訪問日:2024年11月2日(土)
愛知県の郷土料理いなり寿司
日本全国で親しまれている料理でありながら、各地で様々な特徴があるのが面白い「いなり寿司」。
「いなり寿司」の由来については諸説ありますが、江戸時代に稲荷神社に供えてあった油揚げの中にご飯を詰めたことが始まりという説が知られており、江戸時代の文献には屋台でいなり寿司が売られている様子が描かれているとのこと。
全国には様々ないなり寿司がありますが、大きく分けると関東では長方形型で濃口しょうゆで色濃く仕上げ、関西では三角形型で薄揚げ(京揚げ)を使い、淡口(うすくち)しょうゆで味付けるのが主流。
また中身にも違いがあり、関東は寿司飯のみや、ごま、麻の実を混ぜるだけのシンプルなもの、関西を中心とする西日本では五目寿司のような具材の入ったいなり寿司が多くあるそうです。
発祥の地についても諸説あり、江戸や名古屋と共に、愛知県豊川市にある「豊川稲荷」の門前町も発祥地の一つといわれています。
名古屋では「あぶらげ寿司」とも呼ばれ、甘辛く煮た油揚げいっぱいに寿司飯を詰めて底を閉じないのが特徴。
「いなり寿司」と「巻き寿司」の組み合わせを「助六」と呼んだのは名古屋が最初といわれています。
歌舞伎十八番「助六所縁江戸桜」の主人公・助六の愛人の名「揚巻」を「あぶらげ寿司」に見立て、助六がはち巻きをしてきたことから「巻き寿司」になぞらえたという説が由来だそうです。
豊川稲荷では江戸時代後半に「いなり寿司」が考案され、古くから参拝客に振る舞われてきたとのこと。
現在ではまちおこしの一環で「豊川いなり寿司」という名前で地域ブランド化され、まちおこしボランティア団体「豊川いなり寿司で豊川市をもりあげ隊」も2009年に結成。
古くからの伝統的なスタンダードなタイプの他、いなり寿司の上に味噌カツや鰻をのせた創作いなり寿司も提供されており、お店によってバリエーションは様々。
門前そば 山彦

今回訪れたお店は、愛知県豊川市の豊川稲荷総門のすぐ前に店舗を構える『門前そば 山彦』。
正確な創業年はよくわからなかったのですが、公式サイトによると豊川稲荷の古くからの信者の一人が創業し、以来約100年間伝統の味を守り続けているお店とのこと。
店舗は本店の他、「東名高速 新城PA店(下り)」と、姉妹店として「むすび茶屋」というお店もあるそうです。
豊川いなりの人気店を調べるとこちらのお店が頻繁に紹介されているのを目にするので、とても気になり今回初訪問です。
アクセス
場所は名鉄「豊川稲荷駅」・JR「豊川駅」より徒歩5分くらいの距離。
駐車場は公式サイトによると、豊川商店街駅前駐車場(三菱東京UFJ銀行横)の無料駐車券がいただけるそうです。
混雑状況
この日は土曜日、お店には朝9時過ぎに訪問。
今回は店内ではなく店頭でいなり寿司をテイクアウト購入。
この時先客はおらず、待ち時間なしで購入出来ました。
メニュー・商品ラインアップ



いなり寿司はシンプルな「白」と、ひじき・人参・椎茸・くるみ・竹の子の5つの具が入った「元祖いなり寿し(五目)」、練りわさびと葉わさびの佃煮をのせた「わさび」の3種類があり、1個から購入可能。
お店のオススメは「元祖いなり寿し(五目)」だそうです。
今回は五目とわさびが4個ずつ入った『ミックス稲荷ずし』を購入!
感想



【ミックス稲荷ずし】900円(税込)
油揚げは色が濃いめですが塩気は控えめ、良い感じに甘さが効いたまろやかな味わいでジューシー。
酢飯は酸味と甘味のバランスが良く、五目は見た目ではひじきと人参が目立ち、香ばしくサクッとしたくるみが良いアクセントになっていました。
わさびの方はシャクシャク食感の葉わさびが味濃いめで良いおかずになり、練りわさびは見た目よりも辛味が優しめでとても食べやすかったです。
具材も魅力的ですが、シンプルに油揚げと酢飯が美味しくてかなり好みのいなり寿司。
また再訪したいお気に入りのお店です。
せっかく豊川稲荷まで来たので、約1000体の狐像を祀る「霊狐塚」も見てきました!
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
食べログ
門前そば 山彦
0533-85-6729
愛知県豊川市門前町1
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