ラーメンは「三馬路」がルーツのあっさりした「源流博多ラーメン」と、濃厚なタイプの「濃まるラーメン」がありました。
今回は博多ラーメンの歴史に触れたくてこちらのお店を訪れたので『源流博多ラーメン』を注文。
一品もいくつか注文しました。
感想

【源流博多ラーメン(小)】450円
具材はチャーシュー、ネギ、もやし、キクラゲとオーソドックスな内訳。
血抜き・アク抜きした豚骨と、野菜をじっくり煮込んで作るというスープは、表面の脂も控えめで半濁くらいの醤油色。
醤油の味はやや濃いめでしたが、脂っこさのないサラッとした優しい口当たり、しかしコクのある旨味と豚骨らしい風味は感じる独特の味わい。

麺は結構幅広の中太平打ち麺で、ツルッとモチッとした食感。
麺・スープ共に、今主流の博多ラーメンとは大きく特徴が異なり、面白いです。

【名物 博多鶏皮】140円
博多名物の鶏皮の串焼き。
表面はカリカリでサクッとした食感、中は柔らかくジューシーで、脂と共に濃厚な旨味が染み出します。
鶏皮大好物です!

【酢もつ】480円
博多の定番小鉢とのこと。
結構量も多めで嬉しいです。
コリコリの食感にネギとゴマの香り、酢醤油のさっぱりした味付けがとても美味しいです。
添えられた柚子胡椒も相性抜群でした。
博多ラーメンの伝統を受け継ぐお店として貴重なことはもちろんのこと、博多名物を楽しめる居酒屋としても良いお店でした。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
うま馬 祇園店
092-271-4025
福岡県福岡市博多区祇園町1-26

コメント