訪問日:2020年1月18日(土)
安永餅

三重県桑名市で、江戸時代から親しまれているという銘菓『安永餅(やすながもち)』。
つぶ餡が入った細長く平らな形状の焼餅で、砥石の形に似ていることから「砥餅(ともち)」、牛の舌に似ていることから「牛の舌餅」とも呼ばれたそうです。
『安永餅』という名前は、町屋川(員弁川)を利用した水運の船着場だった「安永」の街道沿いの茶屋街で売られていたことが由来。
桑名は昔、東海道五十三次示随一の宿場として栄えた城下町で、『安永餅』は桑名宿を往来する旅人などに人気を博し、茶店で食べられた他、土産物としても広く親しまれたとか。
ただ、史料等が残っていないため、発祥の歴史についてはよくわかっていないそうです。
一説によると、桑名藩主松平定永の父松平定信が、非常時の食糧として焼餅作りを奨励したことが由来といわれています。
また、元は丸餅だったそうですが、旅人が懐に入れやすいようにや、餅屋が焼きやすいように細長い形になったなど、形状についても様々な説があります。
江戸時代の北勢地域は稲作が盛んで、桑名は米の集積地でもあったそうです。
古くから伊勢神宮への餅の奉納が行われていたこともあって、地域に餅を使った食文化が根付いており、餅街道の異名を持つほど、伊勢街道沿いには様々な名物餅があります。
この『安永餅』と同様の細長い餅は、桑名市だけでなく四日市市(笹井屋の「なが餅」 金城軒の「太白永餅」 等)や鈴鹿市(あま新の「立石餅」 ※現在はもち久というお店が販売)にもあります。
特に四日市の「笹井屋」は、天文19年(1550年)創業と戦国時代から歴史があるお店。
細長い焼餅は一体どこから始まったのか、とても気になります。
現在桑名で安永餅を販売しているお店は、『永餅屋老舗』と『安永餅本舗 柏屋』 の2店のみだそうです。
永餅屋老舗

今回訪れた『永餅屋老舗』は、寛永11年(1634年)創業という江戸時代初期からの老舗。
お店は桑名駅近くにある本店と、桑栄メイト店、長島温泉、なばなの里に直売店があり、三重・愛知・岐阜の駅や空港、サービスエリア、百貨店やイオンなどの様々な商業施設で購入可能で、一覧は公式サイトに掲載されています。
全国発送も行っているとのこと。
今回訪れたのは本店。
こちらの店舗は、関西線が開通したことをきっかけに明治27年に移転してきたものだそうです。
アクセス
場所はJR・近鉄「桑名駅」から徒歩3分くらいの距離。
駐車場は見当たりませんでしたが、コインパーキングは周辺にありました。
混雑状況
この日は土曜日、お店には9時前に訪問。
先客は1人のみで空いていました。
メニュー・商品ラインアップ



販売商品は安永餅、紅白安永餅(要予約)、桑名はまぐりサブレー、都饅頭、赤飯(要予約)など。
あくまで安永餅がメインという感じで、商品の種類はそんなに多くありません。
現在でも当時の製法を守って作られていて、添加物等も一切使用していない(白餅のみ)ため、消費期限は2日後と短め。
とりあえず今回はバラ売りで買ってみることに。
感想

値段は1本110円(税込)。
紅白は予約制と公式サイトに書いてありましたが、予約無しでもバラで売っていたので、紅白で1本ずつ購入。
まずは白餅から。
うっすらと焼き目がついたお餅はやんわりとしたモチモチ食感。
粒餡は柔らかくほぐれてコクのある味わい。
とてもシンプルですが、餅と餡の一体感に甘さもちょうど良く、とても美味しかったです。
紅餅は原料にコチニール色素が加わったくらいで基本は同じ。
色味が綺麗で可愛いので、個人的には紅餅の方が好みでした。

この後柏屋の安永餅も食べ比べたのですが、こちらは焼き目がパリッと香ばしさが強く、全然違う味わいで驚きました。
これは好みで人気が二分されそうです。
どちらかと言えば個人的な好みは柏屋でしたが、どちらの安永餅も美味しかったです!
ご馳走様でした!
公式サイト等
公式サイト
https://www.nagamochiyarouho.co.jp
食べログ
永餅屋老舗 本店
0594-22-0327
三重県桑名市有楽町35

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