訪問日:2024年10月7日(月)
サボテンのまち春日井
平成18年(2006年)まで実施された国の調査でサボテン栽培の出荷量全国1位を誇り、現在でも全国有数の実生サボテン生産地として、サボテンを使ったまちおこしを行っている愛知県春日井市(かすがいし)。
昭和28年(1953年)頃、果樹栽培が盛んな桃山地区である一軒のりんご農家が「緋牡丹」という真っ赤なサボテンに魅せられ、仲間にも副業としてサボテン栽培を提案したことが始まりとのこと。
昭和34年(1959年)に発生した伊勢湾台風で多くの果樹が被害を受けた一方で、サボテンは被害が少なかったことから、これをきっかけに栽培主体をサボテンに切り替え、市内で広くサボテン栽培が普及。
サボテン栽培が盛んになると、第1次生産農家が種をまき、第2次生産農家に育苗を委託する分業での生産体制が構築され、最盛期には市内に70軒ほどのサボテン農家が誕生。
何百種類もあるサボテンはそれぞれ種をまく時期や注意点が異なり、長年の経験が必要なため、種から育てる実生栽培は全国的にも珍しいそうですが、新たな交配品種が生まれることも多く、「桃山地区に行けば、いろいろな品種のサボテンがまとめて手に入る」と、全国から買い手が訪れたそうです。
平成18年(2006年)には春日井商工会議所が中心となり、春日井市と事業者が協力して「春日井サボテンプロジェクト」が発足。
サボテンを春日井市の特産品・ブランドとして位置づけ、サボテンイメージキャラクターを用いたPRや、食用サボテンを使ったサボテン関連商品の開発などが進められ、「春日井サボテン」の魅力を市内外に発信しています。
一般的にサボテンは観賞用のイメージが強いですが、メキシコだけでなくイタリアなど様々な国で食用サボテンが食べられており、主に食用にされているのは「ウチワサボテン」。
「ウチワサボテン」には50種類以上の品種があるそうで、本場のメキシコでは約20種類が食用として栽培されているそうですが、春日井市では小ぶりで柔らかい「マヤ」と、大きくて肉厚な「バーバンク」の2種類が食用サボテンとして栽培されています。
爽やかな酸味とオクラのようなネバネバ感、みずみずしさが特徴で、野菜と果物の栄養素を併せ持ち、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の予防・改善、メラニンの蓄積を抑制する美白効果、がんの予防効果など健康食材としても注目されているとのこと。
また過酷な状況下でも育つことから、平成29年(2017年)にFAO(国際連合食糧農業機関)が「ウチワサボテンが食料安全保障にとって重要な作物であり、食糧危機を救う作物になりうる」と発表するなど、世界の食糧難を救う持続可能な食材としても注目されているそうです。

春日井市内ではサボテン料理を食べられる飲食店や、和洋菓子や麺類などサボテンの加工品を販売しているお店が数多くあり、「春日井市」や「春日井サボテン」の公式サイトで販売店やサボテンを使ったレシピなど、様々な情報を発信しています。
https://www.city.kasugai.lg.jp/business/1009248/kanko/cactus/index.html
中華料理 四川

今回訪れたお店が、春日井市東野町にあるお店「中華料理 四川」。
正確な創業年などお店の詳細情報は調べてみてもよくわからなかったのですが、店主の方は横浜中華街の四川料理の老舗で修業を積み、40年くらい前にお店をオープンされたという情報が出てきました。
こちらのお店ではサボテンラーメン、サボテン餃子、サボテンサラダ、サボテンコロッケなど、様々なサボテングルメを提供しているので気になり、今回初訪問。
アクセス
場所は神領駅から徒歩43分くらいと駅からは遠め。
駐車場は店舗前と店舗向かいにありました。
混雑状況
この日は平日の月曜日、お店には17時55分頃に訪問。
この時先客はいないようで私のみでした。
メニュー・商品ラインアップ

メニューは中華料理全般バリエーション豊富ですが、写真はサボテンメニューのところしか撮影しておらず、申し訳ございません。
今回はサボテンラーメンとサボテン餃子を注文!
感想

【サボテンラーメン】880円(税込)
サボテンを練り込んだ麺だけでなく、トッピングにもスライスしたサボテンとすりおろしたサボテンを使用しているようです。
スープは濃口の塩味っぽい鶏ガラベースという印象、すりおろしたサボテンはネバっとしてとろみがあり、ちょっとあんかけスープみたいになってます。

麺はサボテン風味なのかよくわからないものの、独特な風味がある綺麗な緑色で、中細くらいのモチモチした食感の縮れ麺。
サボテンスライスは薄切りながらシャクシャクとした食感がしっかりあって、独特な青っぽい風味と、トマトのような爽やかな酸味があり、不思議な美味しさ。
後はメンマとトマト、玉ねぎ、厚焼き玉子、そして脂が乗ってとろける柔らかさのチャーシューなどがトッピングされていました。

【サボテン餃子】440円(税込)
皮にサボテンを練り込み、具材にも刻んだサボテンが入った餃子だそうです。
皮は薄めで柔らかな食感、中にはニラの他に緑っぽい物が入っていてそれがサボテンだと思います。
肉汁たっぷりで濃厚な肉の旨味とニラの風味がガツンと効いていて、あまりサボテン感はわからなかったものの、これはこれでとても美味しい餃子でした。
春日井市では他にも様々なサボテングルメが楽しめるので、次回はスイーツ系を食べてみたいと思います。
ご馳走様でした!
公式サイト等
食べログ
四川
0568-84-8359
愛知県春日井市東野町4丁目11-1
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