訪問日:2025年12月10日(水)
伊根町名物の「ブリ(鰤)」


京都府北部の日本海側、丹後半島に位置する人口約2000人の町「伊根町(いねちょう)」。
伊根湾岸に沿って舟屋が連続して建ち並ぶ独特の町並みが有名で、平成17年には全国の漁村で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

そんな伊根町を代表する名物として知られているのが「ブリ(鰤)」。
伊根町では古くからブリの漁獲量が多く、富山県氷見市、長崎県の五島列島に並ぶ「日本三大鰤漁場」の一つといわれています。
その味は江戸前期の医家「人見必大」によって書かれた「本朝食鑑」にて日本一と称されているそうです。
大きく成長し、サイズによって呼び名が変わる出世魚であるブリは「縁起物」であり、丹後地方ではお正月や誕生日などのお祝いの日に振舞われる習慣があるとのこと。

ブリを使った料理は様々なものがありますが、中でも「ブリしゃぶ」はその代表格。
富山市発祥説や京都府宮津市発祥説など諸説ありますが、伊根町が発祥の地という説もあり、元祖は伊根町の宿「油屋」といわれています。
かつては養殖も盛んに行われていたそうですが、現在では養殖業者の数が減り、生産量が減っているとのこと。

伊根湾でブリ養殖を行っている「橋本水産」では、高品質にこだわった天然物に近いブリを育てており、「伊根ブリ」という名称でブランド化もされています。
伊根町観光協会の公式サイトでは「伊根ブリ」の提供店を紹介しており、2025年12月に公式サイトを確認した時点で「レストラン舟屋」、「鮨割烹 海宮」、「舟屋食堂」、「ウミャー堂」、「お食事処 油屋」、「FUNAYA KAJIYA 神慈や」の6軒が掲載されています。
https://www.ine-kankou.jp/taste/ineburi
お店によっても異なりますが、ブリの提供期間は11月1日から3月中旬までで、旬の時期は11月~2月頃になります。
レストラン舟屋


今回訪れたお店は、京都府伊根町、伊根湾を一望できる丘陵地にある「道の駅 舟屋の里伊根」内の『レストラン舟屋』。
「道の駅 舟屋の里伊根」は1993年にオープンした道の駅で、2019年からは伊根の老舗旅館「油屋」の運営会社「株式会社油屋」が指定管理者として運営を行っているとのこと。
道の駅内にある『レストラン舟屋』と「お食事処 油屋」もこちらの会社が運営しているようです。



今回は舟屋や伊根湾を一望できる景色を楽しみつつ、名物の「伊根ブリ」を食べにこちらのお店に行ってみることにしました。
アクセス
お店の近くに駅は無く、今回は車での訪問。
道の駅の駐車場は137台分あるとのこと。
混雑状況
この日は平日の水曜日、お店には11時40分くらいに訪問。
この時店内は客入り6〜7割くらいの印象で、待ち時間無く入店。

店内からの眺望も絶景で、舟屋群を眺めながら食事を楽しむことが可能。

まだ窓際の席も空いていて、私の座った席からは綺麗な紅葉が楽しめました。
メニュー・商品ラインアップ





入口にある券売機(現金のみ)で会計&注文を済ませてから、空いている席に着きます。
今回は同行者と2人での訪問なので、「伊根ブリ丼」と「ブリしゃぶ小鍋」をシェアしながらいただきました。
感想


【伊根ブリ丼】1800円(税込)
ご飯は温かい白ご飯、ブリの刺身に、卵黄と刻み海苔をトッピング。
しっとりモチモチの身はとろける脂も感じつつ、くどさのない上品な味わい。
タレは甘さ控えめの濃口醤油という印象で、ブリの濃厚な旨みと甘さが際立ち、とても美味しかったです。


【ブリしゃぶ小鍋】1500円(税込)
ブリの身は5枚ですが、1枚当たりがとても大判で食べ応えあり。
優しい味わいのお出汁でしゃぶしゃぶし、さっぱりとした味わいのポン酢でいただきます。
程良く火を通すと、ジュワッと脂とともに旨みが溢れ、まさに絶品。
ブリは生でも煮ても焼いても美味しいですが、個人的には「ブリしゃぶ」で食べるのが一番好きかもしれません。
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.ine-aburaya.com/michi-no-eki
食べログ
レストラン 舟屋
0772-32-0680
京都府与謝郡伊根町字亀島459 道の駅 舟屋の里 2F


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